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(6)超小型核爆弾はどこにあるのか?

「子どもたちの救出はいったんストップさせて、超小型核爆弾の捜索に特殊部隊を向かわせてくれ」

トランプが緊張した声でフリン将軍に指示した。


「でも」

フリン将軍は、まだ、戒厳令を敷いて米軍全体および州兵を動かすことをあきらめていないように、何か言いよどんで唇を震わせていた。


「でも、何だ?」

トランプがフリン将軍に尋ねた。


「いえ、何でもありません。ただ」

といってフリン将軍はプレアデス星人の横顔を見て、こう言った。

「彼らのサイコパス能力で超小型核爆弾の設置場所を特定できないものなんでしょうか? 子どもたちが監禁されている場所も、ちゃんと特定してもらえれば、救出作戦も、もっとスムーズにいくのですが」


「どうなんだ?」

トランプはプレアデス星人に向かって尋ねた。


「しかけられている都市が特定できただけでもありがたいことではありませんか? 

それ以上は無理です。

私たちは目覚めたスターシードたちとは、テレパシーで交信できますが、眠りを選んだ人間の脳にアクセスすることはできないのです」

プレアデス星人が悲しい表情で言った。

「ただ」プレアデス星人が続ける。

「子どもたちの悲しみ苦しむ心はいまでも、私の胸にジンジンと伝わってきます」


プレアデス星人は超共感力があって遠く離れた人間の感情と共感することができるとイヴァンカは聞いたことがある。そんな共感力があったらさぞかしツライだろうなとイヴァンカは思った。


フリン将軍がシリウス星人に向かってこんな皮肉を言った。

「お前さんたちのお得意の科学力で、奴らの通信を傍受できないのかね?」


シリウス星人はフリン将軍をキッと睨んで、

「ですから、何度も申し上げている通り、地球の通信技術は、我々よりもかなり遅れていて、かえって壁が作りやすく、その壁を壊すのも、また、地球の技術を使わざるを得ないというまどろっこしいものになているのです」

冷静な口調のなかにトゲを隠しながらシリウス星人は人差し指で鼻をこすった。


「とにかく、あきらめてはいけない。できるかぎりのことをするのだ!」

トランプが重苦しい空気を破るように言った。



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