表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/6

残されて

4人が王都に行った後、一人残されたエルに転機が迎えようとしていた。


彼は毎日、日々の生活に必要な家具や台所用品や日用品などを量産し販売し生活を続けていく事となった。


其処に隣国であるスティルギンからある女性がタルクス王国王都ヴィルバーグへ向かう途中にザーク村に寄ることとなった。


現在のザークは村であるのだが、エルのクラフトスキルを利用し造られた防壁が築かれ、村というより要塞都市のような様相を呈していた。エルの作成した宿屋や温泉施設は村人や旅人にも好評であり、人気もあった。


隣国の女性リューネは、この村を訪れるのは二度目になるのだけれど数年前と比べてあまりにも変わっていた為、驚きを隠せないでいた。


リューネの従者たちは、警戒心を強めることとなった。


リューネは、村の門番にどうしてここまで村が変貌したのかを尋ねると、この変化はエルという若者がクラフトスキルを活用し、ここまでの物を作りだしたという事だった。


彼女は、その若者に興味を大変抱くこととなり、会ってみたいと思うのであった。宿屋につき、主人にエルと話したいと伝え、呼んでもらう事ができた。


リューネたち一行が到着したのは昼過ぎであったため、夕食前の時間に会う約束となった。エルが宿屋に到着すると主人が使用人にリューネに使いを出して、宿屋で一番良質な部屋で会合をお持つことになった。その部屋には、銀髪でロングヘアーのオッドアイの瞳を持つ女性が上等なドレスを着て、異質な雰囲気を纏いながら存在していた。


「ようこそ。いらっしゃいました。エルさま。 わたくしは、リューネ・エレ・ストラウスと申します。ステキルギン国の姫でございます。」


リューネの両脇には、見た目からして屈強そうな護衛と所作は美しいのだが隙を見せていない侍女が控えていた。


「姫様が、僕に何の御用でしょうか?平凡なクラフトスキルを持った僕なんかに?」


その言葉を受け、リューネは自らの持つ神眼スキルによりエルを見据える。そして、その結果判明した事実があった。


彼の()()()()()()()は通常のクラフトスキルと異なり、ただ物を作成したりするだけのスキルではなく、あらゆる事象を作成出来るものであるという事。その力の一部としてスキルの作成(現在ないスキルであっても)、ジョブスキルの作成(どんな職業でも)まで出来るようだという事実が確認されたのだ。


ただし、この世の人間にはスキル獲得の上限見たいものが設定されているようで、限界点が存在するようなのだ。


この世の中に存在するスキルは、天から与えられるもの・努力によって得られるもの2種類がある。スキッブが教えてくれるものは前者であり、ほとんどの人間が何かしらのスキルを与えられるものであり、一般的には知られていないのだが後者によって得たスキルの方が強力で実用的なものある。だが、人間には前述のように人間が覚えられるスキルの上限が天命により決められており上限以上のスキルの獲得は出来ないのである。


稀にスキルを与えられなかった者が努力を続け、後天スキルを得て大成しない訳でもないのだ。しかしながら、スキルなしのショックのため自暴自棄になってしまう人間が多いのもまた事実でった。


リューネは、エルに告げる。


「あなたのクラフトスキルは、ただの物づくりのスキルではないようです。様々なものを作り出す力があるようなのです。その可能性は、無限大とも言えるでしょう。エル様さえ良ければ、わたくしの国へ来ていただいて我が国にそのお力を貸していただけないでしょうか?準備金や居所までわたくしの方で都合させて頂きますので、どうかご検討お願いいたします。」


「わたくし共は、王都ヴィルバーグへ赴き、タルクス王との会談の後、また帰りにこちらへ伺わせて頂きますのでその時に返事をいただきとうございます。日数的には、1種間ほどかかると思われます。」


エルは姫と約束をし、自宅へ帰るのであった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ