プロローグ 1
暇が出来てしまったので、つい書いてしまいました。感想を是非お願いします。
「あ、死んだ…。」
何とも間抜けな声が青年の口から出た。
大学からの帰り道、地元の最寄り駅に着いて、いつも通りに降りてから陸橋を上り、そして降りようとした時、バナナの皮に足を滑らせて体が宙を浮きかけた。
『何でこんな所にバナナの皮が?』と極限まで伸びる思考の中考える。すると思い出すのは丁度陸橋の真ん中辺りで電車を眺めていた5歳くらいの男の子とその母親。
‐そういえば、あの男の子、バナナを皮を剥いてある状態で持ってたな…。‐
そんなどうでもいい事を考えている内に、どんどん彼の体は空中に投げ出されてゆく。
「って、こんな所で死んでたまるか〜!!」
そう叫ぶが体が完全に宙に浮いてしまう。こうなってしまっては、後は彼自身にはどうすることも出来ずない。
上にどんどん流れていく景色をぼんやりと眺めながら、彼の人生は潰えたのだった。
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「こんなアホみたいな理由で死んでたまるか〜!!」
青年は映像を見ながら自分の死に様に対して全力でツッコミを入れる。どうやら青年は綺麗に空中で三回転半しながら落ち、ちょうど頭を一番下の段の角にぶつけた即死したようだ。
「アハハハハハッ!!もう本当に最高だ!!」
と、金髪碧眼のイケメンな少年の姿をした神から最高に有難いお言葉を頂く。
神は現実に存在する筈がないって?そういう無神論者のお友達からのツッコミに答えよう。どうやら神は存在したようだ。そして、どうやら青年の死に際が面白かったらしく、態々お礼を言うとともにその面白いシーンを彼に見せているようだ。
「はいはい、お褒めに預かり大変に光栄ですよ。」
青年は空中に浮いている映像を忌々しげに見つつも不貞腐れた顔でそう返す。
神に対して不敬ではないかと思うが、もう死んでるんだからいいかなと馴れ馴れしく話している。
「そう拗ねるなよ〜。あ、そうだ。良い話が君にあるんだよ〜。」
「ん?何?実は俺死んでなかったとか?」
「高さ数メートルを頭から落ちて、しかもコンクリートの角に頭をぶつけて生きていられるようには人間は作ってない筈だけど?」
生きている訳が無いと思っていた青年は、自身の生死についてよりも神の発言の別の部分に食いつく。
「え?作ってない?お前は創造神とかだったりするのか?」
「神をお前呼ばわりって…。まぁ、新鮮だから良いけどね。…コホン。質問に答えよう。確かに僕が創造神だ。けれど時には破壊神もするし、火だって司ってるし、とにかくごっちゃ混ぜだね。僕の権能は、それこそ地球を作った時には創造のみだったけど、人類が神を信仰し、新たな神話を体系する毎に新たな権能が根付いたんだ。…取り敢えず難しい話はこれくらいにしとこうか。」
「お、おう。そうだな。結構興味深い事を話してるからついつい夢中になっちまった。」
「よし、じゃあ気を取り直して良い話をしようか?」
いかがでしたか?紙メンタルなのでオブラートに包んだ感じで感想をお願いします。