月のしずく
薄明かりの窓辺に
月のしずくが
きらり きらりと
夜空に浮かぶ
七日目の月は
空の海を渡る船のよう
雲の波間をかき分け
星のしぶきを上げながら
船からこぼれる
月のしずく
眺める心に
舞い降りて
言の葉を照らす
八月は葉月
言の葉の月
玉のような雨露が
葉のうえで輝くように
言の葉のうえで
月のしずくが
きらり きらりと
月のように
静かなひとときの自分も
太陽のように
明るいひとときの自分も
どちらも本当の自分
そして
月の自分のとき
人はより多くをみつめ直す
きっと
本当の気持ちは
見えない月の裏側に
自分の心も、人の心も
その心を
伝える言葉があるなら
知ることのできる
言葉があるのなら
夜明けが近づけば
山間の彼方に
隠れゆく月の船
夜空を渡る後には
月のしずくが
きらり きらりと
何処より来て
何処へ向かうのか
人の想いもまた同じように
そんないくつもの
想いを胸にしながら
あたたかな窓辺には
月のしずくが
きらり きらりと
今日もやさしく光をくれる
同じものを見て
もし同じことを想えるのなら
月の裏側も
少しだけ見えるのかな
言の葉月の夏の宵
天の船より溢れ出す
月のしずくが舞う空で
月が、今夜も綺麗です
月が、今夜も綺麗です
月のしずく
きらり きらり
月のしずく
きらり きらり
月のしずく
きらり きらり
月のしずく
きらり きらり
月のしずく
きらり きらり
「月が、綺麗ですね」
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。