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転生王子は何をする?  作者: 血迷ったトモ
第2章 学園編
123/157

第116話 突撃開始です 5

※注意!

本作品は、シリアス展開など許しません!何でも最後には主人公達が笑い話に変えます!シリアス展開がお望みの方は、ブラウザバックプリーズ(笑)。

「「…。」」


衝撃の事実に暫し沈黙するトリスとホルス。


「おい、何を固まっている?話を先に進めて良いか?」


思考停止されていては、いつまでたっても仕事か終わらないので、マスターは声をかける。


「あぁ、続けてくれ。」


「は、はい。す、すみません。」


その声に、マスターを待たせてしまっている事を自覚した2人は、申し訳なそうに頷く。


「話の続きだ。後50分程で城の警備兵が交代する時間になる。その時間帯は、1番気の緩む時間になるから、そこを狙って侵入するのが良いだろう。」


「なるほど。で、トートって女はどこに?」


侵入しても、探すのから始めると見つかる危険性も高まるため、トートの居場所について聞く。


「あぁ、奴なら部屋で惰眠を貪ってるだろうよ。」


すると、トートの巫山戯た情報をマスターが伝える。


「ほほぅ。昼間っからいいご身分で。」


「だね。自分がいかに世の中を舐めていたか、身をもってたっぷりと味わってもらうしかなさそうだね?ふふふふふ…。」


トリスは呆れた顔で、ホルスは目が笑ってない笑顔で、それぞれのトートに対する思いを口にする。

ホルスからは若干黒いオーラが出ているのだが、マスターは気にせず口を開く。


「あ、それとだ。トートについての詳細な説明はいるか?」


敵を知り己を知れば百戦危うからず、というわけでトリス達は勿論頷く。


「あぁ、よろしく頼む。」


「はい、お願いします。」


『殊勝な心がけだ』とでも言いたそうにマスターは頷きながら、それでも淡々と説明を始める。


「そうか。了解した。トート・ローヴァイン。年齢は16歳。職業は表向きは王推薦の宮廷魔導師ってことになってる。が、特に任務を行うことなく、訓練するでもなしに、王城内を好き勝手にほっつき歩いている。出身地は不明。両親も不明。容姿は、茶髪の長い髪に、同じく茶色の瞳。顔立ちは比較的整っている。体型は、身長155センチ、体重50キロ。スリーサイズが上から93、54、85。普段の服装は、よくある一般的な黒い魔導師のローブを着ている。」


「お、おう…。」


「そ、そうなんですか…。」


プライバシーもへったくれも無いような情報に、トリス達は引き気味で相槌をうつ。


「趣味は読書。最近は今流行りの女性向け作家のガルノベルの最新作『鳥籠』を読み、『あぁ、誰か私をこの鳥籠から解き放ってくれないかしら…。』などと呟いていたそうだ。好みの男性のタイプは金髪碧眼の王子様風の人だそうだ。15歳くらいから射程範囲内になっているらしい。」


「「…。」」


あまりにも詳し過ぎる説明に、トリス達の顔はついに引き攣る。


「ん?どうかしたか?」


引き攣った表情のトリス達に、マスターは首を傾げる。


「いやいやいや!アンタおかしいって!何で女性の数値的な情報とか、普段の様子とかそんなに知ってるんや!?」


「は?情報屋だから?」


トリスが思わず叫ぶが、意味が分からないという風にマスターはまたまた首を傾げる。


「いや、それは違うだろ!犯罪臭しかしないわ!てか金髪碧眼の15歳くらいの王子様風の人って、それピンポイントすぎないか!?」


色々言いたい事が多すぎて、呼吸を荒くしながらトリスは叫ぶ。


「ん?あぁ、そっちの連れは金髪碧眼だな。…倒すまでもなく、色仕掛けでどうにかなるだろ?」


トリスの指摘に、マスターは今更ながらホルスが金髪碧眼である事に気付いたようで、何ともアホな事をぬかしている。


「んな訳!それが出来れば、苦労はしないってば!…いや、案外いけるかも?」


トリスは最初は否定するが、言葉を紡ぐ内に段々と気が変わってくる。


「トリス!?ぼ、僕はやんないからね!?敵に色仕掛けとか、僕には絶対無理だから!」


「でも聞いたろ?16歳の、93センチの可愛いお姉さんだぞ?いけるだろ?」


トリスはニヤニヤしながらホルスの肩に手を回す。


「93センチって何が!?というかトートって人は、ティーナや他の王族の人を操って好き放題してる、悪逆非道な魔導師だよね!?」


しかしホルスは絆されなかったようで、トリスの示す平和的解決の道(笑)を正面から否定する。


「ん〜、まぁそうだよな。…うし、情報も得たところで、早いとこ王城に向かうか!マスター!情報提供ありがとう!」


「え、えぇ。急すぎない?あ、ありがとうございました。ちょ、待ってよ〜。」


情報も聞き出せたところで、トリスは礼を言ってから店から出て行く。そんなトリスの急な切り替えにホルスは追い付けず、慌てて席を立ってフロレンティーナを抱えると、トリスと同じように礼を言ってから追いかけるのだった。


「フフ。ま、頑張ってくれや。俺の目的のためにもな(・・・・・・・・・)。」


マスターはそう言うと、店の外に出て看板を外す。そして次の瞬間には、店の中はもぬけの殻となっていた。

前書きは、本作は基本的に緩い感じでいきますので、シリアス展開かなと不安になられた方に対するフォローですね。言い方が気に触った方にはお詫びを申し上げます。

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