次への希望 その2
《九月 十七日 PM7:00》
「隊長! 今日こそやつらの正体を暴いてやりましょう。ほら、捜査、捜査」
「捜査は中止だ」
「そうそう、捜査は中――えぇ! 何でですか!」
副隊長の顔が驚愕に見開かれる。
「被害届が引き下げられた。『この事件のおとしまえは犯人を捕まえることでではなく、教育に力を入れることで取り戻そうと思っています。そのためにも捜査で生徒達の日常をくるわせたくないのです』だそうだ」
隊長は校長の言葉を苦々しげに一言一句繰り返す。
「くそっ!」
隊長の怒声はしばらく部屋の中で響き続けた。
《九月 十七日 PM7:45》
「よ、お二人さん」
いつものようにエナとデュオが二人で歩いていると後ろから呼び止めるものがいた。
「やあ、皆。おはよう」
「久しぶりー」
「久しぶりって……昨日会ったばっかだろうが」
後ろを振り向くとペンデ達三人がいた。
「ふふ、まあいいんじゃない。一日でも久しぶりは久しぶりだよ」
「まあいいけどよ。終わっちまってちょっと残念だったけど楽しかったぜ。またこんなことがあるときには呼んでくれよ」
それを聞いたエナが微笑する。
「何言ってるの。まだ終わってないよ」
「「「え?」」」
「今、放送で流れているでしょ。聴いてみなよ」
放送で校長と放送委員長が話していた。
『では、今回の事件の犯人達が作ろうとしている部の設立を認めると』
『ええ認めます』
「「「は?」」」
三人の声がはもる。
「これで私たちはずっと仲間だよ」
『これ以上問題を起こさないことを条件に彼らの部活を認めたいと思います』
三人はしばらく無言だった。
しばらくするとペンデが吹き出した。
「ははっ、これでまたお前らと馬鹿やれる訳か」
「そう言えば――」
テセラが思い出したように口を開く。
「この部の名前って何なんですか?」
「あれー? 言ってなかったっけー?」
デュオが首をかしげる。
『わが校はこの部の設立を認めます』
同時に、放送で校長も話し始める。
「我々はこの時代に生まれた騒音であるという意味も込めて」
『この部、その名も――』
「この部の名は――」
『「騒音部」』
この話はこれをもって完結となります。
この物語は僕の手を離れ、独立したのだと考えています。
ですので。
僕はこの小説に関する制作活動に一切の制限をかけません。
もしあったとしたらですが、誰かがこの小説の続きを書こうとか、リメイクしようとかしても僕を気にする必要はありませんのでお好きなようにやってください。
それに、この小説の設定をそのまま使って書いた作品やこの話の続きの作品を皆さんがエガイタとしてもその小説を二次創作として扱う必要はありません。
例えば、にじファンではなく小説を読もうに投稿してくれて結構です。
僕は自分の書いた文章が拙いものであることを理解しています。
ですから、僕から生まれたこの物語が誰かの手によりきれいに生まれ変わってくれるのならそれはとても喜ぶべきものであると考えています。
拙い僕のエガイタこの小説を最後まで読んでくれた皆様にはその権利があると思いますので。
今までご愛読ありがとうございました。