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転生王子は何をする?  作者: 血迷ったトモ
第2章 学園編
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第96話 何となく体を動かします

間が空いてしまってすみません。やはり今は連続更新は難しいみたいです。それはそうと、何故かブックマークと評価してくれる方が、更新していないのにいらっしゃって、驚いてます(笑)。

軽く体を動かそうと、トリスとホルスは練習場へと向かう。だがその後を、特に関係ないはずのマルティナを筆頭にクラスメイト達がぞろぞろと着いてきていた。


「え〜っと、何事ですか?」


トリスは落ち着かなかったので、振り返って代表としてマルティナに聞いてみる。


「さぁ?私はただトリス君と一緒に…先生として生徒を引率するために来たんですが…。」


「今本音出ましたよね?」


「何の事ですか?」


ニコニコとした笑顔を顔に貼り付けて、『これ以上の質問は許可しません』といったような雰囲気のマルティナに、これ以上の質問は無駄だと悟ったトリスは別の人物に聞いてみる。


「はぁ〜、分かりました。しかし他の人達はどうなんです?特にテクラさん。貴方さっきまで顔面蒼白だったじゃないですか。なのに今は喜色満面ですよ?」


トリスは若干目を細めながらテクラに問う。するとテクラは目を逸らしながら言う。


「えっと、その、折角の上位者の戦闘を見る機会ですので、出来れば参考のため見学をさせていただければと…。」


テクラは気まずそうに告げてくる。どうやら決闘を辞退した手前、見学させてくれなどとは言いづらいらしい。


「はぁ…。俺は兎も角、ホルスなんかは強過ぎて、全く参考にならないと思いますよ?」


「そ、そうなのですか?それは楽しみです!」


次席のトリスが言うからには、よっぽど規格外の強さなのだろうと期待を膨らませるテクラ。


「俺の言いたい事が、上手く伝わってくれない…。」


顔に手を当て、諦めの境地で呟くトリス。

一方でその頃、ホルスはローゼマリー、ベッセル姉妹に囲まれていた。


「トリスさんがテクラさんを挑発した時は、どうなるかと思いました。」


「うん!まるでトリス君が別人みたいに感じたよ!」


「わ、私はトリス君本人を知っていた訳では無いけど、リアから聞いていた話と全然違っててびっくりしました。」


「あはは。そうだね。でも本人は物凄くお気楽だったから、考えはあるんだろうとは分かってたから、一応は様子見をしてたんだ。」


3人から驚いたと聞かされたホルスは、頬をポリポリと掻く。


「「「信頼してるんですね(だね)。」」」


そんなホルスを見て3人は口を揃えて、その信頼関係を少し羨ましく思いながらも言う。


「う、うん。まだ短い時間しかトリスとは過ごせていないけど、信用も信頼もしているよ。」


ホルスは若干照れつつも、しかしどこか嬉しそうにしている。当のトリスはそのやり取りを把握していたが、自分が割って入るのは無粋であるので放置する。

そうこうしている内に練習場に到着し、2人で適度な距離を保ちつつ会話する。


「さ〜て、やるか。」


「だね。…どうする?」


「ん?あ〜、武器無し、魔法無し、単純に身体能力と武術のみでやろうか。」


あんまり力を誇示するのも、今後の学園生活で怯えられることとなるため、ホルスはどこまで力を出すのか聞いてくる。それに対してトリスは『最低限見せれば良い』と肩をすくめながら言う。


「うん、分かった。…ふふ。トリスにお仕置きが出来るよ…。」


「おい?何か今不穏な事呟かなかったか?」


「ん〜?何も言ってないよ?」


背筋がゾクリとしたトリスは、顔を顰めながらホルスに問うが、曖昧な笑みで誤魔化されてしまう。


「そ、そう?まぁいっか。よし、始めよう。」


「りょう…かい!」


ホルスは返事をすると同時に、あっという間に距離をつめてトリスの懐に入る。


「うぉっと!」


いきなり距離をつめられて驚くトリス。だがトリスもトリスで呆れたステータスを持っているため、ホルスから放たれた右ストレートを外側に弾きながら、カウンターで右脚による回転蹴りを放つ。


「おっ!やるね!」


だがそれはホルスの左手により抑えられ、有効打にはならなかったようだ。


「チッ!」


蹴りを防がれたトリスは、そのまま更に右脚に力を込めて、ホルスを後方へと無理矢理押し出す。ホルスはただ抑えていただけだったので、トリスの狙い通り飛ばされて両者の間に再び距離が空くこととなる。


『…。』


この間約1秒ほどであるため、観客達(マルティナやローゼマリー、リタ、リアは含めず)はポカンとしている。


「あ、そうだ。今更だけどルール決めるか。」


「え?確かに今更だけど…。うん、そうだね。」


本当に今更のためホルスは戸惑うが、終わりがないのは困るので一応頷く。


「背中から地面に落ちる、気を失う、武器とか魔法使ったら負け。致命傷は禁止。以上って感じでどう?」


「背中から?うん、まぁ良いけど。」


トリスの提案してきた限定的な負けの条件に首を傾げるホルスだったが、確かに背中から地面に落ちたなら、それは最早対応出来ていないという事なので、条件をのむ。


「ありがとう。んじゃ、いくぞ。」


「うん。」


そう言って構える2人。

両者共笑顔だが、周囲は言い表せないほどの緊張感を感じるのだった。

久しぶり過ぎて、ちょっと書き方が変(元からそうですけど、輪をかけて)になってしまってますが、大目に見ていただければありがたいです…。

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