第16章 上海に舞い降りたヒーロー
情報は筒抜けだった。アメリカのCIAに日本側の情報は漏れていた。アメリカのCIAのエメットラングレー捜査官とギャビントラビス捜査官の2名はリヤンの息のかかった犬であり、あかりやNCIAの動きを随時監視していた。秋田の湯治場までついてきていたのは彼らの息のかかった日本人の工作員であった。あかりはそれをずっと察して行動していたが沼尻の逮捕ですべてを知られる事になり形勢は逆転していた。それを小春はわかっていた。あかりと澪の上海へのフライトにNCIA隊長4人を隠密に同行させていた。飯田沙也加一番隊隊長、篠原心二番隊隊長、森脇奏三番隊隊長、日下部凪四番隊隊長を援護につけた。全員優秀な人物である。銃の扱い、武道、頭脳、道徳、すべて持ち合わせていた。小春はどうしても姉と妹には死んでほしくはなかった。だから、二人には内緒だった。違う飛行機で上海まで飛んでもらった。アメリカのCIAもこの事は承知済みであった。4人はあかりのマンションの近くのホテルを借りて2人を監視していた。あかりと澪は毎日、工場へ張り込んで、ボスのリヤンの行動を見ていた。あかりは張り込み1週間で向こうにバレていること知り車での行き帰りは慎重に行動した。毎日通る道は変えていたが帰る場所は毎日同じだった。不審な黒と白の車が尾行している事にも気付いていた。近いうちにドンパチがある事も察知していた。黒の車はリヤンの手下の車で白い車は隊長達の車だった。そして、張り込みして1週間が過ぎたその朝の事、リヤンの手下とアメリカCIAの裏切り者2人の合計5人があかりと澪の車を銃撃して来た。それを予知していたあかりと澪はマシンガンを用意して待ち構えていた。まず、攻撃を仕掛けたの車の後部座席に乗る澪だった。車の窓から身体が半分出してマシンガンをぶち放った。早朝の上海の街は騒然としたが周りを歩いている人は何時もの事だと平然と一日を過ごしているよに普通にしていた。この頃上海の街では必ず銃の音がして人が死んでいた。組織の連中も応戦して来た。その後ろから尾行していた隊長達はライフルとグロッグG19で加勢した。組織の車は蜂の巣状態となり車は横転、全員死亡、CIAの局員2名も殉職した。あかりと澪は隊長達と合流した。「沢井長官、澪さん。ご無事で何よりです。自分ら山南長官の指示で応援に来ました。」日下部隊長があかりと澪の顔を見てニコリ微笑んだ。「そうか!有り難う。助かった。5人死亡か、うちの局員も含まれていたな。ラングレー捜査官とトラビス捜査官か?この2人は日頃怪しかったからな。バカどもめ金に目がくらみやかって!アスタラビスタベイビー」とターミネーター2の名セリフ言って死んでる2人の頭にグロッグG19のトリガーを引いて弾丸をぶち込んだ。そして、あかりと澪と隊長達は現場をそのままにマンションへと帰った。そこでこれからの作戦を新たに話し合った。「ドローン2機での特攻は代わらなかった。ドローン1機を澪ではなく、自衛隊あがりの篠原隊長に任せ澪はリヤンの狙撃に集中することと他の隊長も逃げ出してくる従業員を狙撃する事となり殲滅作戦を取ることに決めた。」すぐドローンとC4爆薬を持ってマンションを出て密造工場へ向かった。密造工場が見下ろせるビルに全員陣をとった。まずは、事務所に居るリヤンを1発で狙撃する。それを合図にドローンを1機工場の中核部署を狙う篠原隊長の任務。あかりのドローンは原料保管庫へ特攻する。逃げて出てくると思われる従業員は全員で狙撃し殺害する。段取りだった。その通り澪の放った弾丸はリヤンの心臓に命中し倒れる前にもう一発頭をぶち抜いた。スローモーションのようにリヤンは倒れた。篠原隊長とあかりはドローンコントローラーを握り目標へ特攻した。工場は大爆発をおこし吹っ飛んだ。生き残って工場から逃げて来た従業員を全員で片っ端から頭を打ち抜いた。スコープを覗き生き残りがいないかを良く確認するとあかりだけビルを下りて悲惨な工場跡地へ向かった。残りの者は監視を続けた。「あかりさん。危険なので囮は自分が行きます」と森脇隊長が言って止めたが「自分じゃないと駄目だ。」と凄んで森脇隊長を睨み、あかりはみずからビルを下りていって囮になった。そんな言い合いがあっての事だった。工場の敷地に入ったあかりは遺体を一体ずつ生死を確認していると「沢井長官!」怒鳴り声がして物陰から一人の女性が拳銃片手に銃口をあかりに向けて出て来た。「エミリーマクダニエル!たんたもか?」と言って、あかりはエミリーに銃口を向けた時、一発の銃声がし、エミリーは地面に倒れた。頭を撃ち抜かれて脳みそがあたりに散らばっていた。それを見たあかりは「グッバイ天国へいけるかな?地獄なら私とまた会えるよ。私は地獄行き決定だから。」と言って心臓に銃口を向け留めを差した。あかりは頭を撃たれれ倒れた遺体には心臓を撃って留めを差しに歩いているとビルの屋上にいる仲間にサインを出した。しばらくすると全員があかりの前に集まった。「お姉ちゃん。危なかったよ。一瞬ためらったでしょう?私にはそう見えたから撃っちゃたよ。」澪があかりの顔を見てニヤリ微笑んだ。「ためらったか?そうためらった。それは嘘じゃない、この子私の秘蔵っ子だったのよ。残念ね。お金の魔力って人間や動物より怖いのよ。あんた達も気をつけてね。澪、有り難う。」あかりは全員と握手を交わした。「これにて、一件落着。でもすぐに新しい工場や売人がでてくるんだろうな?私はこれで辞めるけどあんた達宜しくね。永遠と続くのね。人間って愚かだわ。」あかりは全員の目を見つめた。「まだ、皆に言ってないけど、私、次は政治家になるわよ。また、大変ね。」あかりは全員の目を見てニヤリ微笑んだ。「これで全員生きて日本に帰れるわよ。こんな国嫌でしょう?皆。」あかりが言うと皆頷いた。全員でマンションに帰るとあかりがビールを用意してあった。隊長達の分は計算に入って居なかったが多目に買ってあった。日本から持ち込んだものだった。あかりは、ウエストウッド大統領に電話をしてフェンタニル工場の壊滅と辞職の意をつたえて、大統領はオッケーを出してくれた。続いて小春にも電話で作戦成功と隊長達の派遣に感謝の意をこめた。藤原首相にも電話をして作戦成功を報告した。政府専用機を迎えに出すと言ってくれた。乾杯をし乾き物をつまみに一人一本のビールをのんで祝杯をあげた。「総理がヒーロー達には政府専用機を出すって言ってくれたわよ。たぶん、たにもかも揃っているわよ。今はこのスルメで我慢して!」あかりは全員の顔を見てニヤリ微笑んだ。「沼尻が沢井長官の事、久々に見る良い女だって褒めてましたよ。あんな女としたいだってさあ?ハイヒールで踏まれないらしいっすよ。まあ?変態なんですね。アハハハ!」森脇隊長はあかりの顔を見て高笑いした。「嬉しい事言ってくれるけどあいつとは無いわ!今度会ったら殺すから!アハハハ!」あかりは目をキラリさせてやっぱり高笑いをしたら皆もつられて笑った。「本当にC国って汚いですね。お姉ちゃんの言っていた事本当だった。」澪があかりの顔を見て微妙な表情を見せたら「私も驚いた。街がどんよりしているし、ゴミだらけ、ホテルのトイレは汚いし座れない!」飯田隊長がやはり微妙な表情を見せた。「私なんか日本から持ち込んだポテチしか口にしてない。」森脇隊長も続けた。「洗顔も日本から持ち込んだ水でしてるわよ。全員。アハハ!」日下部隊長が笑った。「みんな正解。誰に聞いたの?」あかりは全員の顔を見た。「山南長官がお姉さんが言って言たって言いました。」篠原隊長があかりの顔を見た。「明日には帰れるな?」あかりは全員の顔を見てニヤリ笑った。「ところで森脇さん。沼尻の奴、密輸方法ゲロした?」あかりは森脇の顔を見た。「はい。上海出港のC国貨物船でシェイシェイ号で神戸に行く途中、高知沖経度北緯133度◯分◯秒でにもつの受け渡しがされていたみたいです。高知港の三郎丸です。これから監視対象にします。高知の半グレ組織親玉は浜田と言う20代の男です。こいつです。が関わっています。」森脇隊長はあかりの顔を見てニヤリ微笑んだ。「良くやった。それだけでも吉報だ。昔も今も取り引きの手口は変わらんな?」あかりは天井を眺めた。「帰ったらその半グレ殺りに行くヤサはわかっているのか?」あかりは全員の顔を見てニヤリ笑った。「はい!わかってます。高知市内の潰れたスナックがヤサです。」森脇はあかりの顔をチラリと見た。「ごめんな!帰って早々殺しで。」あかりは全員の顔を見て微妙な表情を見せた。「嫌、殺りましょう?」全員が声を合わせて言った。「多分3日後くらいになるなか?祝勝会があると思う。藤原首相主催のデカいやつ。」あかりは全員をニコニコしながら見て言った。その日の夜に政府専用機が上海に降り立った。そして、連絡を受けていた6人は飛行機に乗り込んでその豪華さに驚いた。客室乗務員が3人いた。「藤原首相から豪華なおもてなしをご用意させていただきました。A5ランクの松阪牛のヒレステーキ、フカヒレのスープ、秋田県のコシヒカリ、ボルドーワインもあります。」客室乗務員が皆の顔を見て案内した。「まず最初に冷たいお水頂けますか?全部頂きます。ライス大盛りでお願い致します。全員同じ物にして下さい。食事後に温かいコーヒーを人数分お願い致します。」あかりは客室乗務員の目を見つめた。するとすぐに冷たいお水が出て来た、皆、一気に飲み干した。「うめえ!やっぱり日本の水は美味い。」あかりは叫んだ。「それは、龍泉洞の水です。日本一美味しいと言われるお水です。」客室乗務員があかりの顔を見てニヤリ微笑んだ。「そうか?知らなかった。今度、買っておこう!」あかりは、客室乗務員の目を見つめた。そして料理と赤ワインが運ばれて来た。「最悪から最高に格上げできたな!これで良し。皆楽しんでくれよ。藤原首相の奢りだからな!アハハハ!」あかりは上機嫌であった。「向こうの奴らトロかったなあ?手応えなさ過ぎ!」あかりの口は止まらなかった。「そうてますね。」篠原隊長があかりの顔を見てニヤリ微笑んだ。満腹になった。皆は、シャワーを浴びて飛行機内のスィートルームで全員でごろ寝した。皆で寝ているとドアをノックされた。「皆様、成田に着きました。当航空会社が経営するホテルへ泊まっていただく手筈になっております。そちらへご案内いたします。」客室乗務員が皆の顔を見てニヤリ微笑んだ。皆、戦闘服に着替えて降りる準備をした。手荷物はバックだけだった。手荷物検査などはまったくなかった。行きも帰りもだ。荷物室でトランクやライフルを受け取ると客室乗務員がホテルまで案内してくれ、一人一部屋に泊まった。ありがたかった。澪は無事日本に帰って来た事を家族へ連絡した。あかりも隆司に連絡して日本に帰って来た事を連絡し、CIAも辞めた事と政治家を目指す事をはっきり宣言した。そして深い眠りについた。翌日から書類の整理があかりには待っていた。




