第1話 B
-学園都市デュランダル-
召喚魔法陣で大勢の術師が唱え、誰かを異世界召喚しようと試みていた。
魔法陣が次第に光だし、発光そして消失と同時に一人の少女が現れた。
「召喚に応じた者よ、名をなんという」
沈黙の後、少女は応じた。
「ユキ」
少女はユキと答え、それと同時にユキの直ぐそばで音が鳴り響き
ユキのステイタスウィンドウが表示され、名前がユキと表示される。
この音とステイタス画面は他の者には見えず個人が特定される事もない。
何やら術師が呪文を唱え発動するも砕かれるような音と共に呪文の発動は失敗に終える。
隷属の呪文のようだ。
ユキはそれを直ぐ理解した。
「残念だったね、ユキは真名じゃないんだ」
ユキはその場を立ち去り、学園都市にあるギルドを探し出し訪れると受付嬢に話しかけ
手続きをはじめた。名前と年齢を書き、希望するジョブを選びギルドカードとプレートを発行する。
ユキが選んだのは術剣士、武器に魔力を忍ばせ効果を振るう事のできる職業
またギルドカードの色が青色となり、基準値を超えた魔力を持っていると証明される。
これにより、ギルドマスターから学園都市入学許可証も発行された。
「今日から君も学園都市の生徒だ」
両立は難しいのではと疑問を抱いたユキにギルドマスターが続けて言った。
「ダンジョンやタワーに行くのも良し、学園へ行く日時も自由に行っていいぞ」
これによりユキは承諾し、学園都市の生徒兼冒険者となった。