表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血姫Nullが人間に堕ちるまで 〜第二部制作中〜  作者: 早乙女姫織


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/44

ミデン編 第七話   憧れを現実に

訓練場に並ぶ志願者たち。剣の型を示す試験が始まる。

ミデンは短剣を抜き、呼吸を整える。

周囲はただの剣技を披露する者ばかり。

だが彼は、ヌルの声を思い出す。


『呼吸に合わせろ。魔力は刃に宿る』


踏み込み、斬撃。

その瞬間、刃が淡い光を帯びた。

「……なっ!」

試験官の声が震えた。

騎士団の者たちがざわめく。

「剣に魔力を……? そんなことはあり得ない!」

志願者たちも目を見開いた。

魔術師でさえ、剣に魔力を通すなど聞いたことがない。

だが、ミデンの刃は確かに光を放ち、空気を震わせていた。


試験官が慌てて近づく。

「……もう一度だ。見間違いではないか」

ミデンは深く息を吸い、再び斬撃を放つ。

刃が光を帯び、火花のような魔力が散った。

その光は、ただの剣技ではなかった。

「……本当に、剣に魔力が通っている」

「はじめてみた……」


騎士団の者たちが驚愕の声を漏らす。

剣に魔力を通して戦うのはヌル以外居なかった。

しかし、その技を継ぐ者が目の前に立っていた。


模擬戦が始まる。

相手の剣が振り下ろされる。

ミデンは短剣で受け止め、魔力を刃に通す。

衝撃が走り、相手の剣が弾かれる。

「……ぐっ!」

相手は後退し、目を見開いた。

「剣が……押し返された?」

「魔力で強化されている……!」

試験官は沈黙したまま見つめていた。

常識を覆す光景。

剣に魔力を通す者――それはヌルの技であり、今、ミデンが継いでいた。


模擬戦が終わり、試験官の声が響いた。

「……恐怖を忘れず、立ち続ける者。そして、常識を覆す剣を持つ者。合格」

騎士団の者たちはざわめきを止められなかった。

「……彼は、何者だ」

「あんなものみたことがない」

ミデンは短剣を収め、深く息を吸った。

胸の奥に、熱が広がっていた。

「……やっと近づけた。ヌルさんに」

☆、ブクマいただけると頑張れます。読んでくださりありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ