出会う
かなり前から自分の中で妄想していた物語です。
自分がどこまで続けられるか分かりませんが頑張っていきたいと思います。
一応バトルも起こり、どこまで描写するか分からないのでR15をつけさせて頂きます。
朝焼けの時が終わろうとしていた。
そして、夕闇の時が目を覚まし身動ぎを始める。
(ああ……、そろそろ起きなければ。私の守るべき人が生まれてしまう。)
まだ覚醒しない意識のなか最初に思った言葉がそれだった。
あの人の面影を見つけては喜びを感じる自分に憤りを覚え、それを望んだあの人には若干の憎しみをこめる。
まどろみの中過去を思い出していると不意に言葉が落ちてきた。
「起きたかな?」
この領域に私以外で唯一入れる人物。
ここなら本来の姿で良いのに彼はまだ人の姿をしていた。
「今、起きる」
腹ばいになっていた身体を起こし、一息ついてから借りの姿になる。
「相変わらず君の姿は圧巻だね」
「私は白の方が好きよ。真っ黒だと気分が落ち込むわ」
「こっちは、こっちでめんどくさい事も多いけど」
互いにくすくすと笑い、久しぶりの会話と楽しんだ。
毎回覚醒時にはこのようなやり取りが繰り広げられる。
「ところで、頼みがあるんだぁ」
いつも以上の笑顔を彼は私に向けてきた。
なに?と聞き返す所で、彼女の意識がぼやけ始めた。
「え……?」
「僕、少しやりたい事があるからまた暫く寝ててくれない?」
へたり込んだ身体が言う事をきかない。考える事も億劫になってくる。
(そんなことしたら、バランスが崩れて世界がめちゃくちゃになる……!)
「大丈夫だよ、30年ですべて片づけるから。すべて終わった後に、君を起こして上げる」
「こんな世界は替えた方がいいんだよ、一回リセットしよう」
すこしキャラの口調を変更しました。