麗しき妄想
これはずっと描きたかった話なので多分どんどん順調よく進みます
えええええ、誰が想像するというのですか、いやたぶん想像ではなく妄想もしくは変態じみた幻想で考えた事はあるでしょうに
そこのあなた、あなたもこんな幻想抱いた事ないっすか?
ああ、憧れのあの人が私のバイト先にきたらいいのに!ふへへへ!
それであーなってこーなってー
ここからの頭の中は変態すぎるので自粛して言いませんが、
女の子ならきっと考えた事があるだろう、
夢見る王子様が自分の傍にやってくる事を
なーんてくそ野郎な事を頭で思い描いていたのだが、
本日、いや、今
この瞬間、目の前にみる麗しき姿に
全力で死にたい思いを感じております読者さん!
このままこの人の行動を観察してみたい、
いやしかしなんともこう在庫確認っすーと言って裏に
そそくさと籠ろうか、
しかしグットチャンス!なのか世界の終わりなのか知らないが
この時間帯はワタシ一人なのだ。
あああ、それにしてもほんものだ。
繊細な輪郭、その細すぎる身体、
しかし筋肉は必要最低限つけているのかひきしまっている、
薄い唇、すっと通った鼻筋に
少し切れ長い涼しい目、骨張った大きな手
そして全体からにじみ出る雰囲気
写真で見るより映画で見るより、
良い。
息が止まるような瞬間を過ごしのどをごくんと鳴らした。
その人がレジ前に来て物を台の上においた
頭の中にはいつも映画みてます大ファンです握手して下さい
サイン下さいまたご利用お待ちしております
いくつもの話しかけるための言葉が溢れ出しぐるぐると回っている
しかし私の身体は長年の動作をするようにバーコードをひろい
代金をつげ、(あ、1000円札からか)
物を袋に入れおつりを渡した。
「ありがとう」
そう一連の動作に対し礼をいい少し急いだ足取りでさっていった。