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成し遂げた新旅行会社

作者: ららのーと

 僕は新しくできた旅行会社に向かっていた。この旅行会社は、プランを練ってから出発するのではなく、旅行に行くと決めた日に旅行ができるもの。新システムの導入により、人数で締切などはなく、だいたいが自分の思い通りにいくと評判だ。

 というのも、この会社は僕の友達が立ち上げた会社だ。僕はもらった無料券を手に店へ歩く。


 彼は1度仕事で大きなミスをしたことでクビになり、酷く落ち込んでいた。僕はそんな彼を僕なりに励まし、その日は一緒に遊んだのだった。そんな彼が1ヶ月位たったあと


「ありがとう…。僕は君の『過去にはもう行けないけど未来へなら進んで行けるだろ?もう一度…だけでいいから頑張ってみないか?』という言葉に救われたよ。これはお礼だよ」

と言って、差し出してきたのがこの無料券であった。


 彼は心配になるくらい素直であった。会社をクビになったのは酷く苦しかったはずだ。それでも、前を向いてくれたことに僕は、とても安心し喜び、ありがたく使わせてもらうことにしたのだ。




 彼の言っていた店が見える。そのまま店内に入ると、受付の女性が来て

「彼方様ですね、お話は伺っております。こちらへ」

と通された。券すら提示していないのにここまでの待遇。これには感謝しかなかった。

「こちらに乗り少しお待ちください」

と女性に言われ乗ってみるもののこれは一体なんだろう?スケートボードのようなものがほんの少し淡い光を放っている。


 2、3分くらい待っただろうか?また女性がやってきて、

「ご用意が出来ました。それではいってらっしゃい…」

その一言で刹那、目の前の風景が歪む。意識と視界が混ざりあって溶けていくみたいに薄れていった。


 室内にいたはずなのに気づくとそこは外で、周りには見たこともない機械がたくさんあり僕は困惑する。すると僕の目の前の空気に機械的な文字が現れ、僕は驚き言葉を失うのだった。



「ご利用ありがとうございます。こちらは100年後の世界になっております。写真やお土産などもお持ち帰りできるのでご自由にお楽しみください。案内解説はこちら···▸」

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