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黒い竜と白い竜  作者: タカチ
第2章
12/24

自己紹介なんて嫌いだ

自己紹介って好きな人いるんですかね?

そうそう、クロについては別に学生たちに龍とばれても良いらしい。

さすがに、一般の学校だとそうも言っていられないが周りも一応龍の加護を受けているので抵抗感も少ないだろうと判断した結果だ。

しかし、率先して言いふらすつもりはない。



クロの能力だけで言ったらチート級の力を持っているが、その力を借りる俺がクロの力に引きずられてしまうので学校に通っている間に何とかしなければいけない。クロからの特訓を受け続けてはいるが、座学ざがくから理解を深めることも重要だ。と言うことらしい。



ちなみに、本来の龍と人との関係はもっとドライな関係だ。

加護を貰ったという事は少なからず、気に入られているが常にべったりと言うわけではない。龍が加護を与える理由は自分の余っている力が気持ち悪いからだ。



持っている力と使える力は同等ではない。その差額分が気持ち悪いと感じているらしい。持っている力だから、使おうとすれば使えるが、その時の龍は暴走状態となり力が尽きたと共に命も尽きる。


そんな危ない者は誰かに預けてしまえ、と言う事から力を人間に預ける様になったらしい。

人間は預けられた力の2割程度しか引き出せず残りは身体の中に保存される。保存された分は、生命力アップや、寿命アップなど様々な特典つきだ!

人間の方もそんな夢の様な力が使えるのなら、と喜んで協力しているというようなWinWinの関係を築いている。


残飯整理に近い関係だがお互い文句がなければよしとしよう。この他にも、契約と制約があるがこれ以上に汚い話なのでこの辺で。





「特殊クラスって普通のクラスより人数すくないんだよ、知ってた?」


「ああ、基本属性以外の龍は珍しいし、変わり者も多いから、加護を与えるものも少ないし」


「そうなの!?初めて聞いた!そんな話があるんだー」


「今年は火のクラスが人数多いみたいよ。火属性は気性が荒い人が多いからなんか心配だよー」



須藤さんそいつ龍ですからね、まだ気づいていないようですけど、ちょっと会話におかしいところありましたよ?

あと、クロは俺意外と話していると男っぽいしゃべり方になるのか?

それとも照れ隠し?

女心はわーかりませーん。



そうこうしているうちに、担任がクラスに入ってきた。

薄汚れてくたびれた白衣に、眠そうなたれ目。少し伸びた黒髪はところどころはねている。ちなみに性別は男だ。



「自己紹介をします。担任の西山といいます。歳は32歳。一応理科を専門に教えていますが、生物学が一番好きです。加護については、精神系の龍の加護を受けています。」


おー、やっぱり先生も加護持ちが選ばれるんだな。つか生物学って個人的な趣味な気がむんむんしますぜ。


「では、皆さんにも自己紹介をしてもらおうと思います。名前、出身地、趣味等適当によろしく。属性については言っても言わなくても良いです。」


覇気を一切感じない西山先生の挨拶は終わり、次に生徒たちの自己紹介に移っていく。



自己紹介とか俺嫌い!なんか居たたまれない気分になるんだもん!

重苦しい空気の中一人ずつ自己紹介が始まりだした。



「私は須藤静です。しーちゃんって呼んでね☆。出身は東京で趣味はショッピング、属性は雷です。よろしくお願いしまーす。」


うっわー。スイーツ全開っすね。自分でしーちゃんとかひくわー。俺は絶対に呼んでやらない。今心に決めた!


鼻を延ばしている男ども!こいつは性悪だぞ。騙されんな!

そして、須藤の後ろである俺の番になった。なすべく音を立てないように立ち上がり、黒板の方を向いて自己紹介をしだす。



「高取雄輝です。出身はこの街で、趣味は……、読書?です。」


趣味に詰まったがなんとな切り抜けた。趣味ってなんだ?ゲームもマンガも好きだがほどほどだし。前の席の奴肩震わせているし。お前の方が痛々しかったからな!



自己紹介はクロに移っていく。


黒田 雛くろだひなです。趣味は昼寝です。」


簡潔ですね。良い事だと思います。



クラスの男子が一斉に目を輝かせたのは言うまでもない。

何しろクロは美人だ。しっとりした声は耳心地もいい。


だが待ってほしい。

こいつは半端ない年上で(おばあさんと言ったら殺される)ちょっかいを出したら取って食われること間違いなし。

そして、美人(クロや須藤)に囲まれている俺に、ビシビシ視線が突き刺さる。


こいつらに囲まれても全然嬉しくなんかないんだからね!



全員の自己紹介が終わった後、西山先生がSLAの簡単な説明と、学食利用の説明、明日の予定を話しHLホームルームが終わった。


「わりい、俺ちょっとトイレ行ってくるから、クロは教室で待ってて」


「おー早く帰ってこいよー」


クロの声を置き去りにして俺は小走りでトイレに向かった。



ふーすっきり!

手を洗い、ハンカチ(初日くらいしっかりしなさいと、母から無理やり持たされた)で手を拭いていると隣に立つものが現れる。


「よー。俺は湯沢 修也ゆざわしゅうや


「ああー、クラスの……、俺は高取」

なんかからまれた?

ちょっと不良っぽい褐色の少年は人懐っこそうな八重歯をだして笑っている。



「高取マジで良い席じゃん!美女二人!!うらやましーぜ、このやろー」


見かけによらず、テンションの高いやつみたいだ。


「ちょっと肘でぐりぐりスンナ、とりあえずおちつけ」


おーわりい、わりい、と呟きながらちょっと後退してくれた。


「あいつら顔は良いけど、性格は楽しい事になっているからやめておけ。絶対後悔すんぞ」


俺は真顔で忠告する。信じてくれるかは別だが。


「高取はもうそこまで仲良くなったのか!そういって敵を蹴落とすつもりだな!」



ニコニコ笑いながら、また肘を入れてきた。

もう駄目だ……、犠牲者一名はいりまーす。



トイレから教室に戻る間に、俺と湯沢は少しだけ仲良くなることが出来た。


不良ぽい見た目はしているが薄い色の髪は自毛と言う事、出身は埼玉と言う事、寮の飯は少ない等話していた。


教室に戻ると、男の壁に囲まれたクロと須藤を助け出すのが大変だったのはご愛敬かな?湯沢の顔面の鋭さを利用して何とか家路につくことに成功した。


須藤はまんざらでもなかったようで、湯沢を未知ずれにショッピングに繰り出すようだ。





やーちょっと新キャラ増やしました。

友達は多いほうが楽しいですからね。


しかし、私には書き分けというものが出来ないので、キャラを増やさないように頑張りたいと思います。

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