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転生王子は何をする?  作者: 血迷ったトモ
第2章 学園編
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第136話 とある休日のドタバタ 11(リア編)

水風呂ならぬ、水シャワー浴びたら、見事に熱を出すという悲劇に見舞われました…。

給湯器が壊れてお湯が出ないのです(泣)。明日までそんな地獄が待っているかと思うと、今から気が重いです(笑)。

「それで、今日は何処に行くの?」


ホルスは問う。この学園都市エコールに、昨日のようなショッピングモール等は他に思い当たらないため、同じ場所に行くのではと思っているのだろう。


「昨日と一緒の場所だけど、使う施設が違うから安心して良いよ。流石に2日連続買い物は飽きちゃうからね。」


「え?そ、そんな事は無いけど、皆同じ場所っていうのは、少し失礼な気がしてきてさ。」


使う施設が違うという事が気になりつつも、リアに気を遣わせてしまうのも悪いので、慌てて言い訳をする。するとリアは、イタズラっ子のような笑みを浮かべながら言う。


「どういう施設か気になる?」


「う、うん。」


ホルスは戸惑いながらも頷く。


「教えてあげたいけど、でも今は秘密ね。私も行ったことは無いんだけど、トリス君は『何も知らずに行けば、必ず腰を抜かすよ』って言ってたから、後のお楽しみにね。」


「えぇ〜。そんな〜。…まぁでも、トリスがそんな事言ったなら、期待しとくよ。」


教えて欲しそうな顔をするが、トリスの言葉に考え直し、実に楽しみそうにしている。

それを見て、リアは思う。


-…大丈夫だよね?私が聞いた限りでは、口頭じゃ信じられないような施設だし。-


ホルスの楽しみが、ガッカリに変わらないかと不安に思うが、トリスの言を信じて、今は目的地まで歩みを進めるのだった。

________________________________________

「え?何ここ?」


ホルスはリアに連れられやって来た、ショッピングモールの一角にある狭い部屋(・・・・)をみて、つい心の声が漏れてしまう。

ホルスの視線の先にある部屋は、最初はスライド式のドアがあったのだが、リアが横についているボタンを押すと、数十秒後に勝手に開いたのだ。


「ホルス君、早く乗ろうよ。」


「の、乗る?入るじゃなくて?」


「お、流石はホルス君。言葉のニュアンスの違いに気付くとは、お見事だよ!…まぁ、これもトリス君が言ってた事なんだけど。」


リアは『あはは』と笑う。


「どういう意味なの?」


ちんぷんかんぷんのホルスは、首を捻りながらリアに聞く。


「これはね、『エレベーター』っていう装置で、上下に高速で移動するものなんだって。」


「エレ、ベーター?」


リアの説明に、オウム返しのように呟くホルス。


「うん。今は私達が居るショッピングモールの3階から、60階(・・・)までを繋いでいるんだって。大体1分もあれば着くんだって。」


そんなホルスに、リアは丁寧に説明をする。


「へ〜、ここから60階までね。それは凄いね…って60階!?どう見ても、この建物は3階建てくらいだったよね!?」


一瞬流しそうになるが、慌ててホルスはおかしなところにツッコミを入れる。

このショッピングモールの外見は、どう見ても3階ほどしかなかったのだ。


「えっと、詳しくは分からないけど、建物自体に不可視(インビジブル)を付与してるんだって。」


「何かもう、色々とぶっ飛びすぎてて、この時点で腰抜かしそうだよ…。」


ホルスは呆れて笑うしかないようだ。

不可視(インビジブル)で、上層部分を見えないようにしたのは、中世的な世界観ぶち壊しの巨大建築物を、外から丸見えにするのはなんだかなぁという理由で、トリスが提案したのだ。

また、不可視(インビジブル)には、一定程度その物体を光が回り込んで通るような効果があるので、巨大な日陰を作らずにすんでいる。


「おっと。早く乗らないと、他の人に迷惑だよ。」


「あ、ごめん。つい驚いちゃって。」


エレベーターの前で立ち止まっていたので、数人後ろがつっかえていたので、慌てて乗り込むのだった。

________________________________________

「後少しで着くね!」


リアの目的地は30階にある施設。そこでは、とある幻想的にな光景を目にする事が出来るといい、何故かカップルに大人気の場所であった。


「うん、楽しみだね。」


ホルスはワクワクした様子で、ドアが開くのを待っている。途中体がフワッと浮くような感覚に驚いていたが、既に慣れたようだ。

ホルスが頷いてから数秒後、階数表示が30階になり、軽く体にGがかかる感覚を味わっていると、すぐにドアが開く。


「…魚?」


降りたホルスを出迎えたのは、大分デフォルメされた魚の看板だった。

そんな看板と、受付と思しき場所と奥に大きな半透明の扉が見える、謎の部屋にホルスは首を傾げる。


「えっと、ここは?」


「う〜んと、戸惑う気持ちも分かるけど、取り敢えず受付に行こう。」


戸惑っているホルスを、リアは手を引いて受付まで行く。

すると受付の女性が、笑顔で元気良く言う。


「ようこそ、トゥール水族館(・・・)へ!」


「あ、はい。えっと、学生2枚でお願いします。」


「はい、かしこまりました。では学生証のご提示をお願いします。」


どこかで聞いた事があるやり取りをしつつ、リアは何処と無くぎこちない様子で、受付と会話する。


「ほら、ホルス君も。」


「え、うん。」


何が何だか分からないが、リアに従って損は無いだろうと、大人しく学生証を差し出すホルス。


「お2人ともトゥール学園ですか。凄いですね。では、少々お待ち下さい。」


「はい。」


10秒ほどで受付の女性は書類を書き終わり、口を開く。


「では学生料金、並びにカップル割で、2名様で銀貨2枚頂戴致します。」


「はい、分かりました。」


リアはトリスの言っていた通りの値段に頷きながら、言われた通りの金額をピッタリ差し出す。


「銀貨2枚、丁度お預かり致します。…ではこちら、入場券です。紛失してしまいますと、再入場出来ない仕組みとなっておりますので、お気を付け下さい。」


「ありがとうございます。ホルス君、行こう。」


イマイチ状況が理解出来ないまま、ホルスはリアに言われるがままに、半透明の扉の方へと向かうのだった。

…全然先に進みませんでしたね。

じ、次回こそは、テンポよく進めたいです。

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