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使い古した世界 HEAVEN  作者: やましたゆずる
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第7章 成長した彼女を見て

明くる日、澪は開門前のディズニーランド正面ゲートに小林と並んでいた。ラフな服装をしていた。小林はスーツのままだった。時間が来てゲートが開くと人がドット動いた。二人は久しぶりの休日をデート気分で楽しもうと話合って、小林は女性とディズニーランドに来る事は初めてだった。「長官!何かアトラクションに乗りますか?」小林は澪の顔を見てニコリ微笑んだ。「その長官は辞めなさい!澪でいいわよ。ワハハハ!」澪は小林の顔を見て笑った。「澪さん。僕は、スペースマウンテンに乗りたいっす!」小林は澪の顔を見てニコリ微笑んだ。「良いわよ!行きましょう!私、苦手なんだけど!抱きついたらごめんなさい。」澪は小林の顔を見てニヤリ微笑んだ。二人は長い列の最後尾に並んだ。60分待ちだった。60分後順番が来て二人は乗り込んだ。澪の不安そうな顔を見て小林は長官にもこういう顔をする事があるんだと少しドキドキしていた。澪の顔は整った美形の顔で童顔であった。「うわぁ〜!嫌だな!この感じが嫌いなんだよ。」澪の顔がみるみる青くなっていくのを小林は見つめて手を握った。「あら!小林君、優しいのね。有り難う!」澪は小林の顔を見てニコリ笑った。「すいません。長官、嫌、澪さん。」小林は澪の目を見つめて赤くなった顔を背けた。するとブザーがなり動き出して左カーブのたびに澪は小林の身体に抱きついた。「キャー!キャー!」言っていた。この時、澪30歳、小林26歳であった。マシンが止まると降りる時、澪は足がガタガタして「怖いよ。気持ち悪いよ。そこのベンチで休もう!」顔が青ざめていつも強気の長官は居なかった。小林はそんな澪を見て身体を抱きかかえて、クスクス身体を小刻みに震わせ笑っていた。時間が経つと澪は段々元気になり、色々アトラクションを観たり乗ったりして休日を楽しんだ。ジャンボリーの時間になると一番前の席を陣どってスマホで写真を撮る準備をした。音楽が始まって舞台中央奥から波海ちゃんと男性ダンサーが走って出て来て舞台中央で踊り出した。波海ちゃんのダンスは上手だった。「波海ちゃん!」澪が怒鳴ると波海は澪に気づき右手で澪を差した。アイコンタクトが出来た。一通りプログラムを踊ると出て来た所へハケた。会場は盛り上がりそして静かに終わった。「波海ちゃんの次の出番は午後3時30分からのクリスマスパレードだな?場所取りしなきゃね。出発地点付近にしよう?それまで楽しもう。」澪はスマホを手に取り小林の顔を見てニコリ笑った。二人はジャンボリー前を後にして園内に消えて行った。2時30分に出発地点へ行くと良い場所はすでに埋まっていた。二人で見れる隙間を探し良い場所があったので、そこに二人は座った。約1時間待ってパレードが出て来た。先頭の集団の中に居るとの事で先頭集団の中の女性を探すと波海が居た。センターで踊りながら出て来た。「波海ちゃん!」叫ぶと波海は澪に笑顔で手をふりながら踊り通り過ぎた。夜に(東京ベイ舞浜ホテルファーストリゾート)に居る事はメールで教えてあった。二人は、満足してお土産は買わずに園内を後にした。澪と波海は5年ぶりの再会だった。波海は成長していた。センターを任されるダンサーになっていた。二人はモノレールに乗ると舞浜駅で下車し、無料バスでホテルまで向かった。たぶんモノレールでも行けるのだろうけどわからない為、無料バスにした。二人はバスに乗ると今晩波海がホテルに来る事を小林に告げた。夜6時にはこれそうだと食事はそれ以降になると伝えた。バスはホテルに着くと二人は下車し、スマートチェックインをスマホで行った。二人はいつもの通り別々の部屋だった。澪はなるべく小林に負担をかけず経費でおとした。ディズニーランド代は澪が持った。いつも食事は割り勘であった。二人はレストランに入りコーヒーとピザを頼んだ。最後の一杯のコーヒーを飲み干して部屋へ入って、澪は、ベッドへダイブした。心身ともに疲れていた。午後6時を過ぎると波海から電話が入った。「今、ホテルに着いた。部屋に行く。」10分後ドアがノックされた。波海だった。ドアをあけると二人は抱き合って抱擁した。「お疲れ様。中に入って!」澪は波海を部屋に招き入れた。「私、このホテル初めて入った。素敵な部屋ね。ディズニーホテルは空いていなかったの?」波海が澪の目を見た。「澪ちゃん。嫌、長官!何年ぶりかな?5年は経つね。澪は良くテレビで見るからあまり、変わってないね?忙しいの?」波海が澪の目を見て優しく微笑んだ。「うん。忙しい、今、全国の支部の視察中なんだ。波海ちゃんに会いたくなっちゃって!正規ダンサーに採用されたと連絡があって来ようと思っていたら今日になっちゃた。ごめんなさい。半年遅れだね。こんど海外に行くかもしれないから会うなら今かなと思って秘書官にたのんで段取り取ってもらった。だからディズニーホテルは急遽だから取れなかったみたい。ミラコスタとかに泊まりたかった。波海ちゃん。お腹空かない?レストラン行こうか?募る話はレストランで。秘書官に電話する。」澪はスマホを取ると小林に電話した。「小林君、食事にしない?波海ちゃん来たから?」澪は小林に言うと「レストラン予約してありますからすぐ下りて行きましょう。」小林が澪に言うと澪はバックを手に取りスマホを片手に鍵をスマホで閉めた。「ピ」っと鳴った。オッケー!小林君が奥の回廊を歩いてくるのが見えた。「小林君!」澪は手をふって小林に声をかけた。三人は、エレベーターに乗った。「波海ちゃん。こちら、私の秘書官の小林健太郎君です。こちらは、五十嵐波海さん。私の大切な人の一人です。知っての通り、ディズニーランドのキャストダンサーさん。」澪が二人を紹介した。「こばやしけんたろうです。初めまして。宮崎澪長官は第一秘書官です。宜しくお願い致します。」小林が波海の目を見つめて頭を下げた。「私、澪とは古くからのマブダチのいがらしなみと申します。初めまして宜しくお願い致します。」波海も小林の目を見つめて頭を下げた。「近くで見るとだいぶお綺麗な方でビックリしています。ダンサーの中で一番輝いて居ました。エヘヘ!」小林は波海の目を見て優しく見て照れ笑いを浮かべた。「私も、澪が男性と居るのを見て不倫とかしているのかなあ!なんて思いながら踊ってました。秘書官の方だったんですね?安心!」波海も小林の目を見つめて苦笑いを浮かべた。「長官は大食いだから、フレンチよりビュッフェの方がよいと思いビュッフェスタイルにしました。」小林は澪の目をチラリ見た。「澪、相変わらずなのね。大食い?呆れた!」波海は澪の目を見て笑った。1階に着くと「オールダイニングカリフォルニアここだ!予約した小林他2名です。」小林は係員に告げると席に案内された。席にはつかず、バックをおくと一目散に料理を取りに行った。大皿一杯に料理をのせて帰って来た。やっぱりコーヒーは忘れてなかった。席に座ると二人の顔を見て「エヘヘ!」と笑った。「小林君と波海ちゃんもどうぞ!」澪は二人に料理を取りに行くように促し、「頂きます。」合掌して早速料理に手をつけた。しばらくすると二人が料理を片手に帰って来た。小林君は大皿に綺麗に少しずつ盛り付けコーヒー片手に帰って来た。波海は中皿にパラパラと料理がのっているだけだった。コーヒーを片手にしてテーブルに置いた。「小林君は相変わらず几帳面に盛り付けてますね。良い旦那さんになるわよ。波海ちゃんもそれだけで足りるの?」澪は二人の顔を見てニコリ笑って、ローストビーフを口に入れた。「澪、足りなかったらお変わりするわ!」波海は澪の目を見て微笑んだ。「後さあ!私はスタイル気にするから。見た目重視な商売だから、なにもかもとか駄目なんだよ。エヘヘ!あなたみたいに太らないタイプならいいけど、こっちは食べたら食べただけ太るんだからね。」波海は澪を睨んだ。「ところでさあ?ディズニーランドのダンサーってみんなカッコいいよね。私、憧れちゃうよ。今日気付いたんだけどディズニーランドのダンサーって指先までピンと伸びて綺麗だよね。女性も男性もその辺はやっぱり、訓練するの?後、笑顔の作り方なんて勉強になるんだよ。」澪は波海の目を見て微笑んだ。「うん。そうだよ。一番最初に言われる。澪はやっぱり見る所ちがうな?そうね。厳しいけどちゃんとやった方がいいじゃない。私は、ユーチューブなんかで踊っている人の画像・動画を見て、すぐに駄目か良いかわかるし、上手い子にはイイねつける。チャンネル登録はしないけど!笑顔もレッスン次第だよ。澪も出来るようになるよ。必要なら教えてあげる。」波海はレタスを口に入れた。「澪のライフルと同じだよ。練習次第で出来ちゃうよ。澪もダンサーするか?あなた、可愛いからすぐに人気者になれるよ。たぶん、澪は努力家だからやっちゃうんだろうなあ?」波海は澪の目を見てニコリ笑った。「澪、あんたさあ!さっき海外に行くって言っていたけど、何処行くの?帰ってくるんでしょう?」波海の目は澪の目を見つめた。「うん。多分、元C国とかK国かKC国だよ。あかり姉さんのご指名でね。特殊任務としか言えない。もしかしたら帰って来れないかも死んじゃったら!だから今日、波海に会いに来たんだよ。今生の別れになるかもしれないから。今日、泊まって行って!」澪は波海の目を見つめた。「そんな今生の別れなんて言わないで淋しいから。泊まってあげる。」波海はニコリ笑った。「ごめん。お変わりとってくる。」澪は席を立った。帰ってくると大皿にローストビーフと唐揚げとポテトフライとデザートをたんまりのせて帰って来た。コーヒーは忘れない。「あんた、さっきより盛ったわね。脂物多くない?」波海は驚いた表情を見せて苦笑いを浮かべた。波海もおかわりを取りに席を立った。中皿にローストビーフとサラダ半分とデザート1つとコーヒーを持って帰って来た。小林も席を立っておかわりを取って帰って来た。中皿にローストビーフとトンカツとデザートを持って来た。「長官、トンカツ美味しいですよ。一つどうぞ!」小林が言った。「有り難う。」澪は小林のお皿からロースかつを一切れ取ると口にした。「わっ!本当に美味しい、多分、特別な豚肉ね。もっと取って来る!小林君もいる?波海ちゃんは?」澪はそう聞いて中皿にトンカツを3枚のせて来た。「みんなでシェアしよう!」澪は二人の顔を見てニコリ笑った。結局、波海は一切れだけ口にした。「美味しい!」波海は唸った。小林も食べなかった。澪は責任を取って完食した。澪は満足して「このレストラン当たりだわ。すべて美味しかった。」澪はニコニコしながらお腹を2回叩いた。「ご馳走様でした。」合掌してお開きになった。お酒は三人とも飲まなかった。「長官、明日のスケジュールは朝一番で栃木県庁へ終わり次第茨城県大子町役場へその足で福島県庁へこのようになります。」小林が澪の顔を見た。「了解。宜しくね。」澪は小林の顔を見てニコリ笑った。「ここの支払いは経費にするから後でお金返すから立て替えて。」澪は小林の顔を見て微笑んだ。「そうですか?有り難う御座います。ご馳走様でした。」小林は合掌した。「ご馳走様でした。」波海も合掌した。三人はレストランを出るとエレベーターに乗って部屋に戻った。波海は澪の部屋に泊まった。「波海ちゃん。下着の替えとか持っている?持ってなかったら私の貸すから言ってね。」澪は波海の顔を見た。「持ってます。必ず、1回か2回は変えるから予備はいつも持ってるよ。汗かくから。」波海は澪の顔を見た。二人は裸になってお風呂に入った。二人はじゃれあいながらお互いの身体を洗った。「波海ちゃん。筋肉ついたわね。5年前と全然違う?とくに足と腹筋ね。腹筋綺麗だわ。努力の証ね。」澪は波海の身体を洗いながら言った。「筋トレしてるからね。一日踊っていると体力ないと駄目だよ。1回座ったら立てなくなるから。今晩5年ぶりにする?」波海が澪を快楽の世界へ誘った。「波海ちゃん。私、旦那とはもう、1年してないの家庭内別居ってやつ!だから可愛いがってね。冥土の土産にするから?」澪が言うと「そんな事言うならしないよ。縁起でもない!生きて帰って来てお願い致します。澪も筋肉ついたよ。足と腕ね。腹筋はこれからだね。」波海は澪の身体を洗いながら言った。お風呂を出ると波海が澪の手を引いて裸でベッドインした。久しぶりに朝まで抱き合っていた。


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