第13話。隣の置物部屋を改築して住ませるわ。
エリザベスはリリスの本心を知りたい。
そう好奇心が芽生え始めた。誠の乙女なのか?
それとも、それが「偽り」なのか……。
エリザベスは己の心に誓う「誠の乙女」ならば……。
この子を「誠の女性」に成り上がらせるのだと。
エリザベスはリリスを立たせる。そして両手でエプロンドレスのシワを綺麗に戻してあげる、エリザベスであった。
「リリス、この隣に置物部屋があるの改築して」
「お、お待ちください、エリザベス様!」
リリスは少し困った表情になるのであった。小声で話しだすのである。するとエリザベスは声を拾う為に顔を近寄らせる。
「管理人さんが、私を手放すわけないですよ……」
エリザベスは一歩下がって腕を組み、真剣な表情でリリスを見つめて語りだす。
「リリス、今から屋敷に行くわよ、来なさい」
「へ……?え、エリザベス様!?」
エリザベスはリリスの手を握って行動を開始する。目指すは専属使用人が暮らす洋館屋敷である。
エリザベスは早歩きで外へと出る、そして一直線に洋館屋敷を目指す。リリスは、ついていくので精一杯だった。
「え……エリザベス様!本当に屋敷に……!?」
「リリス、同じ事は2度も言わないわよ」
エリザベスとリリスは早歩きのお陰で洋館屋敷へと到着した。そしてエリザベスは扉を勝手に開けて中に入る。
使用人たちはいきなりの訪問で慌てふためくのであった。そして管理人がエリザベスに近づいてくる。頭をふかふかと下げる。
「エリザベス〜様!メイドたちが至らぬ事をしましたか!」
「何を言ってるの?今日は相談に来たのよ」
「はっ!そ、相談と言いますと!?」
「このリリスを私が買うわ、値段を言いなさい」
「値段ですか!暫しお待ちを計算するので!」
『『こいつは良い!この嬢さんは理解している!』』
『クズだな、メイドをお金と見ているぞ』
管理人はすかざすメモを取り出して見つめてる。
「このメイドなら金貨100枚はいきますな!」
(※お金事情。銅貨1枚で1000円。銀貨1枚で1万円。金貨1枚で10万円。『万円』は、あなたの世界で略してある)
「ならば金貨1000枚を払うわよ、良いわね?」
「き、き、き、金貨1000枚ですか!!」
「あら?それじゃ足りないかしら?」
「と、と、とんでも……ありません!」
「後で取りに来なさい、近衛騎士を護衛につけるわ」
「ついでにリリスの荷物も運んでおきなさい」
「私の隣に置物部屋からあるから、そこに置いておきなさい」
「かしこまりました!後で向かいます!!」
エリザベスとリリスは去ろうとした時であった。エリザベスの足が「ピタ」と止まる。そして振り向いて管理人に伝える。
「私のリリスに手を出したら、意味分かるわよね?」
「ひぃ!も、もちろんですよ!エリザベス様!」
「そう、それならいいのよ、行くわよ、リリス」
「は、はい、エリザベス様!」
エリザベスとリリスは洋館屋敷を去っていく。エリザベスは前を歩き、リリスは背後からお供する。
リリスはエリザベスの背中を見つめていた。
『『エリザベス様の背中……素敵……』』
『あ〜エリザベス様、リリスの心の声が……』
『好きで聞いてるわけではないからな……断じて』
こうしてエリザベスはリリスを買い取ったのであった。2人はエリザベスの部屋へと戻るのである。
エリザベスとリリス。
2人の物語が始まろうとしていた!
次回、第14話。リリス部屋の誕生ね。




