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脳~ブレイン~  作者: 示豆 麤麤 ぺけペケ
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脳~ブレイン~ 一話 【目覚め】

俺の名前は大坪(おおつぼ) (まこと) 

齢19のサラリーマンだ。

親は2人とも12の時に他界し、大学にはいかず就職したので今は一人でパラダイス状態!


といいたいところだが現実はそういかない、仕事の収入も安く親がいないから仕送りも来ない。

だから生活は食っていくのがやっとである。


それに10代で入れる会社という事でてきとうに入ってみた会社がやはりブラックだった。

このまま社畜として何十年も働かされるとなるとあと先が思いやられる...


といいつつ俺は朝食の食パンと牛乳を飲む... 時間が欲しいもんだ。


そんなこんなで2時間しか寝てないけど俺は会社へ向かう。


早朝のオフィス街、ここ最近は輪をかけて残業が酷く今週の睡眠時間はまだ10時間もいってないんじゃないだろうかというほどだ。それにしても眠い。ただ眠い。もうだめだねむ...


プッ―――!!プッ―――!


「...............」


プッ―――!!プッ――ー!


「......。ハッ」


ようやく気が付いたが、


状況が脳に追いついてない。


「え?」

目の前に大型トラックが走っている。

「え?」


先刻と同じ言葉を放ってようやく現状が分かった。


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()



「!!????!!?!!??!?!!!!!!!!!」


驚きすぎて声が出なかった。


死ぬ?俺?人生終了?19で?


トラックは急に俺が出てきたことでブレーキが間に合わない。このまま突進して衝突なら間違いなく、


死ぬ。


危機的状況で世界が遅く見える。でも止まりはせずゆっくりと俺に向かっている。この状況下で動けたら

避けたいけど、それもできない。あれ?死ぬよ...な。これ。


そのうち走馬燈が見え始めた。


父さんと母さんが立っていて、何か言っている。


もうすぐそこに、いけるのかな。


考えてもみたら、今死んでも何の未練もない。引き取られた先じゃ愛情は注いでもらえなかったし、夢もない、このままブラック企業にこき使われるなら、いっそ


走馬燈の中の父さんが、俺に何か言ってる。



「.............」


「ッ!!」


その声は、確かに聞こえた。


そうだ。



生きなきゃ



俺はまだ



()()()()



その時俺は”何か”を思い出した。


そして、

生きたいと思った。頭の中にはこの情報だけでいっぱいだ。


()()()()()()()()()()()()()


「っがああぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁぁああぁぁっぁっぁっぁっぁっぁあぁ!!!!!!!!!!!」


俺は心の底から叫んだ。生きたいという気持ちを、尽かせないために


それでもトラックは、


俺にぶつかる



ドオオオォォォォォォォォ!!!!!



爆発音が聞こえる。


(死んだかのか、俺       ん?


爆発音?大型トラックに人一人がぶつかったぐらいで?)


俺は深く閉じていた(まぶた)を恐る恐る開いた。


周りには恐怖の顔を見せる住人。目の前には爆発したトラック。自分の体に一つの傷もない。


というところはどうでもよかった。それよりも衝撃的なものが目の前にあった。


「っ!...腕......が!?」


目の前には腕がある。それはまさしく自分の腕だったが。その要旨は現実を疑いたくなる。


筋肉は肥大化し、螺旋の黒い模様を浮かべ。巨大化した(くろがね)の拳がトラックを握りつぶしている。


「え...」


自身が握りつぶしたトッラクの先頭はちり紙を丸めたような形状をしている。


「あれなに、映画の撮影?」「トッラクマジでつぶれてね?」「うお!すっげぇ、いやでもこれ警察呼んだほうが...」


野次馬がざわつき始めたころ、警察が駆け付けた。


「退いてください!危険です!避難してください!」


(よかった、とりあえず保護を求め)

「腕を元に戻し、両手を挙げて膝まずけ!」


「!?」数名の警官が拳銃をこちらに構えて叫ぶ。


「いや...警官さん、俺...は」 緊張その他の感情が一線を越え、俺の意識は薄れていった。




この体験が、後の大抗争の序章だということは、この時はまだ。


誰も知らない。


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