病院
ザァァーーーー
和「はぁはぁ…ねぇーちゃん!」
和也は土砂ぶりの雨のなか傘もささず和也の近くの瑞穂のいる病院へと走っていた。
その時に一台の車が和也の横に止まりクラクションをならす。
父「和也!落ち着け!!今俺も向かうとこだ、送るから乗れ!」
父だった、父も母から電話を受けて仕事を抜けて来たのだった。
和「お父さん!早く!」
父「ああ、全速力でいく」
こうやって焦っているのは瑞穂は練習試合のあのとき体を冷やし高熱を出し、帰る途中の雨の中で倒れていたそうだ、熱だけならよかったのだが更に雨を多く浴びてしまい、体温が物凄く下がりとても危険な状態だそうだ。
父「よし!ついた!和也は一足早くいってろ、病室は504室だ」
和「ありがとう、お父さん」
和也は降りるとすぐさま504室に入った。
ガラ!!!
和「ねぇーちゃん大丈夫!?」
大きな声で病室に飛び込むと、母と瑞穂が話をしていた。
その瑞穂の体調がわるそうなのだがなんとか持ちこたえたようだった。
瑞「和也、来てくれたんだ…練習中じゃ?」
和「ううん、終わったよ!もー大丈夫そうでよかった!」
瑞「こんな時に死ねないよ!まだ和也のピッチャー見てないもん」
和「いや、あの、その、ピッチャーはやめようかなっておもっているんだけど」
和也は自分の立場がよくわからなくなり、ピッチャーはやめようかなと考えていたのだった。
瑞「なんで!?おねーちゃんピッチャーやってほしいな、見ないと死ぬに死ねないよ…」
和「もう!さっきから死ぬとか言わないでくれ!!縁起でもない!!もういい!意外と大丈夫そうだから帰る。」
瑞「あっ、和也…」
ガラリ
和也はそういって瑞穂の病室を出ていってしまった。
病室を出ていく瞬間の和也の涙を瑞穂は見ていた。