ミデン編 第二十五話 守るために振るう剣
森の奥は、異様な静けさに包まれていた。
倒れた魔物たちの群れを越え、六人はさらに進んだ。
風は止み、鳥の声も消え、ただ重苦しい気配だけが漂っていた。
「……ここだ」
ミデンが短剣を握りしめ、呼吸を整えた。
リュカは剣を構え、仲間を見渡した。
エルドは緊張した面持ちで剣を握り、リシアは魔術書を抱え、カイルは槍を背負い、セリアは弓を構えていた。
その時、地面が震えた。
木々が揺れ、影が広がった。
森の奥から、巨大な影が姿を現した。
それは、魔物の主だった。
黒い毛皮に覆われ、赤い目が光り、牙は岩のように鋭かった。
背は木々を越え、爪は大地を裂いた。
その存在は、圧倒的だった。
「……これが、魔物の主」
リュカは息を呑んだ。
「強い……だが、俺たちが止める」
魔物の主が吠え、衝撃が森に響いた。
六人は構え、呼吸を整えた。
「……守るために振るう。それが、僕たちの誇りだ」
ミデンの声は、静かに夜に響いた。
戦いが始まった。
魔物の主が踏み込み、爪を振り下ろした。
カイルが槍を突き出し、衝撃を受け止めた。
「……重い!」
彼は膝を震わせながらも立ち続けた。
リシアが詠唱を始め、炎の壁を広げた。
炎が爪を弾き、仲間を守った。
「……炎よ、我が声に応え、壁となれ!」
セリアが矢を放ち、魔物の主の肩を射抜いた。
だが、傷は浅く、主は吠えた。
「……効いていない!」
彼女は息を呑み、次の矢を構えた。
エルドが剣を振り、主の脚を斬った。
刃が光を散り、血が飛び散った。
「……僕は、弱い。でも、戦うんだ!」
ミデンが短剣を構え、踏み込んだ。
刃が光を帯び、主の胸に届いた。
だが、衝撃に弾かれ、地面に倒れた。
「……っ!」
リュカが剣を構え、主に向かって踏み込んだ。
「……仲間と共に立ち続ける。それが、俺の誇りだ!」
刃が光を散り、主の肩を裂いた。
戦いは続いた。
主の爪が迫り、衝撃が走る。
だが、六人は呼吸に合わせて立ち続けた。
汗が滴り、呼吸が荒くなっても止めなかった。
森の主との戦いは激しさを増していた。
黒い毛皮に覆われた巨体が吠え、爪が大地を裂いた。赤い目が光り、牙が仲間たちに迫った。
ミデンは短剣を構え、呼吸に合わせて踏み込んだ。
リシアの炎が広がり、カイルの槍が突き刺さり、セリアの矢が肩を射抜いた。
エルドは剣を振り、主の脚を斬った。
リュカは剣を構え、仲間を守るために前へ出た。
その瞬間、主の爪が振り下ろされた。
リュカは剣で受け止めようとしたが、衝撃はあまりに強かった。
刃が弾かれ、体が地面に叩きつけられた。
「……っ!」
彼の肩に深い傷が走り、血が滲んだ。
「リュカ!」
ミデンの声が響いた。
リュカは膝を震わせながらも立ち上がった。
「……まだ、立てる」
だが、呼吸は荒く、肩から血が滴っていた。
主が吠え、再び爪を振り下ろした。
ミデンは短剣を構え、衝撃を受け止めた。
「……守るために振るう。それが、僕の剣だ!」
リシアが炎を広げ、主を押し返した。
「……炎よ、我が声に応え、壁となれ!」
炎が爪を弾き、仲間を守った。
カイルが槍を突き出し、主の胸に届いた。
「……俺は槍で仲間を支える!」
セリアが矢を放ち、主の肩を射抜いた。
「……冷静に狙いを定める!」
エルドが剣を振り、主の脚を斬った。
「……僕は、弱い。でも、立ち続ける!」
仲間たちは必死に戦い続けた。
だが、リュカの肩から血が滴り、彼の動きは鈍くなっていた。
ミデンは迷った。
「……僕は、守るために振るう。でも、リュカを守るために前を離れれば、仲間が危険にさらされる……!」
胸が締め付けられた。
その時、リュカが声を上げた。
「……ミデン! 迷うな! 俺はまだ立てる。仲間を守れ!」
その言葉は、夜に響いた。
ミデンは短剣を握りしめ、踏み込んだ。
刃が光を散り、主の胸に届いた。
「……守るために振るう。それが、僕の剣だ!」
リシアの炎が広がり、カイルの槍が突き刺さり、セリアの矢が肩を射抜いた。
エルドの剣が脚を斬り、主が吠えた。
リュカは肩を押さえながらも剣を構えた。
「……俺は、仲間と共に立ち続ける!」
彼の剣が光を散り、主の首筋に届いた。
主が吠え、崩れた。
地面が震え、森に静寂が戻った。
六人は息を整え、武器を収めた。
「……倒した」
ミデンの声は、静かに夜に響いた。
セリアは弓を収め、リュカに駆け寄った。
「……肩が!」
リュカは笑みを浮かべ、頷いた。
「……大丈夫だ。仲間と共に立ち続けたから、勝てた」
エルドは剣を握りしめ、胸に誓いを刻んだ。
「……僕は、弱い。でも、リュカの姿を見て分かった。立ち続けることが強さなんだ」
リシアは魔術書を抱え、静かに言った。
「……炎は仲間を守るためにある」
カイルは槍を背負い、力強く言った。
「……槍は仲間を支えるためにある」
セリアは弓を背に、静かに頷いた。
「……矢は仲間を支えるためにある」
ミデンは短剣を握りしめ、胸に誓いを刻んだ。
「……守るために振るう。それが、僕たちの誇りだ。そして、仲間の絆でもある」
夜風が吹き、月明かりが揺れた。
六人は森を後にし、石畳を踏みしめながら空を見上げた。




