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第55話 長篠の戦い(その8)

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 天正三年(1575年)五月二十一日、早朝より始まった織田・徳川連合軍VS武田軍の戦いは、二刻(約4時間)ほど経過した。織田信長、徳川家康、武田勝頼にとって、この戦は思い通りに描いた戦とはならなくなっていた。


「強い、強すぎる・・・!これだけ鉛玉を食らわせて、まだ奴らは馬防柵を倒しに来るか・・・!二刻も戦い続けて、何故まだ兵が崩れぬ・・・!」


 茶臼山の本陣で信長はそう言って歯ぎしりをした。長時間鉄砲による射撃を受けて、馬防柵の前には多くの人や馬の死体が積み上がっていた。こんな光景を目の辺りにすれば、普通の軍勢は士気が下がり、そのうち撤退していく。そうなれば敵の戦線は崩壊、あとは追撃戦で叩きのめせば良いのだ。信長もそういう戦を想定していた。

 ところが、武田勢は士気が下がるどころか、死体を盾にしつつまだ突撃を繰り返していた。特に北部に布陣していた丹羽長秀の前の馬防柵は3重に巡らせていた馬防柵のうち、すでに2重目まで真田信綱率いる真田勢によって倒されており、最後の馬防柵も倒されつつあった。羽柴勢を増援に行かせてなければ、最後の馬防柵も倒されていただろう。

 そんな中、信長の下に伝令がやってきた。


「申し上げます!佐久間勢、馬場信春勢の猛攻を受けて後退!丸山を取られました!」


「あのたわけが・・・!」


 伝令からの報告を受けた信長は思わず呻き声を上げた。佐久間勢がいた場所は馬防柵の北の端。そこを抜かれたということは、馬防柵の裏側に攻撃を仕掛けることが可能ということであった。


「久太、筑前の陣にはまだ兵は残っていたな?」


 信長が傍に控えていた堀秀政に尋ねた。


「報告では、丹羽殿に送った援軍は蜂須賀殿が率いる鉄砲隊を主力とする部隊だと聞いておりまする。その他の兵はまだ残っておりまする」


「よし、すぐに筑前に伝令を送れ。前進し、馬場勢を牽制せよと伝えよ!」


 信長の命を受けた秀政が、伝令を呼びつけると即座に秀吉の元へ送り出した。





「・・・鉄砲だけで武田に勝利する。面白いと思ったんだがなぁ・・・」


 徳川本陣にて家康がそう言いながら自分の右の親指の爪を噛んでいた。困ったり悩んだりすると必ず出てくる家康の癖である。

 徳川が担当する馬防柵では、山県昌景、原昌胤、内藤昌豊、甘利信康と言った武田が誇る歴戦の重臣たちが一点突破を図るべく猛攻撃を行っていた。もっとも、山県昌景は当初は南端から迂回しての攻撃を図ったのだが、大久保勢に阻まれて一旦引いた後、原昌胤の援護として昌胤と同じ場所へ突撃し、それを見た内藤昌豊がさらに同じところを攻撃していくうちに、武田の諸隊が集結してしまっただけなのだが。

 理由はどうであれ、武田の一点突破は成功しつつあった。もはや馬防柵は全て引き倒され、馬防柵の内部へと侵入した武田兵との間に白兵戦が発生していた。ここで徳川の被害が拡大していないのは、一点突破を図った場所が偶然にも徳川最強の武将、本多忠勝が率いる本多勢の持ち場だったからである。忠勝は自らの名槍『蜻蛉切』を奮って武田兵を討ち取っており、そのたびに本多勢や周辺の部隊の士気が上がっていた。

 とはいえ、本多勢だけで食い止めるのはさすがに難しく、家康は次々に増援を送り込まねばならなかった。おかげで徳川本陣の守りは薄くなりつつあった。


「これ以上、兵を平八郎(本多忠勝のこと)に送り込んだら、本陣はがら空きぞ・・・!」


 右親指の爪を噛みながら家康は本陣の先を見つめた。そこには武田勝頼の本陣を始め、武田信廉、武田信豊といった武田一門の兵が集結していた。これらの一門の軍勢は最初は突撃したものの、今では不気味な沈黙を貫いていた。恐らく味方の一点突破が成功次第、前進するものと思われた。しかし、ここで家康本陣の兵の薄さを知ってしまったら、即座に突撃してくることは家康にも分かっていた。


「後方の三郎(徳川信康のこと)を呼び寄せるか・・・?」


 そう呟きながら、家康は血が出ているのにも関わらず、右の親指の爪を噛み続けていた。





「何故じゃ!何故二刻も戦い続けているのに馬防柵を突破できぬのじゃ!」


 武田本陣では、武田勝頼が絶叫に近い大声を張り上げていた。


「鉄砲が激しく、各隊苦戦しておりまする」


 側にいた跡部勝資がそう言うと、勝頼が「分かっておるわ!」と叫んだ。


「おかしいであろう!二刻だぞ二刻!二刻も撃ち続けているのに、何故弾薬が尽きぬ!」


 実際のところ、織田勢も徳川勢も二刻も連続して鉄砲を撃っていたわけではない。武田勢が後退し、部隊の再編を行なっていた時は織田も徳川も鉄砲を撃っておらず、馬防柵の修復などをやっていた。

 勝頼も鉄砲のメリットとデメリットぐらいは知っていた。特に、デメリットの方が武田にとって大きいことも知っていた。そのデメリットの一つに『鉄砲はとにかく銭がかかる』というものがあった。特に銭がかかったのは硝石であった。南蛮貿易によって海外から輸入しなければならない硝石を手に入れるには、それこそ銭を湯水の如く使うしかなかった。

 もちろん、武田には甲州金山と言った財源は持っていたが、当時の南蛮貿易で重要視されていたのは銀であった。これは、南蛮貿易の盛んな西日本では生野銀山や石見銀山のあるおかげで銀決済が普通であったのと、南蛮人達が日本だけではなく中国との貿易でも銀決済で行っていたのが原因だった。

 なにはともあれ武田には硝石を大量に手に入れることができなかった。従って鉄砲を持っていても長時間撃ち続けることができなかった。なので、今回の織田・徳川連合軍による長時間の射撃は勝頼にとって想定外のことであった。


「御屋形様、ここは一旦引いたほうが・・・」


 勝資がそう言うが、勝頼は聞こうともしなかった。


「黙れ!ここまで来て下がれるか!それに、もうすぐ弾切れになるかも知れないではないか!」


 ―――それ、一刻前から言ってませぬか・・・?―――


 勝頼の発言に対して勝資はそう思いながら溜息をついた。続けて心の中で愚痴る。


 ―――畿内を制した織田の財力は知っていたつもりだったが・・・。まさかここまでの力を持っていたとは想定外だった・・・―――


 勝資は勝頼の側近として、甲斐や信濃の経済状態を把握できる立場にあった。また、外交も担うことがあったため、他国の情報を比較的入手しやすい立場にあった。なので勝資には武田と織田の経済力の格差については頭では分かっていた。いや、分かっていたつもりだった。

 しかし、この設楽原にて対峙し、実際に戦ってみて分かったのは、織田の圧倒的な火力と、それを支える経済力の凄さであった。それは勝資の想像力を超えるものであった。


 ―――もはや、武田だけでは織田には勝てぬやも知れぬ・・・―――


 勝頼が大声で「押せー!」と叱咤している横で、勝資は絶望的な表情を顔に浮かべつつあった。





 信長、家康、勝頼が思い通りにならない戦場に(いら)ついていた頃、他の諸将も想定外のことに苛ついていた。


「弾幕が薄い!何をやっているか!」


 鉄砲隊の指揮を取っていた前田利家がそう叫んでいるが、どう見ても戦闘開始時よりも発射速度が遅くなっていた。鉄砲の扱いに関してはこの場では一番だと思われる根来衆ですら発射速度が遅くなっていた。


「気張れ!ここで撃つのを辞めたら武田が突っ込んでくるぞ!死にたくなければ撃ち続けろ!」


 村井長頼が発破をかけるが、鉄砲兵の動きは鈍かった。

 前田利家は分からなかったが、この時鉄砲兵の体力は限界に近かった。原因は火縄銃の重さにあった。火縄銃は平均的な重さが4〜5kg。これを4時間も持ったり下ろしたりすれば、当然体力の限界はやってくる。疲れていくうちに装填動作も遅くなってしまうのは当然であった。しかも、発射速度を早めるため、二段撃ちを採用していた前田勢では、発射したり装填したりで鉄砲を持ちながら前後を行ったり来たりしていたため、これも体力消耗の原因となっていた。


「弾薬はまだあるのに鉄砲を撃つ回数が減っては、いづれ武田に馬防柵を突破されてしまうぞ・・・」


 利家が呻くように言ったときであった。隣りにいた前田利勝が大声を上げた。


「父上!佐々隊と我らの間を埋めていた蒲生隊が沈黙しております!」


「何!?」


 利勝の報せを受けた利家が蒲生隊が担当している場所を見てみると、確かに蒲生隊からは火縄銃の銃口から出る火や煙も見えなかった。


「孫四郎!すぐに蒲生隊に行って、鉄砲を撃ち続けよと伝えよ!」


 利家はそう言うと、利勝を蒲生隊を指揮している蒲生賢秀の元に走らせた。





「はあ!?鉄砲が全部壊れたぁ!?」


 蒲生隊の陣地に着いた利勝は、鉄砲隊の指揮を取っていた蒲生賦秀から衝撃的なことを聞いていた。


「日野で作らせた鉄砲は全て壊れ申した。おかげで、今は鉄砲を撃ちたくても撃てぬ状態でござる」


 賦秀が悔しそうに言いながら、陣の一角に視線を移した。利勝もつられて賦秀と同じ方向に視線を向けた。そこには、多くの怪我人が手当を受けていた。


「・・・あれは?」


「鉄砲が暴発して怪我を負った鉄砲兵だ・・・」


 蒲生隊が有していた鉄砲は日野で作らせたいわゆる『日野筒』であった。生産を始めたばっかりの鉄砲は、未だ性能が安定しておらず、中には試し打ちもせずに戦場に持ち込まれた粗悪品も混じっていた。しかも、長時間にも渡る発砲のため比較的良質な物も含めて日野筒は暴発、使い物にならなくなってしまったのであった。

 むろん、日野筒だけではなく、羽柴から試験で導入した少数の国友筒もあったが、鉄砲兵のほとんどが暴発の怪我で撃てなくなってしまい、もはや蒲生隊の鉄砲隊は戦力にならないほど減っていた。


「それならば、少しは無事な鉄砲兵がいらっしゃるのですね?ならば、それらの方々をお貸し願いないでしょうか?前田勢も鉄砲兵は疲れで動きが鈍くなっております故、ここで無為に過ごすよりは戦力になるかと」


 利勝の願いに賦秀は少し考えた。そして口を開く。


「それは構いませぬが・・・。前田勢では早合を使われてますかな?」


「は?いえ、使っておりませぬが・・・」


 利勝がそう答えると、賦秀が首を横に振りながら言う。


「それではお役に立てないでしょう。我ら蒲生の鉄砲隊は、早合の装填方法しか知りませぬ」


「・・・それがどうかされましたか?」


 利勝が怪訝そうな顔で尋ねると、賦秀が溜息をつきながら答えた。


「我らの鉄砲隊は即席のため、鉄砲の教練をさほど行っておりませぬ。早合を使ったからこそ、兵たちは玉薬(火薬の中でも弾を発射するための火薬のこと)の適量を守って装填できましたが、早合がなければ玉薬の最適な量が分かりませぬ」


 玉薬の量を最適化しなければ、弾の射程距離が不安定になったり威力不足になってしまう。ぶっちゃけ、撃つだけ弾の無駄になる可能性があるのだ。また、過剰に火薬をいれた場合、想定外の反動で射手が怪我をしたり銃身が壊れる可能性もある。


「し、しかし撃つことは出来るのではありませぬか?我ら前田勢の鉄砲兵が弾込め致しまする故、蒲生様の鉄砲兵は撃つだけでよろしゅうございまする」


「・・・なるほど、それならば何とかなりそうでござるな。ではこちらから・・・」


 利勝の提案を聞いた賦秀が受け入れようとした時だった。陣に兵が一人飛び込んできた。


「申し上げます!我が隊の馬防柵全て倒されました。武田兵が侵入しつつあります!」


「相分かった!槍兵を前に出せ!」


 賦秀がすぐに命令を出すと、利勝に顔を向けた。


「残念ですが、兵をそちらに回すことができなくなり申した。鉄砲兵は我が隊の予備兵として温存します故」


「・・・分かりました。その旨、父に伝えておきます」


 利勝がそう言って前田隊へ戻ると、賦秀は近くの小姓に槍と馬を持ってくるように命じた。


 ―――鉄砲では不本意だったが、槍ならば負けはせぬ―――


 賦秀は馬と槍が来るまでの間、兜を被り直しながらそう思っていた。賦秀にとって鉄砲を大量に使う戦は初めてであったが、敵の兵をバタバタ倒す割にこちらの兵に損害が出ない鉄砲の集中運用に対して、戦闘開始時には好意的であった。しかし、日野筒が次々と壊れていくにつれ、鉄砲に対する不満がだんだんと溜まっていった。


「この鬱憤、槍働きにて晴らそうぞ」


 小姓が持ってきた槍を受け取り、馬に跨りながら賦秀はそう呟いた。





 信長の本陣の北、牛倉にある羽柴軍の陣内。ほとんど人のいない陣内で、本来大将たる秀吉の座るべき床几に重秀は一人ポツンと座っていた。周りにいる人といえば、石田正澄ぐらいしかいなかった。重秀は不満げな顔をしながら正澄に声を掛けた。


「・・・なあ、弥三郎」


「駄目です」


「まだ何も言ってないだろう」


「若君にはこの本陣を守っていただく任がございまする。何かと理由をつけて前線に出ることはお止め下さい」


 正澄の言葉に、普段は怒りを露わにしない重秀が怒声を上げた。


「ふざけるな!羽柴の将として初めて戦場に出たと言うに、陣に籠もっていては、三河まで来た意味がないであろうが!」


「恐れながら若君、本陣を守ることも立派な任務。しかもここは御屋形様の北側を守るための陣でもございまする。若君までも前線に出たら、一体誰が御屋形様をお守りいたしましょうや」


「御屋形様の側には堀様を始め、私より屈強な馬廻衆が大勢いるわ!私なんぞいなくても御屋形様は討たれたりせぬわ!」


「まあまあ、藤十郎の気持ちも分かるが、ここは抑えよ」


 立ちながら正澄に怒鳴っていた重秀に声を掛けてきた者がいた。重秀が声のする方へ目をやると、そこには杉原家次と増田長盛がいた。


「大伯父上?もっと後方にいたと思っておりましたが・・・?」


「殿がお主を置いて馬場勢のところへ向かったと聞いてな。お主が寂しい思いをしていると思って合流してきたのじゃ」


「寂しいなどとは・・・!」


「まあ聞け」


 家次がそう言うと、重秀の肩に右手を置くと、ぐっと下へ抑え込んだ。重秀はそのまま床几に座り込んでしまった。大伯父の予想以上の力強さに、思わず驚きの表情を浮かべている重秀に家次が語りかけた。


「藤十郎は若いから逸りたくなる気持ちもわかる。しかしな、桶狭間のことを知らぬお主ではあるまい。ここの守りは御屋形様が殿に対して直々に下された命なれば、この場の守りは御屋形様の命である。殿はその命を藤十郎に託されたのだ。藤十郎は父親の期待に答えることができぬと申すか?」


「いえ、そのようなことは断じて」


 重秀が首を横に振りながら答えた。家次がさらに語りかける。


「そうであろう。お主を陣に残したは、お主がここを守れると考えたからじゃ。ここで腐らず、父である殿の命に従え。従えねば使えない武将として、さらに前線へは行けなくなるぞ。良いな」


 家次のはっきりとした物言いに重秀は反論することはできなかった。しかし、不満を述べることぐらいはできた。


「しかし、大伯父上。市(福島正則のこと)や虎(加藤清正のこと)だけでなく、佐吉(石田三成のこと)まで父とともに前線に出ているのに、私だけ本陣というのは不公平というもの。それに、私の下に付けられていた伊右衛門(山内一豊のこと)まで前線に行ったのでは、本陣は守れませぬ」


「何が不公平だ。そもそも市兵衛や虎之助と立場が違うであろうが。それに伊右衛門殿は致し方あるまい。武田の宿老たる馬場信春の率いる軍勢、歴戦の猛者揃いよ。こちらも猛者の伊右衛門殿を連れていかねば抑えにならぬわ」


「恐れながら若君。それがしの愚弟は殿より森様(森長可のこと)への無礼に対する懲罰として前線に出ているものでございます。自ら前線に出た訳ではございませぬよ」


 重秀の不満に対して、家次と正澄がそれぞれ諭した。重秀は不満を顔に出しながらも「分かった・・・」と言って床几に座り直した。そんな時、一人の武将が本陣に入ってきた。


「おやおや、若君が駄々をこねてないかと心配してやってきたのですが、どうやら大事なさそうですな」


 飄々とした感じで本陣に入ってきたのは竹中重治であった。


「半兵衛殿!?父上とご一緒ではなかったのですか!?」


 重秀が床几から再び立ち上がって叫んだ。重治はニコニコしながら傍にあった床几に腰を下ろしながら言った。


「いやあ、馬場美濃守(馬場信春のこと)は丸山から動きませんでな。そのうち柴田勢と佐久間勢が態勢を立て直して、我等と共に丸山を抑え込んでおります故、私の出番が無くなってしまいましてなぁ。殿より『藤十郎が留守番で不貞腐れておるだろうから、慰めに行ってやれ』と言って私だけ先に帰したのでござるよ」


 そう言うと重治は重秀に顔を向けた。


「若君、心配しなくても若君が活躍される戦場はこれから先まだまだありましょう。今は慌てず、研鑽にお励みくだされ」


「・・・分かりました」


 重治の、まるで今日の天気の話をするような軽い口調は、重秀の心を少しは軽くしたようであった。





 後世では『武田の騎馬隊を、織田が最新鋭の武器である鉄砲を使って、新戦術にて討ち破った戦い』と称される長篠の戦い(設楽原の戦いとも言う)。歴史の教科書にも記載されたこの戦いは、結局のところ当事者の思いどおりにはならない戦いであった。特に後半戦は普通の白兵戦となり、鉄砲だけで勝利した戦いとは言えない。

 そして、羽柴藤十郎重秀がこの戦に参加したことについては、彼の日記『長浜日記』に記されている。ただし、どの様な活躍をしたかは書かれておらず、恐らく参加しただけであろうというのは学説の一致するところである。


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主人公が転生者じゃないからこそ味があるんだこの作品は
[気になる点] 主人公は無能 転生者なんだと期待していたんだが
[気になる点] あれ?どこかの苦労人な艦長さんの声が聞こえたような? [一言] 悲しいけど、これ戦争なのよね
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