第258話 和平交渉(後編)
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恵瓊が幸山城へ帰った後、秀吉達は一言も発せずにいた。恵瓊が去った直後から、秀吉の顔は感情を失っていた。そんな秀吉に対し、蜂須賀正勝や黒田孝隆はなんと声をかけて良いのか分からず、視線を小一郎に向けていた。
一方の小一郎も、二人のすがるような視線を感じていた。小一郎は溜息を一つつくと、秀吉に声をかけようとした。しかし、その前に、秀吉の口が開く。
「小一郎。儂は上様が信じられなくなった」
秀吉の感情のない物言いに、小一郎はギョッとした。そんな小一郎を無視して秀吉が話を続ける。
「儂は上様のために骨を折った。実際に骨が折れたこともあった。儂は己の立身出世のために骨を折ったことは間違いにゃあで、それは認めよう。じゃが、儂は上様のためを想って役目を果たしてもおった。下賤の身から儂を引き立ててくれた上様に報いようと、あれだけ骨を折ったのじゃ・・・」
そう言ってうなだれる秀吉。そんな秀吉に小一郎が声をかけようとした瞬間、秀吉は傍にあった脇息を乱暴に投げ捨てた。と同時に秀吉が立ち上がって激昂する。
「なのに何じゃ!儂が三木城で苦労しておった横で、毛利と和睦じゃと!?いや、それは別に構わぬ!宇喜多を見捨てて和睦できるなら、儂も両手を上げて賛成しておったわ!じゃが、その交渉に儂ではなく日向(明智光秀のこと)じゃと!?ふざけるのも大概にせぇよ、あの大うつけ!」
そう言うと秀吉は腰にさしていた扇子を抜いて叩きつけた。それにも飽き足らず、秀吉は扇子を足で何度も踏んだ。
「よりによってなんであの金柑頭の爺じゃ!馬鹿にすんなよ、あの◯✕△□!」
あまりの怒り具合に何を言っているのか分からない言葉を発する秀吉。粉々になった扇子を踏み続けている秀吉を、唖然として見ていた小一郎が我に返って止める。
「兄者、兄者!落ち着け、落ち着けって!」
小一郎が声を荒げて止めたおかげか、秀吉は扇子を踏みつけるのを止めた。そして粉々になった扇子を足で払うと、秀吉は音を立てて座り込んだ。そして大の字になって床の上に仰向けになる。
「止めじゃ止めじゃ!馬鹿らしくて毛利と戦なんぞできるか!和睦じゃ和睦!あの大うつけが毛利と戦したくないというのであれば、こっちから戦を止めてやる!」
「兄者・・・」
小一郎がそう言うと、横から孝隆が「それもありですなぁ」と言った。
「むしろ、毛利を残すことで、羽柴に恩義を持たせることができますなぁ」
孝隆の言葉に、小一郎と正勝は唖然とした。正勝が孝隆に尋ねる。
「・・・何を言ってるんだ?官兵衛殿。毛利に恩を売ってどうすんだ?」
「ここで毛利に対して寛大な条件で和議を結べれば、羽柴は織田の外に味方ができる、ということでござる」
孝隆の言葉に、小一郎と正勝は眉を顰めた。そこには危険な匂いがしたからである。
「・・・官兵衛殿。それは、上様への叛意の現れでございますか?」
小一郎の疑問に、孝隆は「まさか」と薄く笑いながら答えた。
「あくまで、羽柴が生き残るための知恵にて」
孝隆がそう言うと、それまで大の字で寝ていた秀吉がむくりと起き上がる。
「・・・なるほど。毛利が味方になれば、上様は羽柴に手を出せまい」
秀吉が低い声でそう呟くと、孝隆が「御意にございます」と言って頷いた。小一郎が秀吉に尋ねる。
「兄者、どういうことじゃ?まさか、上様から毛利に寝返ろうと考えているわけじゃあ・・・」
「阿呆、そんな訳無いじゃろう。羽柴が謀反を起こし、毛利と宇喜多、それに尼子が我等についたところで勝てるわけがにゃー。
・・・官兵衛が言っているのは、半兵衛(竹中重治のこと)が最後に言っていた羽柴が生き残るための策の話じゃ」
秀吉がそう言うと、小一郎は何かを思い出したかのような顔をした。
「・・・ああ、死ぬ間際に言うとったあれか。瀬戸内の海を我等のものとし、博多と堺の航路を抑えてしまえば、上様は羽柴に手出しできぬ、と」
「それよ小一郎。あの時、半兵衛は淡路も抑えるべきだと言っていたが、淡路は池田勝九郎(池田元助のこと)に抑えられた。まあ、小豆島を羽柴で抑えることができたし、来島、能島の村上家を寝返らせることができた。しかし、それだけではまだ足りぬ・・・」
秀吉がそう言うと、視線を小一郎だけでなく孝隆や正勝にも向ける。
「・・・ここでもし毛利を攻め滅ぼしたら、その領地すべてが羽柴のものにはならんじゃろう。むしろ儂等には茶器や金子銀子で誤魔化し、領地を渡さぬやもしれん。毛利の領土は細切れにされて織田家の家臣に与えられるんじゃなかろうか。そうなれば、羽柴だけで瀬戸内の海は抑えられぬ。ならば、毛利に恩を売って瀬戸内を毛利を介して抑えよう、ということじゃ」
そう言うと秀吉は孝隆の方を見て「そういうことじゃな?官兵衛?」と聞いた。官兵衛が「御意」と言って頭を下げる。
「毛利には未だ瀬戸内を制するだけの水軍がありますからな。それに、毛利が長門を抑えておけば、あそこの旧大内水軍で博多と瀬戸内の海路を抑えることができます。
毛利を生かして我等の味方とすれば、織田は我等にますます手出しできなくなります」
孝隆の言葉に、小一郎は「なるほどな・・・」と呟いた。その横で、正勝が孝隆に尋ねる。
「で?どうやって毛利に恩を売るんだ?」
「さすがに今の領地を認めるわけには参りません。かと言って先に提案した安芸、周防、備後の三カ国では毛利は受け付けないでしょう。もう少し領地を認めるべきでしょう。かといってあまり妥協しては上様のご不興を買いましょう。ここは毛利も上様もお互いに納得できる妥協案を考えなければなりません」
孝隆の言葉に、正勝は「また難しいなぁ!」と声を上げた。
「毛利も上様も納得する妥協案なんてあるわけ無いだろ!」
「いや、ある」
正勝の叫び声に対し、小一郎が冷静な声を上げた。
「石見国には大森銀山(石見銀山のこと)という銀山がある。それもただの銀山じゃない。生野銀山よりも多くの銀を出す銀山じゃ。この銀山を上様に差し出せば、毛利の領地はさほど減らされぬじゃろう」
小一郎の言葉に、正勝は首を傾げる。
「・・・石見に銀山があるのは知っているが、そんなにたくさんの銀が採れるのか?」
正勝がそう尋ねると、小一郎は「らしいな」と答えた。
「尼子式部少輔様(尼子勝久のこと)から聞いた話じゃ。尼子は大内が支配していた銀山を奪った。その後、銀の採掘を行っていたらしいが、採った量は一年間で一万貫だったそうじゃ」
小一郎の言葉に、正勝だけでなく秀吉や孝隆ですら「い、一万貫!?」と声を上げた。
銀1貫は銀100両(重さの単位)とされている。銀10両は銅銭2貫文とされているので銀1貫は銅銭20貫文。銀1万貫は20万貫文となる。銅銭1貫文は米2石とすると、銀1万貫は40万石ぐらいになる(実際は変動があるため多少の誤差はある)。
ちなみに現代価格に直すと、およそ3000億円程になる。
「そして、上様は銀を使って南蛮と交易をしておる。南蛮から硝石や唐の絹織物や生糸、そして唐物や朝鮮物の陶磁器を買うておる。上様は交易を重視している以上、大森銀山は必ず欲しい場所じゃ。そして銀山を支配している毛利からなんとしても奪いたいと思っておるじゃろう。
逆に言えば、上様は石見の銀山さえ手に入れることができれば、毛利が多くの領地を持っていても特に気になさらぬじゃろう」
小一郎がそう説明すると、孝隆と正勝は納得したような顔つきになった。しかし、秀吉だけは何かに気がついたような顔になる。
「・・・小一郎の言う事もっともじゃと思う。さすがは生野銀山の奉行をしとるだけあるということじゃ。しかし、上様が銀山を欲したとしても、他の者はそうは思うまい。少なくとも、儂は家臣達に加増をしてやりたいと思っとる。そして、加増とはすなわち知行の増加じゃ。土地がなければ、それは叶わぬぞ」
秀吉がそう言うと、今度は孝隆が口を挟む。
「いえ、筑前様。もちろん毛利から領地を召し上げることは当然行います。例えば大森銀山だけでなく、石見国そのものを召し上げればよろしいでしょう。銀山は上様の直轄とし、それ以外の地を羽柴の家臣に分配すればよろしいでしょう。隣の出雲国は尼子家が代々治めていた地。因幡にいる式部少輔様とその家臣達を移せば、因幡も羽柴で分配できましょう」
孝隆の言葉に、秀吉は苦虫を潰したような顔をする。
「とはいえ、上様は羽柴の知行をあまり増やしたくない、と考えとる。それならばいっそ、小六(蜂須賀正勝のこと)と官兵衛を上様の直臣とし、石見と因幡の守護にそれぞれ小六と官兵衛を推すがな」
「いや・・・、俺は大殿さんの傍にいたいんだが・・・」
「それがしも羽柴様の傍で働きとうござるな。そっちの方が面白いですし」
正勝と孝隆がそう言うと、秀吉はやっと笑顔を見せる。
「お主等にそう言われるのは男冥利に尽きるというものよ。・・・では、毛利へは備中、美作、伯耆、出雲、石見の五カ国の割譲で手を打たせるか」
「もしくは備中、美作、伯耆、出雲、備後と石見の銀山、という手もあります。ただ、これだと左衛門佐の力を必要以上に削ぐことになります。それがしが思いますに、あの知将にも恩を売るべきだと考えます」
孝隆がそう言うと、秀吉は「なるほど」と薄く笑いながら言った。
「左衛門佐は毛利家中ではもっとも発言力が強い方。その者に恩を売るのは間違っとらん。では、備後ではなく石見をいただくことにするかのう」
再び幸山城に戻った恵瓊は、館の書院で隆景に交渉についての報告を行っていた。そんな中、隆景の側近である鵜飼元辰が書院に飛び込んできた。
「申し上げます!吉川駿河守様(吉川元春のこと)が兵を率いて幸山城に参りました!」
元辰の言葉に驚く隆景と恵瓊。その直後、元辰の背後から小具足姿の吉川元春が元辰を押しのけて書院に入ってきた。
「・・・兄上。わざわざのお越し、骨折りでござる」
冷静な声でそう言う隆景に対し、元春は忌々しげに言葉を吐く。
「やはり幸鶴(幸鶴丸のこと。毛利輝元の幼名)の言う通りだったか。瑶甫恵瓊が又四郎(小早川隆景のこと)の命を受けて羽柴・・・いや織田と和議を結ぼうとしているとな。ここに来るまでは信じられなかったが、どうやら真のようらしい。
・・・儂がようやっと兵をかき集めて援軍に来てみれば、この体たらく。お主等には武士の面目というものがないのかっ!」
そう叫ぶ元春に、恵瓊は思わず頭を下げた。一方、隆景は冷たい視線を元春に向けながら話しかける。
「・・・そんな勇ましいことを言える立場ではないだろう・・・?兄上、西伯耆の一揆はどうなった?」
「西伯耆の一揆は何とか鎮圧した。その勢いで八橋城を攻め落とそうとしたが、鹿介(山中幸盛のこと)が守る城。なかなか落とせぬ故、包囲を次郎(吉川元長のこと)に任せてこちらにやって来た」
元春がそう言うと、恵瓊は「さすが駿河守様でございます」と素直に称賛した。一方、隆景は相変わらず冷静な、というより冷たい声で応える。
「わざわざ来なくて良いものを・・・。大体、兵数はどのくらい連れてきたのだ?」
そう言うと元春は黙り込んでしまった。恵瓊が訝しむ中、隆景が呆れたような声で言う。
「その様子だと、大した兵を連れては来ていまい。田植えを終えた百姓をかき集めて、せいぜい一千から三千の兵数と言ったところか」
隆景の言葉に、元春は思わず「うっ」と声を漏らした。実際、元春は馬廻衆と農兵合わせて二千人を連れてきただけであり、吉川勢の主力は息子の吉川元長に預け、八橋城の包囲に張り付けていた。
自分の言ったことが図星であったことを知った隆景は、思わず溜息をついた。そして元春に言う。
「兄上、如何なされた。兄上は戦場で勇猛に戦うだけの将にはあらず。智謀策謀もこなすお方ではござらぬか。その程度の兵力で戦局が変わると本気で思われたのか」
「・・・有り体に申せば、猿掛城に着くまでは本気で思っておった。だが、猿掛城の様子と幸鶴からの話を聞いて、考えが甘かったと儂も思い知らされた。だが、ここで帰っても兵を無駄に動かしただけ。それならば、兵を備中に入れれば、又四郎が何か良き策を思いつくだろう、と考えたのだ」
元春がそう言うと、隆景は溜息をつきながら元春に言う。
「・・・確かに偽兵の計というものがあり、兵数のごまかし程度には使えるだろう。しかし、もはや兵数のごまかしすらできぬ状況なのだ」
隆景はそう言うと、現在の自分たちが置かれている状況を元春に教えた。
「・・・なんと。村上三家のうち、来島と能島が寝返ったのは聞いていたが、まさかそなたの指揮下の水軍で健在なのは生口水軍だけなのか」
隆景の話を聞いた元春が、声を戦慄かせて呟いた。隆景が頷く。
「うむ。乃美水軍は下津井で、因島の村上水軍は高梁川河口で羽柴水軍によって損害を受けた。もはや備後灘と燧灘は羽柴の海になっとる。生口水軍は今は能島と来島の村上水軍を抑えるのに手一杯じゃ。海路での兵糧物資の運搬は無理だ。
・・・有り体に申せば、兄上の手勢二千すら養うだけの兵糧がこの幸山城にはないのだ」
「・・・幸鶴の本陣が未だ猿掛城なのは、兵糧を節約するためか?」
元春が隆景にそう尋ねると、隆景は黙って頷いた。元春が溜息をつく。
「・・・なるほど。兵を動かせぬから瑶甫恵瓊殿を介して羽柴と和議を結ぼうとしていたのか・・・。しかし、高松城では清水長左衛門尉(清水宗治のこと)が五千の兵やその家族と共に城内に籠もっているのだ。未だ戦える戦力があるうちに、和議の交渉などをすれば毛利の家名に泥を塗ることになるぞ」
元春がそう言うと、隆景が反論する。
「高松城が落とされてから和議を結べば、それこそ毛利の家名に泥を塗ることになる。その前に和議を結ばざるを得ないと思っている」
「今高松城は羽柴と宇喜多の軍勢に包囲されていると聞いている。これを救い出さなければ、今後各地の国衆は毛利ではなく織田に付くことになる。父の代から従ってくれている国衆共を、わざわざ織田に取られるのは口惜しい」
「力で救い出せるなら儂もとっくにその手を使っている。だが、それができないからこそ、和睦して高松城の将兵を救おうとしているのだっ」
「その和睦がなされる前に降伏したら如何する気だ?三木城の別所や鳥取城の式部少輔(吉川経家のこと)のように、長左衛門尉の切腹を条件に羽柴が降伏を言ってきたら如何する?長左衛門尉は備後の外様でありながら毛利に忠節を示した男。そんな男に腹を切らせてみろ。結局は毛利は国衆に見放され、世間の笑い者になるぞっ」
元春の言葉に隆景はわずかに眉をひそめた。無論、隆景も羽柴方から清水宗治に対して開城の交渉をするだろう、とは気がついていた。しかし、それはもう少し後になってから、と考えていた。
というのも、梅雨入りが本格化して雨のせいで羽柴方の附城建築のスピードが遅くなっている、という情報を隆景は掴んでいた。高松城を包囲する附城が完成しなければ、高松城の包囲は完成せず、兵糧の搬入が未だ可能である高松城が降伏して開城することはありえない、と隆景は考えていた。
隆景がその考えを元春に伝えると、元春は「それは甘い考えだ」と吐き捨てた。
「又四郎。お主はあの羽柴筑前をまだ分かっていない。あの猿面冠者は雨ごときで附城の建造を諦めるような男ではない。きっと雨の中でなにか企んでいるやもしれぬ」
元春の予想通り、羽柴勢は高松城の水攻めを考え、実際に堤を築いていた。羽柴勢の附城建築のスピードが遅くなったのは、人員を堤の築造に注ぎ込んでいたからであった。
「・・・ではどうする?言っておくが、兵糧物資の不足はこの幸山城でも同じだ。羽柴と戦するには心もとないぞ」
「確か高松城の西を流れる足守川の西岸には山が複数あったはず。そこから備中高松城はよく見えるはずだ。そこに我等が陣を張り、陣城を築くことで高松城から我等が後詰めとして来たことが分かるはずだ」
「・・・つまり、援軍の兵を見せることで城内の士気を高め、高松城が降伏しないようにするのだな?」
「そうだ。その間に何としても兵糧物資の運搬を多くし、幸鶴の本軍が高松城の近くまで来れるようにしよう。そうすれば、羽柴と一戦できる機会が現れるやもしれない」
そう言った後、元春は隆景を更に説得した。その話を聞きながら隆景は思う。
―――兄上の策には明らかな欠点がある。織田信長が畿内から大軍を率いて来る可能性を考慮していない。織田の援軍が来れば、我々に勝ち目はない。
しかし、清水長左衛門尉を見捨てれば、毛利の国衆が離反し、毛利の勢力はますます衰える。それでは織田にいづれ滅ぼされるだけだ。
ここは、兄上の言う通り高松城を見捨てないという姿勢を示す必要があるな―――
こうして隆景は元春の提案を受けることにした。そして、天正十年(1582年)五月十五日。隆景と元春は手勢を率いてそれぞれ日差山と庚申山に布陣した。
一方、秀吉は日差山と庚申山に毛利勢が布陣した、という報せを受けて自らその様子を探った。そして、援軍の中に吉川元春の軍勢がいることに驚愕した。
「まさか、駿河(吉川元春のこと)の奴がこちらに来ているとは。鹿介が策を弄して駿河を伯耆から動かせないようにしていた、と聞いていたが、それは失敗したか」
そう判断した秀吉は、恵瓊が来なくなったことと合わせて毛利との交渉を打ち切った。そして決戦を行うべく、信長に援軍を要請する急使を安土に向かわせるのであった。