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開戦 その5
《九月 十四日 PM2:10》
話は二十分ほど前のことである。
「なあこれっておかしくないか?」
そう言ったのは会議室に集められた教師の内の一人だった。
「何がだよ」
「なんで教頭は来ないいんだ?」
その会話にまわりの教師達も集まってきた。
「ただ単に遅れているだけなんじゃないのか」
「あの教頭が自分で呼んでおいて遅れるか?」
「そう言えば鶴田先生も来てませんね」
会議室内のざわめきが大きくなりうるさいほどになった。
「なんかいやな予感がするな」
「よし、岸田先生は三棟屋上へ、残りは校舎内の確認を」
そして会議室に集まっていた教師達は屋上とさっきまで自分たちのいた教室へと急いだ。