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序章
「ササモト、紅茶を頂きたいのだが。」
はいはい、分かりましたよ、今すぐ淹れりゃーいいんでしょ。
私が今掃除してて忙しいの分かってんのに言ってんのかコラ。
「ササモト、紙が切れた。早く持ってきてくれ。」
あんたねぇ、すぐそこにあるでしょうが!
自分の足で歩くってことぐらいしろよ!私に頼むな!
「ササモト、夕食はまだか!早く買い出しに行って来い!」
あーあーうるさいわ!言われなくても分かってるわ!
腹減ったならそこらへんのお菓子でもつまみ食いしてろよ……ってもうしてるし!
此処は私の家。お父さんとお母さんが遺してくれた大切な家。
私が一番偉い、はず。なのに、この居候ども、なんでこんなに偉そうなのか。
答えは簡単、こいつら王子様だから!
逆トリップ症候群~降ってきた王子様達~