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黒い竜と白い竜  作者: タカチ
第2章
15/24

そんなに優秀だったんですか

こんばんは、今日も寒いですね。


では、サクッといってみましょう。

「昨日は一日で三日ぶんくらい疲れた気がするよ」


教室に付きクロ以外に話せる相手がいないので、隣の席のクロに話しかける。

あの後は夕飯になるまえに帰ることになったのだがそれまで梗夜はクロにべったりだしアーサーさんもおしゃべりなタイプではないらしく、沈黙が続いて気疲れが溜まってしまった。


「そうだね、梗夜ももうちょっと私から離れてくれればいいのだけど。あの子は寂しがり屋だからね。心配かけてしまったようだし」


「そいや、なんであんなに懐かれているの?」


「昔、まだ梗夜が子供だった頃にね、鬼に襲われていたのよ。知能は低い鬼だったけど、力だけは馬鹿みたいにある鬼で子供の梗夜には荷が重い相手だったの。そこへ私が颯爽と現れて鬼をとっちめ、梗夜に懐かれ弟子?みたいに鍛えていくことになったのよ」



様はピンチを救って尚且つ懐かれたから鍛えて上げました的な事ですね。わかります。

にしても、クロに鍛えられているのにあの懐き様ってなんなんだ!?訓練中のクロは鬼畜教官そのもので、クロの方が鬼と呼ばれるのに相応しいと思うが。



「てか、鬼なんて中国の奥地くらいにしかいないんじゃないの?」


「日本にも昔はいたのよ。この国は国土の割には龍が多いでしょ?人間の世界に干渉してくる大型の鬼は300年位前に狩り尽くされた気がするわ」



鬼とは絵本でも退治されるものから友達になるも者まで様々なように温厚で知性あふれるものから、残虐なものまで様々存在する。

鬼もおじいさまの様に、自分たちの空間を築き表の世界を掠めながら生活している。

その中で、鬼の世界であぶれてしまう者がおり、表の世界に現れて人や動物の味を覚えてしまうと手に負えなくなってしまう。



「ほへー、鬼なんて絵本でしか見たことないわ。他のものの化の類もこの辺は一切出ないから龍機体の部隊もほとんどないし」


手に負えなくなった鬼は気がついた龍が倒すか、龍の加護を受けた者が倒す以外に方法がない。麒麟は妖気を好まないので鬼と鉢合わせする事すら稀だ。そこで、現在の日本では龍機体と言う部隊を結成し鬼やその他のものの化を退治する部隊を作り出した。


「そうね。ココは小物が住めない環境だから。人間も来ない方が良いのになぜか居着きだしているし。君のご先祖様はいろいろ苦労しているんだぞー」


「なんで、人も……、」


なんで人も来ない方が良いのか?と聞こうとしたときハルカと湯沢が現れた。




「クロちゃん、雄輝おはよー」

「おは~……」


朝から機嫌の良いハルカと対照的に湯沢は落ち着きを通り越して不機嫌そうである。

もしかして低血圧?


「今日の授業は一般教養だけだよね、早く実習やりたいわ」


一般教養は普通の高校生と同じことを学び、実習では戦闘訓練や能力開発等を学ぶ事になっている。実習は2年生3年生になるにつれ増えていくようである。


「俺は一般教養も実習もやりたくねーな、もっとだらだら過ごしたい」


「なに引きこもりみたいなこと言ってんのよ」


「そうだぞー、若い頃の勉強がいかに必要か小一時間ほど説明してやろうか?」


「はいはい、クロもハルカも湯沢をいじめないの」


女性人からぶーぶー非難が上がるが無視をしよう。


「今日は雄輝とクロも一緒に来るか?なんかやたらと上手いケーキ屋にハルカが連れて行ってくれるんだとよ」


湯沢が俺たちに声をかけて、それと同調するようにハルカも声をかけてきた。


「そう!皆で行こうよ!!クロちゃんも女の子なら甘いもの好きでしょ?」


女の子でも甘いもの嫌いな奴いそうだよな……。



「是非連れて」「すまん、今日は二人で先約が入っているんだ」


クロがすかさず参加を表明しそうになったので、かぶせるように断りを入れた。この予定はクロからの提案だったのでいてもらわないと困るし、俺も行きたいから一人で行かせる分けにはいかない。是非とも道連れにしてやろう!


ジトーとした目クロがこっちを目てるから、きっと考えは読まれている。だが気にしない!



「えっと、いけないってこと?」

俺がかぶせて聞き取れなかったのかハルカが確認のため再び聞いてきた。

「うん、すまんな」

謝る俺を見て、ハルカはニターと嫌な笑い方をした。あれ?なんか誤解していませんか?



「ふふふ、そっかー、デートか。そりゃ邪魔しちゃあ悪いわねー」

案の定誤解している。そんなクロと俺がそんな甘い関係になるはずがない!そりゃかなり美人でスタイルも良いけど断じて遠慮したい。

俺はもっと慎ましやかな女の子が好きなんだ。


「何それ気持ち悪い」


ちょっとクロさん、気持ち悪い呼ばわりはないでしょ!


「気持ち悪いは言いすぎじゃない!?今日は、2年のアーサーさんって人と特訓することになっているんだよ。だから、また今度誘ってくれ」


「2年のアーサーって……」


湯沢とハルカが顔を見合わせ何かを言いかけた所で、西山先生が教室に現れた。湯沢もハルカも他のクラスメイト同様蜘蛛の子を散らすように自分の席へと戻って行った。



その後、お昼の時間に二人から、アーサーさんの事を聞かされた。曰く、生徒会に所属し時期生徒会長候補らしい事、この学校で一番の実力者だと言う事。イケメンでラブレターを月に10枚以上もらうこと。ファンクラブまで存在すること。お金持ちだと言う事と加護の龍が凄いこと。この2つは知っていたが前の4つは俺を驚かせた。


イケメンのばかやろー。


ちなみにクロは何それと言わんばかりだったが、言っておこう。この学校の生徒会長は生半可なことではなれない。好待遇だから倍率が半端ない、文武両道はもちろんのこと本人の実力、加護を与えられた龍の格、決まらない場合はがちんこバトルが繰り広げられるという。会長職のご褒美としては大学への推薦を受けられることや授業料免除など様々な特典がある。それゆえハードな仕事もこなさなくてはいけないらしいが……。


とにかくアーサーさんは凄いという事が分かった。


そして、俺がぼろ雑巾のようになる未来図も想像出来てしまった。


(そうだよな、クロの弟子に加護を貰っているんだから弱いはずないよな。なんで昨日気付かなかったんだろ……)




こうして憂鬱な気分で放課後を迎える事となった。


サクッと書いてみました。次回はやっとバトルが書けます。


ここまで、グダグダにお付き合いいただきましてありがとうございます。


2/5誤字修正


きっとこれからもグダグダですが頑張ります。

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