スキル判明
タルク王国の王都ヴィルバーグから少し離れた場所にあるのがザーク村。
この村から物語が始まろうとしている。ザーク村は、農業と酪農が中心であり住民のほとんどがそれで生
計を立てて暮らしている。近隣に深き森と呼ばれるダークディープフォレストと呼ばれる場所があり、一
部の者は底に存在する様々なダンジョンで生計を立てている者も中にはいるのだ。森の大部分のダンジョ
ンは攻略済ではあるが、モンスターの住処として今もなお存在し続けている。だが、森の奥にあるダンジ
ョンはまだ攻略されていない場所も存在しており、攻略を目指し冒険者たちもやってくるのではあるがま
だ攻略のめどはたっていない。ダンジョン攻略に憧れる村の5人の若者たちがいる。
エルはその中の一人の少年であり幼馴染の4人と共に最奥のダンジョンを攻略を夢見る若者だ。
彼らが15歳の年を迎え、ジョブスキル鑑定機関スキッブのザーク村出張所に赴くこととなった。
スキッブは、教会冒険者ギルドにより運営されており、結果は迅速に関係機関各所に連絡される事となっ
ている・5人は、鑑定を受けるまでに全員が冒険者になるための努力を続けており、楽しみにその日を待
っていた。5人全員が15歳になった日、スキッブに全員で赴くことを約束しており今日がその日だっ
た。
そこで、5人は鑑定を受けるために連れ立って確認に向かった。
一人目であるバザックは、粗野な感じの少年でありガキ大将気質である。体格は、5人の中で一番身長も
高くがっしりとした腕自慢の若者だ。
二人目はリサ。金髪のロングヘアーが特徴であり、4人の中では一番身長の低く誰もが守ってあげたいと
感情を抱く可愛らしい少女だった。
三人目は、カティアで赤髪ショートの活発な少女であり身体能力も高く5人の中のリーダー的なポジションで意見をはっきり言うタイプであった。
四人目は、マリネと言い黒髪で敏捷能力が高く、周囲の気配にとても敏感な少女であった。
「バザックは、大剣スキルを所持しており戦士としての適性が顕著である。リサは、回復スキル持ちでありヒーラーとして活躍できるであろう。カティアには、弓の才能と速射滝正があり弓術士としての才能に恵まれている。マリネは、俊敏が優れており軽業の才能が見受けられ、スカウトとして大成しそうであろう。」
鑑定士の発言を聞き、周りがざわめきたち喚声を上げていた。
残りは、エルの結果である。
エルは、茶髪で翠眼の少年であり大人しく目立たない感じであるが他の4人とも仲良くしていた。
しかし、とても努力家でもあり幼馴染の中では一番期待されていた若者だった。
「エルが所持しているのはクラフトスキルで、戦闘には向かないかもしれぬ。」
周りが大きなため息をこぼすのが感じられた。
他の幼馴染4人は、そう声かけていいかわからないままそのまま解散となった。