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決意

某大学、某時刻、某教室にて


「河井先輩!、、、、、、ずっと前から河井先輩の事を想っていました!

好きです!付き合ってください!」


ここに一人、自らの想いをぶちまける一人の男がいた。


張り裂けそうなほど爆音で高鳴り暴れ狂う心臓

夕焼けよりも赤く染まる顔、否、全身

身体中から滝のように染みでる濃厚な脂汗


誰でもわかるほどシンプルにして、それでいて的確に自分の気持ちを表したその男の言葉は




「えええっとね、、、、、、その、ごめんね

ちょっと細井くんの事をそういう目では見られないかなぁ、、、」




意図も簡単に崩れ落ちた

その間わずかに10秒

男が何日も前から考え、自らの覚悟を何日も決められないまま意を決して、何か月も前から持っていた自分の気持ちを、一生分の生命の炎を燃え上がらせながら発したその言葉は


想い人のほんの10秒ほどの思考にあっけなく崩れ落ちた




「、、、、、、、わかりました、、、

せ、せめて、また友達からでも、、、、」


男、細井は針金で縛り上げられていそうな心臓を動かし泣き崩れたい気持ちを抑えて、普通を装って言った


全身をコーティングしていた濃厚な油汗はその悪臭をのこしすっかりと冷え、夕焼け空のように赤かった全身は腐ったホタテを食べたあとのように真っ青になっていた



「細井くんの事をそう想うことは出来ないなぁ

もちろん今まで通りの友達なら全然良いけど」


友人と世間話をするように、さも当たり前のように細井の想い人である女性、河井は言葉を言った


その河井の一声二言がまるで伝説の魔槍ゲイボルグのように細井の全身を貫いた



「な、、、、何でですか!」


細井は思わず声を荒げた

無意識のうちに大きくなった声が二人しかいない部屋に虚しく虚しく響く



「私、痩せてる人がいいの」



痩せてる人がいいの


痩せてる人がいいの


痩せてる人がいいの


痩せてる人がいいの

痩せてる人がいいの

痩せてる人がいいの

痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの痩せてる人がいいの








痩せてる人がいいの



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