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黒い竜と白い竜  作者: タカチ
第2章
22/24

銀色の

今日は疲れたわ

水浴びは久々で心地良かったけど。


雄輝はいつもより早く寝ちゃってゲームの相手してくれないし、たまには一人で散歩にでも行こうかな?




クロは寝ている2階の部屋の窓を開け飛びでた。もちろん落ちるということはない。


靴履くのも面倒だし、誰か起こしてしまうのも悪いと思いそのまま出かけることにしたようだ。



「このかっこで飛んでいると、違和感あるわね。もとの姿にもどろうかな」


クロはそういうと5mほどの龍の形をとった。もちろん色は黒色だ。


「やっぱりこうじゃないとね!」


雄輝の家の山を一回りする。見慣れた景色に心を和ませる。

(あれ?)


飛んでいるとキラッと目にさす光があった。周囲を見回すと木々の隙間に池を見つける事が出来、ひっそりと佇む池に降り立った。


池は水が余りにも綺麗すぎて生物が一切いないようであった。あきらかに人知を超えた力が働いていることがわかる。




「おい」



いないと思っていたが生物はいたようだった。


「何かと思って来てみたら、うさぎかよ。じゃ、帰るわ」


「いやいや、待てよ!せっかく俺様が合いに来てやったというのに何だその態度は!!それに俺様には銀二ぎんじという素晴らしい名前があるだろう」



池の中心には銀色の龍が降り立っていた。銀二という名前は体色から取っている。


何を隠そう私が名前を付けたのだから。


因みにうさぎというあだ名は赤い目からきている。



「クロ、探したんだぞ」


「知っている。梗夜から聞いた」


「白と何があった?」


「私はただ眠らされていただけだ。何かがあるとすればこれから問題が起こる。うさぎはまだ一人でフラフラしているんだろう?」


「うるせー。俺様は一人が好きなんだ。ハハハハハー」




銀二は一人切ない笑いをこぼしていた。



「私のもとに戻ってくるか?」


いつも心配をかけている愛弟子にクロは優しく声をかけた。

声をかけるまでもなく答えはわかっているが。


「いや、いい。まだ一人でいたい。だから力は返せない」


やっぱりだ。

毎回断られるのも辛いんだが、意地を張らせてやりたい気持ちもあるのでそっとしておいてやる。



「うむ、梗夜がな顔を見せろと言っていたぞ」


「絶対にい・や・だ。あいつお説教しかしてこねーし」


銀二は顔をしかめそっぽを向く。


「相変わらずわがままなガキだなー。梗夜もお前の事を心配しているんだ。とにかく明日昼になったら家に来い。一緒に梗夜の処へいくよ」


私は優しく語りかける。銀二に嫌と言わせないために。


「分かった。クロの人間も一緒にくんの?」


「もちろん」


「うげー、俺人間嫌いなのに」


「雄輝やアーサーは私と梗夜の臭いがするからそんなに嫌悪感を抱くことはないと思うの」


「へへー。じゃあ、明日なー」



そう言って銀の龍は池から波紋も立たせずに飛んで行った。





(あいつ、いつまでも子供扱いしやがって。こっちはもう一人で生きていけるって言ってんのに)

(まったく、夜にふらふら出かけているなんて女としての危機管理のかけらもねーな)


銀二はぶつくさ文句を言いながらもどこか嬉しそうにしていた。

こうは言いながらも心配されるのは嬉しいようだ。

銀色って言っても艶消しされた感じです。


モンハンの銀竜的な色だったらいいなww



2/27誤字脱字修正

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