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救出作戦 その4

《九月 十四日 PM2:55》

「守れ、守りきるんだー!!」

 うぉおおお! という雄叫びを上げデュオの指示で生徒達がバリケードを崩そうとしている教師達を攻撃し始める。

 机等を盾にし、その後ろから生徒達がBB弾を射出する電動ガスガンを連射している。

「すごいですね……」

 ぽつりとテセラがつぶやく。

「こんな数のガスガンとBB弾を集められるエナさんってすごいですね」

「そっちかい……」

 すごい迫力だ等のセリフを予想していたデュオがずっこける。

「どうやってこれだけの物を買い集める資金をエナさんは集めたんですか?」

 確かにこれだけ集めるには子供の小遣い程度では無理だ。

 ましてやエナには家族がいないので無駄遣いできるだけのお金はない。

「株」

 デュオが答えづらそうに言う。

「株? でもエナさんの年齢だと株って買えませんでしたよね?」

「エナは三年前、家族を交通事故で失ってるから。だから生活費を稼ぐために私のお父さんに代わりに買ってもらって株の売買をして稼いでるんだよー」

 他にも節約したりといろいろ頑張っているんだけどねー、とデュオが苦笑する。

「へー、株ってそんなに儲かるんですか」

 儲けている人もいれば損をしている人も多くいるのだが、それに気付かないテセラが気楽な事を言っている。

「さ、私は前線の指揮をしに行くから正門の方は頼んだよ」

「了解しました」

 エナ達が通うこの学校の敷地は東西に長い。

 そこに東から順に体育館、一棟、二棟、三棟が北、南と互い違いにある。

 渡り廊下は一棟と二棟、二棟と三棟の二階同士を結ぶものがある形であり、門は南側外壁の東端に正門、西側外壁の真ん中に西門の二つだけだ。

 つまり、正門と校舎裏の細道を塞いでしまえば体育館への道は各棟にはさまれている道と渡り廊下のみとなる。

(エナは必ず二人を連れて戻ってくる。それまでに出来るだけ状況を有利にしなくちゃ)


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