クマヨシ死す!(その2)
さて、プロテストまで二ヶ月にまで迫った松井徳也のガチンコファイトクラブ・・・
いや、ガチで死ぬかもしれないファイトクラブ・・・が一ヶ月が経ったのですが。
熊吉「力士の時に松井塾長に鬼のような特訓をさせられてたおかげでかろうじて、命拾いした。」
松井徳也「ようし基礎トレーニングは一通り終了したような感じだな」
熊吉「おっす。ありがとうございます。」
松井徳也「それでは、基礎トレーニングパート二をやっていこうか?」
熊吉「は?え、これ基礎トレーニングだったの?」
松井徳也「え、まだ、こんなの初心者コースみたいなもんだよ。」
熊吉「ウソだろ・・・世界ってこんなに遠いのか?」
松井徳也「おいおい。俺が高校生のころにやってた練習だぞ。」
熊吉「え、これが・・・」
松井徳也「いや、今からやるのが。」
熊吉「えーーー。」
松井徳也「というわけで、これからはこれを装着していきます。」
松井塾長「出た!鉛バンド。」
ジール「鉛バンド?」
松井塾長「鉛バンドを腕及び足につけて今までやってた基礎練習を行うんだ。確か、合計合わせて10キロつけるんだ確か・・・。しかも、さらに・・・」
松井徳也「さらにこの状況でかかとをつかないで今までの基礎練習を行ってもらいます。」
ジール「え、こんな練習って漫画やアニメの世界の練習じゃないですか?」
松井塾長「と思うだろ。俺もそう思うんだよ。だがな・・・やつはガチでそれをやったんだ。そして、必ず言い放つセリフが・・・」
熊吉「こんなのできないよ。」
松井塾長「ヤバい。」
松井徳也「やる前から諦めるやつがあるか(ビンタ)。いいか!熊吉。俺ができるってことはお前にもできるんだ。おんなじ人間だろうが!」
松井塾長「となる。もう少し考えてほしいんだよね。人間にはそれぞれ限度っていうものがあるし、個体差っていうのがあるのよね。誰でも自分と同じ努力ができると思っているのがありえねぇー。お前の普通は全然普通じゃないってことをわかってほしいよね。一体、何年生きてるんだって話ですよ。なぁ、ジール。」
ジール「鏡見てみるか?」
熊吉「やります。できます。がんばります。」
松井徳也「そうだ。男だろうが!」
熊吉はがんばった。地獄の練習という表現では生ぬるいほど過酷すぎる練習だった。というか、もはやボクシングがどうとかではなく、生きるために細胞が進化した。2週間がたった。
熊吉「体の使い方。諸々の体力。なれてきた。やれば人間はできるということが実感できる。」
松井徳也「そろそろなれてきたみたいだね。」
熊吉「はい。」
松井徳也「それでは、基礎トレーニングその三をやっていきます。」
熊吉「へ?」
松井塾長「でたよ。アタオカトレーニング。」
松井徳也「じゃあ、この状況で鉄下駄を履いていただきます。」
ジール「えーーーー。頭おかしいやん。漫画よりひどいやん。」
松井塾長「まだ、熊吉いいぜ。やつは、全体二〇キロくらいの負荷かけていつも生活してたらしいぜ。しかもバンタム級くらいの体重しかないのにな。笑」
ジール「えーーー人間の三分の一のおもりを常時つけて生活してたとか。それは、ドラゴンボールの悟空ぐらいじゃないですか!!!」
松井塾長「だ・か・ら。言っただろう!あいつは、漫画の主人公ごときがやれてるんだから俺もできるだろう理論で生きてるって。しかも厄介なのが、それを誰もができると思っていることだ。」
ジール「えーーーそもそもサイヤ人じゃないですか?」
松井塾長「ふふふ。無印のドラゴンボールではサイヤ人だとはわかっていないぜ。」
ジール「確かに。」
松井徳也「そして、元気が出るようにスーパードリンクを用意しておいた。」
松井塾長「まずい。ばっかやろう親父なに飲ませようとしとんじゃい。」
松井徳也「生卵ドリンクやで。」
松井塾長「おい親父。前も言ったけど、ロッキーの生卵飲むっていうシーンは、命がけの行為なんやで。」
松井徳也「え、そうなん。」
松井塾長「あのさー、生卵って海外では飲むってのは命がけの行為なんよ。菌が入っていたりするから。それぐらいの覚悟を持って挑んでいるっているシーンの演出な。あれ。」
松井徳也「え、じゃあス○ローンすげぇーじゃん。あれ、自分から積極的に飲んだんやろ。やっぱ、俺の青春時代を過ごした映画だけのことはあるな。」
松井塾長「父上。あのシーン諸説あるけど・・・俳優はすげぇー嫌がったっていう説もあるんやで・・・。」
松井徳也「えぇーじゃあ喜んで生卵を飲んだお父さんバカみたいじゃん。」
松井塾長「バカでしょ。というか、あなた飲んだのは腐った生卵ですよ。一歩間違えなくても死にますよ。熊吉死んだらどうするんですか。物語終了のお知らせですよ。」(注意事項:豚を半生の状態で食っていた人のセリフです。)(注意事項:海外で生水をガブガブ飲んで無事だった人のセリフです。)
松井徳也「そうだな。気をつけよう。」
ジール「ツッコミどころしかない会話だ・・・」
というわけで、そこに鉄下駄を履いて地獄のトレーニングというか、地獄そのものがはじまったわけであるが・・・。
熊吉「ぜぇ、ぜぇ、はぁ、はぁ。」(なんとかついて・・・)
熊吉ダウン(いけなかったのである。)
松井徳也「おかしいな。もうちょっとだったんだけどな・・・。少しハードすぎたかな。」
松井塾長「今日は、これで終了ですね。おーい熊吉生きてるか!!!」
熊吉「・・・死んだ!」
ジール「この後いったいどうなってしまうのか!」(ガチンコファイトクラブ風)