大嫌いだったハズなのに #1 《出会いと苛立ち》
注意
この物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
全て作者の思いつきで書かれており、設定等は存在しないに等しいです。
全てに於いて予告なく変更、又は削除する可能性がございます。
ご理解してくださった方のみ、お読み下さい。それ以外の方はブラウザバックをお願い致します。
朝。姫桜野 美樹が部屋で学校の準備をしていると、気付いたらもうそろそろ家を出る時間になっている。
自分の姿を確認するために鏡の前に立つ。
(流石に今日が入学式だからってやりすぎかな?)
服装をキッチリ整え、背筋をしっかり伸ばし、三編み姿の自分が鏡に映る。
(やっぱ、今までどうりの後ろ三編みでいっか)
そう心でつぶやくと、一階から母が美樹を呼ぶ声が聞こえる。
「ミキ~。そろそろ降りてきてご飯だべなさいよ~。入学早々から遅刻するの~?」
時計を見るとサッキから5分も経っている。気づかぬ間に髪型を決めるのに没頭していたようだ。
急いで一階に降りると、母がミキを一目見るなり
「あらら?高校生になったら三編みじゃなくて下ろすんじゃなかったの?」
と、薄ら笑いで聞いてくる。それに反論するようにミキが答える。
「いいの。こっちの方が慣れてるし」
「そう?それより早くご飯食べなさい」
テーブルに座ると、急いでご飯を掻込かきこみ家を出る。
家の近くにあるコンビニに着くと、先についていた織原 紗々|(美樹の中学校からの親友)がこちらに気付き、手を振りながら近づいてくる。
「美樹~。遅いよ~」
「ゴメンゴメン。じゃ、行こう?」
「うん」
二人は今日から入学する県立の《霧ノ原第三高校》に向かって歩き出す。
学校まであと100m程の所で紗々が口を開く。
「にしても、ほんっと奇跡だよね」
「何が?」
「いや、正直毎回テストの学年順位とかが下から数えたほうが早かった私が、こんな偏差値の高い学校に入れたのって結構な奇跡だよな~って思って」
紗々が考えるようなポーズと取り、美樹が少し笑いつつ答える。
「確かに。結構な奇跡だねw」
紗々が軽く怒りながら反論する。
「そこは“頭よかったじゃん”って言ってよ~。まぁ、今となっては結構な笑い話だから良いけど」
そこからはテレビのことなどを話しながら学校に向かう。
家を出てから5分ほどで学校に着いた。
学校内/体育館・入学式中
校長「で、あるからして、君たち若者は・・・」
(やっぱ何処の学校も校長先生の話は長いんだ・・・)
と、考えて居るとうっかり意識が緩んでしまいあくびが出る。
「ふぁ~~・・・あ」
慌てて周りを見渡すと、自分と同じようにあくびをしている人がちらほら居る。
(よかった、自分だけじゃなかった・・・)
1時間後/美樹の教室(1-2)前
教室のドアの前で入るかどうか悩んでいると、後ろから紗々が美樹の手を取り教室に入る。
「おっはよ~!」
「おはよう・・・ございます・・・」
最後の方は声にすらなっていなかった。
紗々がクラスの皆と話していると担任と思われる教師が入ってきた。
~10分後~
「「「ありがとうございました」」」
HR(入学式の最後のすべきこと)が終わり、美樹が紗々と一緒に帰ろうと誘い生徒玄関に向かっていると三年生と思しき生徒が話しかけてくる。
「俺3年の尾崎おざきって言うんだけど、君たち、弓道部に興味はない?」
すると、紗々が反応を示す。
「弓道部、ですか・・・ねぇ美樹、中学校だと勉強勉強で一切部活とかしなかったから高校はやってみようよ。面白そうじゃない?弓道部」
「うん。わかった。じゃあ二人でやる?」
「うん! ってなわけで先輩、私達弓道部に入部します」
紗々がそう答えると先輩が少し驚いたが入部届を二人に差し出し、「ありがとう」と言うと去っていった。
美樹が紗々に聞く。
「ねぇ。弓道部じゃなくても良かったんじゃない?」
紗々が満面の笑みで答える。
「遅く決めるより早いほうが良いでしょ?」
その後は紗々と校長の話に対する愚痴ぐちを言いながら帰った。
途中で寄り道等をしながら帰ったため10分程で家に帰り着いた。
「ただいま~」
美樹が言うと、奥から母の声が呼ぶ。
「おかえり~。美樹、あとでお父さんの仕事道具二階に上げるの手伝って~」
「わかった。あ、お母さん。私、弓道部に入ることにしたから」
母が静止する。
「・・・え?弓道部?この前まで散々さんざん“高校も絶対に帰宅部になる”って言ってたのに、どうしたの?」
「3年の先輩から誘われて、紗々と話して、んで紗々と一緒に弓道部に入ることにしたの」
「あら、紗々ちゃんも一緒なのね。なら安心だわ」
2秒ほどの静寂の後、二人して笑い出す。
「お母さんw、なにそれひど~いw」
「ゴメンゴメンw。それより、手伝うの?」
「うん!」
~次の日~
部活の朝練中。
美樹と紗々が練習用の弓で的を射抜いていると、弓道部の部棟に美樹と同じ1年生の緑色のジャージを着ている男子が1人入ってくる。
すると、先に来ていた尾崎先輩が反応する。
「お、中学校の英雄くんじゃないか。高校でも弓道部入ってくれて私は嬉しいよ」
ジャージ男子が反論する。
「やめてください。アレはたまたまですから。あと、濡れは篠田 翔太って言う名前があるんだからそう呼んでください」
「おぉ。それは済まないよ翔太くん」と尾崎が戯てみせる。
「それより先輩。あのずっとこっちを見てる鈍臭そうなヤツは誰ですか」
と翔太が私と紗々を指差す。
すると紗々が小声で美樹に話しかける。
「なにあの偉そうな言い方。英雄だか何だか知らないけど、威張り散らしちゃって|(# ゜Д゜)」
しかし、その声は翔太に聞こえていたのか美樹をとても睨にらんでいる。
その事に気付いたのか尾崎が少し焦りながら話し出す。
「ショ、翔太くん。彼女たちはね君と同じ新入部員の美樹ちゃんと紗々ちゃん。仲良くしてね」
翔太は尾崎の言うことを聞いているのか分からないが未だに美樹を睨み続けている。
しかし、5秒ほどで翔太は正気に戻り挨拶し返す。
「どうも。篠田翔太です。よろしくおねがいします」
そう言うと翔太は1人隅っこで練習を始める。
シュッと、小気味の良い音が響くと的の中心に少しの狂いもなく刺さる。
美樹が紗々に話しかける。
「あんな性格でも弓は上手なんだね・・・」
「ね。今日の放課後にでも教えてもらおうかな・・・?」
その会話を尾崎が無理やり切断する。
「ほらほらお二人さん。話してないで練習しなさい」
「「は~い」」
美樹と紗々の二人も翔太の隣に並んで練習を始めるが、全く刺さらない。
(あれ~。さっきは刺さったのになぁ・・・?)
するといつ移動したのか、翔太が後ろから話しかけてくる。
「美樹さん・・・で、良いんだよね?あの的の真ん中に当てたいなら、この距離だともうちょい上に向けて・・・そう、そんくらい。で、腕を一直線にして、あとは木を抱くみたいに腕を円形に開いて、そう。それで、撃ってみて」
シュッと弓から鳴り、綺麗に的の中心を射抜く。
「うそ、当たった・・・」
美樹が1人感動していると、紗々が翔太に何か小声で話しかける。話している内容はよく聞こえないが、紗々が話すとドンドン翔太の顔が赤くなっていく。
紗々と翔太の話が終わり、紗々がこっちに戻ってくる。
何を話していたのか気になり、思わず聞いてしまう。
「何話してたの?」
紗々が笑顔で返す。
「ヒミツ」
そのまま紗々は元の位置に戻る。
美樹は諦めきれず、翔太にも聞く。
「翔太くん、紗々と何話してたの?」
「五月蝿うるさい。それより、もうそろそろHR始まるが片付けなくて良いのか?」
そう言われ時計を見るとすでに8:04を指している。
慌てて弓をを片付けた後に制服に着替え、周囲を見渡したが紗々はすでにいなくなっていた。
「ほら美樹、行くぞ」
「馴れ馴れしく呼ばないで!」
翔太は美樹の頭を撫でながら返事をする。
「はいはい」
「頭を撫でるな!」
「はいはい。いいから行くぞ」
時間が時間なので渋々翔太の言うことに従うことにした。
小走りで教室に向かう。
教室に着くとすでにHRは始まっており、紗々は自分席で何知らぬ顔で座っている。
教室の入口で呼吸を整えていると、担任が美樹に声をかける。
「部活の朝練に集中するのは良いが時間は守れよ」
「は、はい」
すると、クラスの一同が一斉に笑い出す。
「ほら、翔太も早く席につけ」
(!?)
美樹が驚き後ろを向くと、翔太も一緒に教室の入口に立っていた。
翔太が小声で美樹に話しかける。
「お前のせいで、俺まで怒られる羽目になっただろ。どうしてくれるんだ」
美樹も小声で翔太に反論する。
「知らないわよ。それより何であんたもこっちのクラスなのよ!」
「知るか」
担任が少し苛ついた口調で二人に言う。
「いいからお前ら早く席につけ!!」
その後、5分ほどでHRが終わり生徒が各々のすべきことを始める。
紗々が美樹の席に来て、美樹に話しかける。
「ねぇ美樹。どうだった?」
「どうだったって何が?」
「翔太くんの事だよ」
「翔太?なんであんな奴のこと聞くのさ」
「いやぁ・・・なんとなくかなぁ・・・」
紗々がならない口笛を吹く。
(本当に何のことが聞きたいんだろう?)
ふと、教室を見渡すと翔太と目があった。が、翔太はすぐに視線をずらしてしまう。
(何なのさ。感じ悪いなぁ)
美樹がムッとしていると紗々が話し出す。
「それよりさ、次物理だから移動しようよ」
「うん。そうしよっか」
紗々と一緒に廊下を歩いていると尾崎先輩が歩いているのを見つける。
そのとなりには、同じ3年生の先輩だろうか。背が高くスラッとしており、顔も整っている人、俗に言うイケメンと一緒に話しながら歩いている。
紗々もその先輩に気付いたのか歩あゆみを止め目で追う。
後ろから翔太が話しかけてくる。
「お前らはああゆうのが良いのか?」
美樹と紗々の二人の声が重なって翔太にキレる。
「「五月蝿うるさい黙って」」
「お、おう」
翔太は二人に一斉に言われ結構キタのだろうか、ひとりトボトボ歩いていった。
美樹たちは完全に見とれており、気がつくと3分以上その場に立っていた。
我を取り戻したのか紗々が突然叫ぶ。
「ヤバ、もうこんな時間だ。早くしないと物理の授業に遅れちゃう!美樹、早く行こう!」
「あ、うん!」
二人は校舎2階の物理実験室に向かって走り出す。
~授業中~
(あの先輩かっこよかったな・・・部活中にでも尾崎先輩から紹介してもらえないか聞いてみよう)
そんな考え事をしていると、必然的ひつぜんてきに教師の声は頭に入ってこないものである。
「・・・き・・・みき・・・美樹!」
自分が呼ばれていることに気付き美樹が飛び上がるように立ち上がる。
「あ、はい!」
「教科書の上から2行目から読め」
「物体の位置の変化を変位という。時刻t₁〔s〕,t₂〔s〕(t₁>t₂)と・・・なり・・・?」
教師が呆あきれたように言う。
「そこじゃない、次にページ」
「え・・・あ、はい。え~っと「2行目な」・・・物体が一定の速さで直線を動く運動を等速直線運動、又は等速運動と言う。・・・」
その後は、教科書に書いてあることを普通に読んだ。
~50分後~
教室内にチャイムが鳴り響く。
「はい、次回は実際に色々やって見るから教科書忘れんなよー。号令」
「姿勢、例。ありがとうございました」
一同「「ありがとうございました」」
言い終わるなり紗々美樹に近づきながらが大きく伸びをする。
「んあ~、おわった~。次なんだっけ?」
「ん?確か国語だった気がする」
紗々が「そっか」と答え、少しだけ後ろを振り向き何かをしたが、何をしたのかはよく見えなかった。
「じゃ、美樹。戻ろ?」
紗々はそう言うと、美樹の腕を引っ張り教室に向かって歩き出す。
続く・・・
ドーモ。ドクシャ=サン。ニコ厨の霄です
短編書くのやめようかなぁ・・・なんて考えている今日このごろ。
一話だけで終わらせようと思ったけど、そうすると普通に1万字とか行きそうだったから“短編なのに2話構成”にすることにしました。今回だけだから!(今回だけとは言っていない)
てか、マジでネタがねぇ。助けて?
んな事より、授業中とかの描写難しいし、すぐ文法めちゃくちゃになるし、連続イッキ書きイクナイ。
一応クラスメイトにも「〇〇って言うの書いてるんだけど読んでみてよ」って言ってるんだが、多分忘れられてるんだよなぁ・・・自分語りしちゃってた( ゜д゜)ハッ!
まぁ、うん。読んでくれるだけでも嬉しいんですが、できればツイとかインスタとかで広めてくれれば嬉しいな。頼みます。m(_ _;)m
誤字脱字はコメントで指摘お願いします。
ぜひ本編として投稿してる方も見てね↓
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14600820