五話 呼ばれた理由とこれから
そのあとは僕たちが、というか勇者3人組が呼ばれた理由についてなんだが…結構面倒、というかわけわからんというか…まぁ順番を追っていくと。まず15年ほど前にある国で予言があったという。内容が(勇者を召喚せよ。さもないと8年後にこの国は滅ぶだろう)というものだったらしい。この時その国の王は、結局なにもしなかったそうだ。理由としては、何で国が滅ぶのか。また何で中途半端な8年という月日なのかと、胡散臭さしか感じなかったから。それと勇者召喚はお金がかかるかららしい。具体的にはこの国の年間税収のおよそ5倍ぐらい?
そして、それから8年後、今から7年前のこと、その国は一晩で滅んだという。理由はわからない。なぜなら生き残りはいないから。一晩でその国があった所は、更地になっていたそうだ。そして、その予言と全く同じ同じものがこの国にもされたと言う。この国の王は、すぐに勇者を召喚させてその上で6年で進展が芳しくなく解決の見込みがなければ城を移すことも考えていたりするらしい。
これって結構やばくね?8年後にこの国は、更地になるかも知れなくて?その理由は不明?対処法も不明?そんな事態に呼ばれたのが高一1人に中三2人の少女勇者3人組?プラスで何でいるのか不明な僕?あれ?結構やばくね?特に僕の立場………
僕は、目を閉じて腕を組んで、んん〜〜っ……とうなる……というかそれしかできんのよ!
そうすると、まぁ優しさの塊みたいなフィアは、めちゃくちゃあわあわしてたわけで………白状しようか?可愛いなこんちくしょう!
「あわわわ…あのえっと…大丈夫ですか?」
「…正直大丈夫とは言えないかな〜…ところで別に魔王を倒してこい!みたいなことはないんだよね?」
「えっと……?なんで魔王様なのかは分かりませんが。そうですね今のところ有効な対策とかは何もわかりませんし」
「うん?魔王っているんだね僕が言ったんだけど。ちなみに魔王様?はどんな人なの?」
「魔王様は、魔族の貴族というか大臣というか……魔王様は、4人いて、そのにさらに上に魔帝様がいます。その魔帝様の補佐として魔王様がいます。」
おっとだいぶイメージしてた魔王と違うぞ?というかめちゃくちゃ事務みたいなかんじがする…強さより仕事ができる人がなるのかな?
「へ〜〜、てか魔王なのに王様じゃないんだ」
「はい、まぁ一様それぞれに領地があってその広さが小国より広いのである意味そこの王様っていうのもあながち間違いではありませんね」
「なるほどね……うん?てか小国より広い領地が4つってかなりの大国なんじゃ?」
「土地だけなら世界で一番広いですね。ちなみに魔帝様が収めてるところも同じくらいありますから5つですね。でも魔帝国は、そこまで発展していないのです。土は食べ物を育てるのには適していない所が多い上に強い魔物がたくさん出るので生きるのも大変なんです」
なるほどねそんな中じゃ生きるのも大変そうだな…というか今のこの国も大概のような気がするんだけどね……アハハハハ……
てか、つまり魔帝様は自分の国見ながら他に4つも管理しなきゃいけないの?過労死しないだろうか?
「あの…リオン様?大丈夫ですか?」
「あはは、まぁ魔帝国大変そうだな〜、と思ったのと、この国も今は大概なのかな〜、と思いましてはい」
「あぁ〜確かにそうですね。今は魔帝国の心配してる場合じゃありませんでしたね。おっともうこんな時間ですねそろそろ朝食のお時間です。これからのことなどを王女様から伺えると思いますので聞いてみてください」
「うん、ありがとね。色々事前に聞けてよかったよ」
「いえいえ、私もとても楽しく話させていただきました。………あの、できれば私が泣いたことは忘れていただけますととても嬉しいです………」
会話の締めくくりにとても恥ずかしそうにフィアがそう言ってきた。これはもう返事は決まってるよね。
「ごめん!むり!」
「なぜです!?」
「反応が可愛すぎたから?」
「ふぇ?!」
フィアさんや、そうゆうところだよ?
〜〜〜〜〜
所変わって食堂?なぜ疑問系かって?無駄に長いテーブルがある部屋?豪華レストランのさらに上があるならこんな感じかなぁ〜?ってところにいるからだよ?!見て!中学生二人組が緊張しすぎて彫像のように綺麗な姿勢で椅子に座って固まってるから!
「あ、このサンドイッチ美味しいですね、王女様」
てかなんで魔美は何事もなかったかのように食事できてるの?!僕?なんかもう一周回って落ち着いたよ!でもね…でもね?魔実…横見たげて…可愛い後輩が捨てられた子犬かのような目で助けを求めてるから!もう涙目だから!
「お口にあったのでしたら良かったです。さぁ御二方もどうぞ遠慮なさらずお食べください」
王女様それ以上二人の精神削らないであげて?!
「は、はひぃ!」
(コク コク!)
セツちゃんがうわずった感じで返事を返し、シズちゃんが必死に首を縦に振る。…そんなに降ると取れるよ?
「まぁさすがに2人に緊張するなって言う方が無理がありますからね〜。ほら、2人ともそんなに緊張しちゃうなら理音くんのところにいってみなよ」
「あ、そこは俺に振るんだ?」
「だって2人とも理音に結構懐いてるし、理音って基本的に年下の面倒見るの得意でしょ?そういえばなんで理音は緊張したそぶりのかけらもないの?そっちの方が不思議なんだけど?」
と、頭の上にはてなマークが出てきそうな感じで首を傾げてこちらを見てくる魔美
なんで貴女テーブルマナー分かるの?いや、食事中にこれだけ話してる時点でマナー以前の問題だけれども…食べ方めちゃくちゃ綺麗だよ?なんでサンドイッチ食べるのにナイフとフォーク使うの?サンドイッチ食べてるんだよね?……僕なんて普通に手掴みで食べたのに…
あ、ちなみに中学生二人組は僕の左右に椅子と食事を移動させて持ってきた食事そっちのけで僕にしがみついている。
「いやぁ〜、驚いてるし今でも戸惑ってはいるんだけどね?何というか……ヤケクソ気味でもあるけど、ほら、訳わからないことに巻き込まれるのに慣れた?的な?」
僕がそう答えると魔美が急に笑い出し、王女様やメイドさんたちが驚いたような顔をしている。ちなみにフィアは後ろでクスクス笑ってますね、はい…
後僕の左右のお二人さんは……さらに抱きついてきてますね、顔見えないや
「アハハハッ!慣れたって!異世界に呼ばれて特に何も聞いてない状態で慣れたの一言で終わりって!」
「そんなに笑うこと?あ、ちなみにこっちのことはフィアに色々聞いたよ?色々やばそうだね〜」
「あ、いつものやつだ。勝手に理解して勝手に解決しようとするいつものやつだ?!て言うあれ?フィアって誰?」
「僕の専属メイド…らしいよ?ほら、昨日部屋まで案内してくれた人」
「あぁ〜あの人!つまりは現地妻?よし、2人までなら許す!あ、地球の人なら5人までならいいよ?」
「なんでだよ?!てかお前は一体俺のなんなんだよ?!ただの幼馴染じゃん!てかそれ思いっきり法律無視してるよね?!」
「ん?なにいってるのよ、一緒に布団に入ってたじゃない」
「そりゃ同じ孤児院だったしそもそも4年以上前の話だろ?!てか、そんなこと言ったらこの二人もそうじゃん!」
「だから5人までならいいって言ったんじゃん。そんな細かいこと気にしてると禿げるよ?もうお嫁さん6人決定してるんだから」
「異世界で知る驚愕の真実?!え、6人て誰だよ?!」
「私、シズちゃんセツちゃんとフィア?さんとあなたの義姉2人だよ?」
「だよ?じゃないよ!みんなの意見を大事にしたげて!?第一法律無視しないで?!」
なんか魔美と僕の訳のわからない問答?が始まってしまった……どうしよう?