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救出作戦 その2

《九月 十四日 PM2:45》

 体育館の中はこれから何が起きるかを友達と語り合っている生徒達の声でずいぶんと騒がしかった。

 ペンデは一応成功したらしくAからDまである一年生全員に一クラス程二年生がいた。

 ここから見るにどうやら一棟は一度、全体を制圧出来ていたようだ。

 おそらく二棟を制圧する途中で教師達に捕まったのだろう。

(私は私にしかできない仕事をしろ、か)

デュオの近くには校舎の占拠に協力してくれた生徒達がいた。

「どうする。教師達は一棟を占拠し直してこっちにっ攻めてこようとしているぞ」

 そのうちの一人がデュオに報告する。

「それなら一棟前でバリケードを造って防戦に徹するよー。一年A組を襲撃して机を奪取、そのままとにかく数をたくさん一棟前から広場までの道を塞ごう。何人かはバリケードを校舎裏の細道に積み上げて。大至急ー、急いで」

 デュオの指示で全員が急いで一棟へと向かう。

「大丈夫でしょうか」

 横を見るとテセラが不安な顔でデュオを見上げていた。

 今のところデュオ達に協力してくれているのは十人程度、それに対して教師の総数は二十人以上、完全に劣勢だ。

「大丈夫、エナが帰ってくるまでもてばいいんだから」

「でも……」

 デュオはテセラのほうへ向きなおり笑顔を見せる。

「エナは必ず帰ってくるよー」



《九月 十四日 PM2:40》

 ペンデは手足をガムテープで縛られ三棟の物置部屋の床に倒れていた。

 周りには教頭先生を含めた教師達がいた。

「お前達の人数や持っている武器の量などを答えろ」

「やだね」

 教師のけりがペンデの鳩尾に突き刺さる。

 蹴られたペンデは苦痛で顔を歪め、体をくの字にし、盛大にせき込む。

「自分達の立場をわかっているのか? さっさと吐いたらどうだ!」

「悪いけど簡単に仲間を売るわけにはいかないんだよ」

 ペンデはうずくまり、少々むせ返る。

(あとはエナ達がちゃんとやってくれんだろ)

 そのとき、足音とともに新しく教師が入ってくる。

「犯人グループのエナと名乗る生徒を捕まえたとの連絡が届きました」

「なっ!?」


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