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匿名で暴れる肥だめの終着点

作者: 赤野慎吾
掲載日:2026/02/28

これは完全にフィクションです。

別に僕は生活保護制度を否定していませんし、肯定もありません。

左とか、右とか、何もないんですよ。本当に。

ただ、頭に思いついたことを書いているだけですから、気軽に読んでください。

それでも、嫌な気持ちになりたくない方は読まない方がいいです。

下ネタ、社会人批判、生活保護のシステムへのヘイトなどが登場するので。

僕はエンタメ精神を尊重しつつ、モラリストでもありたい。

誰も傷つけたくないし、誰かに笑っていてもらいたい。

それでも、誰を笑わせようとすると、誰かを傷つけてしまう。それがエンタメというものであり、文学であり、人であると考えています。

まぁ、読んで不快になったら、最悪コメントで暴言でも吐いてください。

それでスッキリしてください。顔射でも、何でもして受け止めますから。


母と子は数十年ぶりに死体安置場で再会した。


台の上に横たわる太った中年男性。


顔に掛かる簡潔な白い布を外されると、蓬髪の顎髭を蓄えた息子の遺体が姿を表す。


しかし、老婆は冷静だった。


警察に息子であることは間違いないと告げた。


その態度は何の感慨もないと言わんばかりの態度だった。


その後場所を移し、簡単な事務的な応対が行われたが、そこでも老婆は冷静だった。


程なくして、老婆は警察署を後にした。


近くのタクシーに乗り込み、空港に向かった。


車内で老婆はふいに角張った手で握っていたスマホに目線を落とした。


それは警官から渡された息子の遺品だった。


老婆は機械に疎いため、スマホの使い方など点で知らない。


そのため、誤って電源ボタンを落とすと、スマートフォンが起動してしまった。


液晶が蜘蛛の巣上に破損した画面に、文章が表示される。


それは、ブログ記事だった。


老婆はそのブログに視線を落とした。


タイトル 誰にも言っていない優越感


人は誰しも二面性を持ち合わせている。


成人君主と言われている人間でも、絶対に影で人の悪口を言うわけだし、


禁欲主義者も、おそらく誰もみていない所でシコっているはずだ。


究極を言えば、人殺しでも自分の子供が生まれ、産声を上げた瞬間に生という概念に感動するに違いない。


もちろん、それは俺と同じだ。


実は俺にも誰にも言っていない優越がある。


それは真面目に働く社会人の方をこのように匿名ブログで馬鹿にすることだ。


ではスッキリさせてもらうぜ。


おい、社会人ども。


俺は四十七歳、無職だ。


俺はお前が汗水垂らして働いて納税した金で生かしてもらっている。


ただ排泄と食事と惰眠を貪るだけの家畜以下の存在だよ。


そういえば、少し貯金ができたから、昨日パチンコを打ったぜ。


それで二万円勝ったからよ、近所の寿司屋でたらふく食ったぜ。そこからソープに行った。


でも最悪だったぜ、女はブスだったし、寿司は生臭くてまずかった。


どうも、ありがとう。


誹謗中傷のメッセージでも残してくれよ。


あぁ、無理か。


だって、コメントできないようにしているから。


ざまぁーねぇな!!


匿名の俺が、匿名のお前らに、言葉の暴力を浴びせられるのだから。


最高の時代だぜ、時代よありがとう。


多幸感で頭がぶっ飛びそうだ。


ぶん殴りたいだろ。


いいですよ、ぶん殴ってくれよ。


そうなったら、皆様の血税で契約した携帯電話で、皆様の血税で働く警官を呼び、皆様の血税で医療を受けて傷を治すだけだからな。


でも、そもそも無理だよな。


だって、お前らは俺を知らないから。


そして俺もお前らも知らない。


誰もいない。


笑えるよな。


このパラドックス。


めちゃくちゃ、面白いぜ。


本当に笑えるぜ、これからも俺のような肥だめのためにあくせく納税してくださいよ。


ありがとう、クソッタレ社会の奴隷のロンリネス共。


老婆はそこで画面を切った。


老婆の咽び泣く声が、車内に響く。


「産んでごめんね。豪ちゃん」


ブログは下書きの状態だった。







本当に読んでくれてありがとうございました。

もう、それだけです。本当に。

本当はお礼をしたいのですが、僕はあなたのことを知らないし、あなたの僕のことを知らないので無理ですよね……。

あぁ、ネットって本当にもどかしいものですな。

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