登場人物とか②
第二十話までに登場した異形とか。
【名もなき野良の妖】
第一話に登場。ギリギリ人型。餓鬼に近い体型だが淫魔としての素養もある。若い女に恐怖と催淫の感情を増幅させ、そこから感情由来の魔力を吸い取ろうとした。犬上市にやってきて間もない頃で、卑猥すぎる上に痴漢被害が報告されていたので討伐された。沙穂に特異点を植え付けた主犯。影の爪で微塵切りにされた。
【元土地神の蛙の精】
第一話に登場。手のひらに乗るサイズの蛙。石碑に封じられていたというか、棲んでいた。かつて住んでいた村では水の守り神として敬われていたが、災害より村を守るために力を使い果たしたため、犬上の地にて静養すべく石碑ごと届けられた。封印が解けた際に人間社会の負の感情にちょっと呑まれて暴走しかけたが無事対処された。三課の水槽で一時的に買われているがギヤマンの壁がお気に入り。亜空間の領域結界を展開できるなど、見た目以上に力が強い。
【オルクス】
第二話に登場。豚の頭を持つ。悪魔を自称するのは、文献などから己がそういうものではないかと定義したため。人々の無意識が方向性を与えた異形だが、犬上の地で過剰にパワーアップしてしまい、その原因を探るうちに特異点を宿した桐山沙穂の存在に行き着いた。当人としては平和的に交渉したかったが、配下の暴走とベル七枝の問答無用の結果として決裂。文彦に封印されメダルに閉じ込められた。メダルの中では負の想念は入ってこないので思考は冷静になり反省中。
【形無しの異形】
第二話に登場。オルクスの配下として振舞うが、実は同族。指向性を持たない妖気の塊みたいなもので、観測者による存在の固定を欲するあまり「じゃあ恐怖とか原初の感情を貰おうか」という理由で人を襲ったりする。悪質すぎてベルに散らされた。
【自称フリーの術師姉妹】
第三話に登場。特定の組織に所属しない魔術使いの姉妹。賞金稼ぎ的なこともしている。いわゆる裏社会にも通じており、神楽聖士の手引きで定期的に襲ってくる暗殺者の一人。作中では殺されているが、その後蘇生処理を受けた上で一課に引き渡されて懲役という名のタダ働きに従事している。
【三叉山の異形たち】
第五話等に登場。三叉山の霊脈より漏れ出る力を糧に悠々自適な暮らしをしている。動植物の姿に擬態しているため昼間は非常にファンシー。遺跡の守護者を自認しており、悪い奴らはぶっちぎりでバトルなハッカーズとなる。
【サホ】
第五話に登場。桐山沙穂が文彦に対して抱いた恋愛感情などが特異点の暴走で肥大化し異形化したもの。文彦に対する理由なき執着心をこじらせていた。魂を喰らうものにより三叉山の遺跡に封じられていたが、文彦によって恋愛感情部分を切り離された上で桐山沙穂のもう一つの人格として再構築された。
【匿名希望お米の国の対モンスター部隊】
第七話に登場。いろいろ事情があって宗教界やオカルト界隈から協力を得られていない世界の警察を自認する国家が、辛うじてかき集めた魔術アイテムを解析しつつ近代兵器で異形に対抗すべく研究と実践に邁進している組織。人形姫計画を再現しようとして魂を喰らうものには壊滅させられ、オカルト業界から「ないわー」され、真っ当な方の宗教界から白眼視されている。ライトなセーバーについては割と本気で実用化しないかと願っているらしい。
【合体戦士パワードジャガーノート、電脳聖騎士サイバー・パラディン】
第八話に登場。封魔の打刻に封じ込められた形無しの異形に、粗悪なデバイスによる限定実体化とカードという形で擬装された呪符による指向性を得て現出させたもの。所有者である子供たちの魔力が続く限り現界できる。カッコいいデザインだと素直に尊敬されるので正の感情ンギモッヂイイイイイとなるらしい。文彦を襲って返り討ちに遭った。
【夢魔】
第九話に登場。憑いた人間の潜在的な願望を実現するだけの存在。少女漫画家としての素養を覚醒させTS幼女化もさせた。当人の願望なので非常に感謝されている。方向性を間違えなければ自己実現の努力を支えてくれるし、心の弱った相手を癒して問題解決に力を貸してくれる。悪意は一切ない。ただし本話では任侠から男らしさとか男性的欲求を分離野放ししたので怒られた。
【淫魔】
第九話に登場。任侠一家が可憐な少女になった際に切り離された雄エキスが犬上市の霊脈の影響で異形化した。セッ●ス&バイオレンスを突き詰めた結果、地を駆け空を飛び海原を征く超巨大ご立派様となった。そのまま成長を続けたら宇宙にも進出を果たしただろう。波〇砲も完備である。
【死神】
第十話に登場。死神を自称しているが、死にそうな相手を殺している異形。本物の死神からは迷惑がられており三課を通じて討伐依頼も多い。当然、地元密着型の異形からも嫌われている。ただし安楽死を希望する末期患者の苦痛を取り除いたり、大量死は魂の総数が崩れる行為と嘯いて災害救助に邁進する変わり者もいる。
【魔蟲】
第十二話に登場。炎を噴き出す巨大カブトムシ、雷を帯びた巨大クワガタ、真空を操る巨大カマキリ、鱗粉がンギモッヂイイイイイ薬になる蛾、などの卵。大陸では好事家による飼育&バトルが地下リーグ興行設立するほど発展していてマフィアはその元締め。彼らとしてはドッグレースの延長上の比較的まっとうなシノギのつもりだったが、犬上市の霊脈で超進化を果たした魔蟲は制御を離れて暴走しかけた。
【自然発生の妖魔型異形】
第十二話に登場。日本に来て人間喰いまくるゼーと意気込んでいたが、大陸マフィアとしては半数近くが食材用途として持ち込んでいたことには最期まで気付かなかった。
【名もなき異形】
第十三話に登場。他所から犬上市に流れ着いた。暴れまわったので討伐対象に。闇夜の森に潜む程度の知恵と能力はあったが、焔雀とベルの敵ではなかった。
【屍食鬼】
第十三話に登場。グールあるいはグーラー。自殺した女性に憑依融合した。人を食わずとも生きていけるが感情が昂ると食人衝動に襲われることもある。不倫相手を刺殺した後、どうしようもない愛情が内より湧いて、不倫相手の亡骸を最も美しく残せるように肉と内臓と体液を綺麗に食べ尽くした。
【鋼玉】
第十三話に登場。神楽聖士によって複数個が犬上市に侵入した。転がりながら無機物を外殻のように取り込んでいく、頭の悪い異形。昔そんなゲームもあった。外殻が厚すぎると本体を攻撃できないので面倒。基本的に力づくで倒すしかないので被害が大きくなりやすい。
【水の異形】
第十四話に登場。空飛ぶクラゲ。深海生物みたいな電飾が沢山。地上に降りてくるのは二十メートル級が多い。基本的に無害。上空にはもっと大きなサイズのクラゲが多数。なお北の特異点都市ではプランクトン扱いされている。
【柏原祐】
第十八話に登場。いわゆるクズ寄りの不良少年で身内の裏切りにも遭って廃工場で袋叩きに遭い死にかけていたところを形無しの異形と融合して変則的な魔人となった。復讐したついでに暴れようとして神楽聖士に返り討ちに遭い、犬上市への侵攻の口実とされた。影使いのような能力を持つ。拘束された後は一課にて処分を受ける。魔術能力を剥奪され記憶消去の後に刑務所行き。
【神楽聖士だったもの】
第二十話に登場。死への恐怖、不死への願望を七つの気門によって過剰増幅され特異点化した神楽の肉体が周囲の物質を取り込みつつ無尽蔵に膨張拡大した姿。棘皮動物のように無数の肉棘を展開し、物質を取り込みつつ肥大化していく。自壊を促す魔術により初期の増殖速度は高校野球選手の投球程度だったが、加速は続き物理法則さえ書き換えながら数秒で大陸、惑星、星系と呑み込んでいく筈だった。
多くの人間に魔術や異形の存在が秘匿される理由の一つであり、かつて北の大地を起点として世界が崩壊した原因と同種。
宇宙の果てまで増殖が止まらずなお増殖が続くことで凝集を起こし結晶化したのが因素と呼ばれる代物である。ユニオンプロジェクトの賛同者は因素収集のため複数の世界を意図的に壊滅する工作を展開している。
【ハヤテあるいはルディと呼ばれしもの】
猛禽型の異形時にはハヤテと名乗り風を司る。彼女の領域ではあらゆる気体は支配下にあるため、生物の呼吸どころか内燃機関とか浮力の類がコントロールできなくなる。以前は天候を支配する程度の強い異形程度だったが、文彦の眷属として力を分け与えられた際にとんでもないことになった。
人間形態時はルディと名乗る。自称インド人っぽい褐色肌で耳の長い美女(美少女)がディアンドル風の制服姿で給仕するカレー屋が学生街にある。それが文彦の実家。文彦への感情は不明。現在はベル・七枝の後見人みたいな立ち位置でたまに行動を共にしている。
【ジンライあるいは杉原ミチル】
大狼の異形時にはジンライと名乗り雷を司る。彼の領域下ではあらゆる電子機器は勿論、電磁波に分類されるものも支配下におかれる。ただし影響力が大きすぎるためそれらは最終手段である。文彦の眷属になる前は雷を司るだけだった。
人間形態時は杉原ミチルを名乗る。儚い系の美少年で、吹奏楽部の後輩として桐山沙穂のサポートをしていた。そのため犬上北高校ではショタによるNTR事件として関係者を戦慄させた。




