くま世界を目指す
金太郎と戦うことになった、熊吉を勝たせるためにありとあらゆる汚い手段を使う松井塾長。
とある日の掲示板
金太郎脳筋すぎて、スピードゼロのパワー馬鹿。
当然、稽古をしている金太郎は、パワーのある突っ張りをするが・・・
観客たちの反応はと言うと・・・
観客「やべぇーまじパワーだけの脳筋だわ。」
観客「突っ張りていうか筋肉で無理やり押し込んでるだけだな。」
観客「ちげーね。」
ということで観客たちは大爆笑である。
金太郎は当然怒り心頭であるのだが・・・
当然この人物たちは、松井塾長が金で集めて来たサクラである。
そして、掲示板には・・・
「金太郎・脳筋・パワーだけの男」という張り紙があちこちに貼らられまくるという状況になる。
ということで、金太郎は、このように考える。
金太郎「俺が、パワーだけだと、スピードも恐ろしい速さであるということを思い知らせてやる。今日から徹底的にスピードの練習をしてやる。スピードのある突っ張りを見せてやるぜ!!!」
と、金太郎が、スピードのある突っ張りの練習をしているのを、悪魔は見逃さない。
松井塾長「かかった。笑」
とある日の会議
松井塾長「とここまでメディア戦略を駆使してきた。」
熊吉「はい。」
雷電「で、どうするんですか?」
松井塾長「カクカクシカジカ」
ジール「また、恐ろしいことを考えるな・・・。」
そして、ついに勝負の瞬間がやってきたのだった。
行事「はっけよーいのこった。」
金太郎「一瞬で終わらせてやるぜ!」高速のスピードの突っ張りを繰り出した金太郎は・・・
失神した。
では何があったのかを解説しよう。時を戻そう。
松井塾長は、熊吉にこういったのだった。
松井塾長「いいか。まず金太郎は気が立っている。恐らく全速力でお前にぶつかってくるだろう。」
雷電「確かにそうなりますね。」
熊吉「ほうほう。」
松井塾長「でだ、まず、第一の課題として、できるだけ後ろに下がれ。」
雷電「え、そんなことしたらスピードにのった金太郎に突っ張られますよ。」
松井塾長「それが、狙いだ。」
雷電「え、どういうことですか?」
松井塾長「まぁ、最後まで聞けよ。そして、第二の課題として、時間いっぱいになったら、全力で時間を稼げ。最大限にまでイライラさせろ。」
雷電「え、しかし、そんなことしたらさらに相手のスピードがアップするのでは?」
松井塾長「それが、狙いだ。」
雷電「???」
松井塾長「恐らく、相手の位置はここに来るはず。熊吉相手に想定して毎日練習しているのを俺は確認しているので、正確にここに突っ張りが炸裂するだろう。」
松井塾長「で、こっからが大事なところだ。この突っ張りをかわして、無防備になったところに張り手を炸裂させろ。相手は失神する。」
雷電「そうか!相手のスピードと熊吉のパワーで最大限の張り手の威力が発揮されるというわけか。」
松井塾長「効くぜーーー。」
ジール「ルール上は問題無いでしょうが・・・松井塾長の人間性を疑われる行為ですね。」
つまり・・・
金太郎が正確な位置に突っ張りをしたところを、かわしつつ、熊吉の張り手がアゴに炸裂した!!!
観衆「おーーーなんかようわからんが、すげーーー。熊吉が一発で仕留めたーーー。」
熊吉「やったーやったーーついに金太郎に勝ったんだ!!!」
松井塾長「まさに会心の一撃!おい!水もってこい。」
大量の水をぶっかけられる。金太郎。
金太郎「・・・え!なんだ?俺は負けたのか?」
松井塾長「まぁ、そういうことになるな!」
金太郎「そ・そうか!俺は、相撲を引退することにするよ!」
松井塾長「ばっかやろう!!!」松井塾長の鉄拳が炸裂した。
金太郎「な・何をするんだ!」
松井塾長「何をするんだじゃないだろ!たった一回負けたぐらいのことで、男がそう簡単にあきらめちゃーいけない!」
金太郎「・・・・。」
松井塾長「いいか、今回、熊吉が勝てたのは、俺が汚い作戦と汚い手段でお前を動揺させただけに過ぎないんだ!実力から言えば、誰がどう考えてもお前が勝てる。」
金太郎「・・・・。」
松井塾長「お前が負けた理由を教えてやろう。お前は、俺が散々煽った情報線に惑わされた。自分を見失った。自分の強さを見失った。頭に血がのぼって本来の実力を発揮できないようにされた。だから、負けた。」
金太郎「それは、そうですね。」
松井塾長「いいか、世の中にはな、正々堂々と口では言っておきながら、汚い手段を使ってくる奴らはいくらでもいる。自分は汚いことなどしていないですとか、いい人のふりをして近寄ってきて生き馬の目を抜くような連中はたくさんいる!」
金太郎「・・・・。」
松井塾長「お前、そんなんに負けていいのかよ!このままだったら、全てのスポーツは、盤外戦術の前には、努力やテクニックは無意味ってことになるぞ。それでいいのかよ。本当に!」
金太郎「それは、良くない・・・。」
松井塾長「だろうが!この時代にはまだいないが、これから先の遠い未来。偉大な日本人力士の朝青龍さんは言った。われいまだ木鶏たりえず。」
金太郎「どういう意味ですか?」
松井塾長「木彫りの鶏のように無心の境地で心を乱されずに相撲を取り組むことだ!だから、盤外戦術なんかに負けないように、心も体も鍛えなければいけない。君はまだ若い。まだまだやることがあるだろう。」
金太郎「そうですね。俺、がんばります。」
松井塾長「そして、熊吉!お前の目標は、金太郎を倒すことだったのか?それとも世界を取ることだったのか?もう一度よく思い出せ。何を喜んでいる!」
熊吉「・・・・・。俺は、まだまだ強くなりたいです!世界を取りたいです!」
雷電は、号泣した!
雷電「なんて感動的なんだ。俺も、自分の世界に戻って、相撲とはなんぞやとか相撲に一心不乱に努力して、松井塾長のような立派な人間になるんだ!!!」
後に、雷電が恐ろしい偉大なる記録を打ち立てた大関となることをこの頃は誰も知らない。
だが、
ジール「(おい。お前ら!松井塾長のでたらめな口車に乗るんじゃない。どっからツッコンでいいのかわからないが、一応、ツッコム。われいまだ木鶏たりえずは、朝青龍さんの言葉じゃなくて、双葉山さんの言葉だ!!!そして、熊吉、お前はいつから世界を取ることが目標になったんだ???)」
ジール「(ていうか、誰か松井塾長の言い間違いをしている時にツッコメよ。あいつユーチューブでも言い間違い大量にしているのに、奴の口車がすごすぎて誰も気が付かないってなんだよ!!!)」
次回予告
雷電との修行に別れを告げ、雷電は元の世界に戻ることになる。
金太郎は、打倒熊吉に向けて、さらなる修行へと向かう。
熊吉は、自分の力をさらなる高みへと登るために世界へと渡ることになる。
次回「明日の熊吉、ボクサーになる!熊吉の明日はどっちだ!」
ジール「おい!」
松井塾長「何?一々めんどくせぇー野郎だな?」
ジール「相撲どこいった?てか、話、ぶっ飛びすぎてるだろ!」
松井塾長「細かいこと言うなよ!めんどくさいな。」
ジール「そういうレベルじゃねーだろ。」
松井塾長「次回、熊吉、世界一のボクサーを目指すでお送りしていきます。」
ジール「まぁ、見たい人は見てください・・・。」