プロローグ
はじめまして、作者の深森あいです。
本作 『異世界スライムくん、現代で“おもちゃ”として売られる』 を読んでいただき、ありがとうございます。
投稿開始記念として、プロローグ+第1話+第2話の3話同時公開でスタートします!
魔王様に生み出されたはずのスライムくんが、なぜか現代日本で“特価298円”のおもちゃとして売られていく――そんなギャグと不思議が混ざった作品です。
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは、本編をどうぞ!
我は、魔王様の力によって生み出された。
黒き瘴気と紅き魔力が渦を巻く祭壇に、主の御業は降り注いだ。
その一滴の魔力から我は形を得、命を宿した。
勇者を溶かすために。
人間の王国を飲み込むために。
魔王様の偉業を支える、無数の兵のひとつとして。
我にとって、魔王様は絶対であった。
存在理由であり、畏怖と敬愛を抱くべき創造主。
ゆえに、ただ従い、ただ戦い、ただ人を喰らう。
それこそが、我に課せられた宿命であった。
――はず、であった。
目を開けた時、そこに魔王城の闇はなかった。
聞こえるのは獣の唸りではなく、無機質な金属の響き。
視界を覆うのは石壁ではなく、白々しい光を放つ天井。
そして我の下には、妙に滑らかな板が途切れなく動いていた。
ベルトコンベア。
「……ここは、魔王様の領域ではない」
思わず震える。
何故、我はここにいるのか。
魔王様は、我にいかなる試練を与えたのか。
答えの見えぬまま、我は動く床に乗せられ、流されていく。
新たなる運命の始まりを告げるかのように。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
スライムくんの数奇な旅はまだ始まったばかりです。
投稿開始記念として、
第1話と第2話も同時に公開中ですので、ぜひ続けてお楽しみください。
感想やブクマ、評価をいただけると励みになります。
次話以降もどうぞよろしくお願いします!




