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だからといってこっちが大人しく殺されてやる理由はないよね

「で、何か言うことは?」

「「「「……」」」」


 王国の要人四人がその場に跪く中、その目の前で佇んでいる者達がいた。

 伝説の聖剣に認められ、険しい旅の末に仲間と共に魔王を倒し国を救った、“聖剣の勇者”レパード。

 生まれながらにして強大な力を持ち、幼い頃から数多の人々を救ってきた英雄。

 国王によって勇者に任命された彼は、突如現れた魔王を討伐すべく、最近まで三人の仲間と共に魔王討伐の旅に出ていた。

 そして、見事魔王の討伐を果たした彼は盛大なパレードと共に王都に凱旋し、大勢の人々に称えられながら迎えられた後、役目を果たした聖剣を聖域に収めに行ったはずであった。

 しかし彼は先程、命をかけて守ったはずの王国の兵士達をその力で殺害した挙句、魔王よりも恐ろしい魔神が封印されていた壺を間接的に破壊。

 王国が壊滅的な被害を被る原因を作り出し、結果として大勢の命を奪った。

 そして今、彼は生き残った上層部の者達を自分達の前で跪かせ、冷たい目で彼らを見下ろしていた。

 周囲にいる者達も同様である。

 卓越した剣術と魔術で多くの魔物を屠ってきた、“魔導剣聖”アーネット。

 今や世界最高峰の剣士であり魔導士でもある彼女は、自分達を捕えようと押し寄せてきた兵士達を斬り伏せて殺害。

 更にはこの場に強力な結界を張り、内部にいる者を誰一人として逃がさないよう閉じ込めていた。

 隠密に長け、長い鎖を武器に幾多もの脅威を葬ってきた、“葬鎖騎士”オルガ。

 独自に生み出した鎖術と素早い動きで敵を惑わせ、魔物の大群を単独で討伐したこともある、歴戦の勇士。

 普段は無表情ながらも優しい性格で、時折見せる笑顔は多くの女性に人気があった。

 しかし先程彼は、泣きながら命乞いをする兵士を気が狂うまで拷問し、肺に穴を開けて殺すという所業を幾度も行ったばかりである。

 その顔は普段と変わらず無表情ではあるが、表現のしようがない程の殺意が視線からは感じ取れた。

 身体能力は低いものの、様々な効果を持つ歌でそれを補う“癒しの歌姫”エウレナ。

 魔力を帯びた歌で人々を治癒してまわり、大勢の人々から救世主としてあがめられた彼女は、ここに来るまでの間にその歌で無数の民や兵士を殺害した。

 使用されたのは、抵抗に失敗した者の肉体を腐らせる『腐敗の讃美歌』。

 これまでは対魔物にしか使われたことのなかった歌だったが、今回初めて対人に使用され、多大な被害をもたらしたのである。

 これまでに数多の魔物を討ち取り、大勢の人々を救ってきた四人の英雄はここ数日で、この国に住まう大勢の民を殺害した。

 これまで魔物に対してのみ使われてきた彼らの力は、生身の人間相手にも絶大な威力を発揮し、僅かな期間に幾多の惨劇を生み出した。

 最早この国に生きているのは今この場にいる者達のみであり、それ以外の者は全て死体へと変えられていた。

 つい最近まで活気に満ちていた町は見る影もなくボロボロになり、辛うじて原形をとどめている建物はその全てが例外なく廃墟と化している。

 おまけに今は昼であるというのに空は濃厚な闇に包まれ、その中心では巨大な魔神が今も周囲に破壊を振りまき続けている。

 国の殆どを壊滅へと追いやった闇の流星は、現在も休むことなく大地に破滅の嵐を齎し続けており、最早この国の中に安全な場所は、勇者一行が結界を張っているこの場所以外にはない。

 そしてその勇者一行は、平然とその国の生き残りの目の前で佇んでいる。

 彼らの中に悪びれた表情の者は誰一人としておらず、自分達に向けられる憎しみの視線を心底理解できないといった感じで受け流している。

 静寂が空間を支配する中、勇者レパードは再び彼らに問いかけた。


「何か言うことはって聞いているんだが? 無いなら無いで、話し合いの時間は終わりってことでいいな?」

「いいえ、あります!」


 感情の籠っていない目付きで問いかける声に、反応した者がいた。

 このルバキア王国の王女、マリナスである。

 彼女は震えながら立ち上がり、レパード達勇者一行を睨み付けた。


「はい、どうぞ」

「あなたはっ、あなた方はっ、自分達のしたことがわかっているのですか!? ここ数日でどれだけの命が奪われたことか! 町を破壊し、罪もない大勢の民を殺し……挙句の果てには魔神を復活させた上に我々にまでこのような仕打ちをっ! これでは勇者どころか魔物と何も変わりないではありませんか!」

「そうだ、そうだ!」


 マリナスの言葉に呼応し、新たな人物が声を挙げる。

 騎士団長のカリードである。

 オルガによって両足をねじ切られ、その場に跪かざるを得なくなっていた彼は、両手で無理矢理身体を起こしながら、勇者一行を糾弾する。


「このような者達が英雄として称賛を受けていたとは! 貴様らは最早勇者一行でも何でもない、魔王にすら勝る程の殺戮者だ!」

「カリード殿の言う通り! 私は以前大臣として貴様らに賛辞を送ったことがあり、それを自分でも誇りに思っていたが……まさかその本性が、このようなものだったとは!」

「儂は国王でありながら、こやつらの正体も見抜けんかった……できることなら過去に遡って、貴様らを称賛していた頃の自分を殴りたいわい!」


 カリードに続き、大臣のダイオンと国王のオズレムも声を挙げる。

 それを皮切りに、四人の人物はその口から次から次へと侮蔑の言葉を放ち、レパード達を罵り始める。

 人殺し、化け物、英雄の皮を被った極悪人……ありとあらゆる罵倒の言葉が発せられるのを、勇者一行は黙って聞いていた。

 やがて王国側の体力が底を尽き、声が収まり始めたところでレパードはパンパンと手を叩く。


「あんたらの言いたいことはよくわかった。他には何も言わなくていいんだな?」

「何をっ、お前達に言うことはまだ……」

「だから……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って聞いてんだよ!」


 そこで、勇者レパードは初めて感情を見せた。

 強い怒りの籠ったその声に呼応するかのように仲間達からも怒気が発せられ、目の前にいる四人は萎縮する。

 それからゆっくりとため息をついたレパードは、彼らを見回しながら話し始めた。


「さっきから聞いていれば酷いだの見損なっただの、自分達は何もしていないのに俺達が突然凶行に走ったみたいな言い方しやがって……先に手を出したのはどっちだ! ああ!?」


 怒りの混じった声でそう言うレパードに対し、言い返せる者はいない。

 マリナスも、カリードも、ダイオンも、オズレムも……皆が黙り込んでいた。


「だんまりかよ。そういうのが一番ムカつくんだが……まあいい、そっちが話す気がないなら、こっちが一方的に話させてもらう。まずは、そうだな……この後に及んで自分達に非がないと信じている可哀想な奴らに自分達のしたことを再認識させるためにも、俺達の身に起こったことについて話させてもらおうか。誰からいく?」

「んじゃ、あたしから」


 レパードの声に反応して挙手したのは、エウレナである。

 彼女はレパードが了承したのを確認すると、一歩前に出て話し始めた。


「じゃ、話すね。あたしさ、元々とある劇団にいてね、そこで歌姫として活躍してたんだよ。大勢の仲間に囲まれてさ、ステージでは自慢の歌で人々を喜ばせて、喝采を浴びて。とても幸せな毎日だった」


 エウレナは、この場にいる者なら全員が知っているはずの自分の過去を、改めて話し始めた。

 懐かしい過去を思い出し、自身が最も輝いていた時代について語る彼女の声はいつ聞いても美しく、大勢が魅了されたというのも納得できる。

 だが、段々とその表情は固く、冷たいものになっていく。

 ある日、魔物の襲撃によって劇団が自分以外全滅し、その時のショックで歌に魔力を籠める術を会得したこと。仲間達を殺した魔物を探している内に勇者一行と出会い、共に旅をすることになったこと。歌で人々を治癒できるようになってからは、大勢の人々の笑顔が見れてとても幸せだったこと。歌で魔物を倒す自分を見て、恐怖の目付きで見てくる人々が段々と気になるようになっていったこと。そして……。


「で、仇の魔物だった四天王ゾナンゴルを倒して、黒幕だった魔王バギージャも倒して、見事凱旋! 目標も達成したし、後は一人で自由に世界を旅して回ろーって思っていた時、それは起きたんだ。いやー驚いちゃったよ。随分大規模な盗賊団だなーとか思っていたら、王国の軍隊が盗賊の格好して襲い掛かってきていたんだから。中には以前あたしが助けてあげた人もいてさ、ショックだったなー。あたしの力を恐れている人が沢山いるのは知ってたけど、まさか王様やお姫様までその一人だったなんて」

「……」


 マリナスを始めとする、王国側の者が揃って苦い顔をする中、エウレナは続けた。


「最初はとても信じられなくてね、直接確かめに行こうって思ったんだ。けど、町についたら今度はそこに住んでいる人が一斉に武器を持って襲い掛かってきてさ。どうしてなのかって聞いてみると、みんな口々に言ってくるわけ。『うるさい! よくも騙してやがったな!』とか、『魔女め、よくもうちの子を!』とかさ。しかもその人達、以前あたしが歌で助けてあげた人ばかりなんだよ? もう、わけわかんなくなっちゃってさ」

「……だから、皆殺しにしたと?」


 たまらず口を開いたマリナスを、エウレナは無表情に睨み付ける。


「うん、結果的にね。あたし、あんまり足とか速くないし。攻撃用の歌って、強力すぎて威力や範囲の調節とか無理だし。人に対して使いたくはなかったけど、そうしなきゃあたしが殺されちゃうもん。迷っている暇は無かったし、仕方なくね」

「っ! この悪魔! やはりあなたは生きる価値のない、化け物だったのですね!」

「やっと本音が出たね。あたしの歌をあんなに誉めてくれたくせに、心の中ではそんな風に思ってたんだ?」

「……事実、そうだったでしょう? 自分の命惜しさに、罪のない民を殺戮したのですから。それがあなたの本性だったのですよ」

「大人しく殺されるのを拒むのが悪魔なら、それでいいよ。それに、彼らは騙されただけかもしれないけど、だからといってあたしが殺されてやる理由はない。第一、あなた達はどうなの? 魔王を倒して国を救った勇者一行を、世界征服を目論む大罪人に仕立て上げて指名手配するなんて、それこそ悪魔の所業じゃないの?」

「国を守るため、すべきだと思うことをしただけのこと。自分でも気付いていたでしょう? その力の恐ろしさを。歌一つでその場を地獄に変えることができる個人など、人の世にとって害でしかありません。治癒の力にしても、敵に回ったらと思うとゾッとします。悪魔の所業というなら、お前のような者を野放しにすることこそ、正にそれですよ」


 多弁になってきたマリナスに勇者一行は侮蔑の視線を送り、それ以外の者は同意の視線を送る。

 その様子を見てレパードは、目の前にいる者は皆が同じことを思っていたのだということを察した。

 表面上は称賛を贈りながら、裏では目障りな化け物としか思っていなかったというわけである。

 最早彼は、呆れることもできなかった。


「国を守るため、時には非道な判断も必要だってことは知ってる。けど、自分や仲間がその対象になったら抵抗するのは当たり前。そもそも、そんなにあたしの力を恐れていたのなら、何で国民を仕向けるような真似をしたの? そういうのって相手が無抵抗じゃないと成立しないよね?」

「ええ、そうですね。私達はあなたを見誤りました。無償で大勢の命を救ってきた“癒しの歌姫”の正体がまさか、自分が危機に陥ると平然と人を殺すような悪魔だったとは……」

「はい、そこまで。同じ話を繰り返す気はないよ。ま、そういうわけで勇者一行の指名手配を知ったあたしは、仲間と合流することにしたわけ。極力人とは合わないように進んだつもりだったけど、それでも結構人と出会っちゃって。逃げてくれれば良かったんだけどみんな向かって来るから、返り討ちにしながら進んだ。で、そうこうしているうちにオルガと合流したってわけ。じゃ、ここからはオルガにお願いしよっか」

「ああ、任せろ」


 エウレナが一歩下がり、代わりにオルガが前に出る。

 彼は元々スラムの出身であるが、生まれ持った身体能力を活かして賞金稼ぎをすることで金を稼ぎ、同じスラム出身の女性と結ばれた。

 その後、子を授かった彼は妻が魔物に怪我を負わされたのをきっかけに魔王討伐を考えるようになり、やがてレパードの誘いで勇者一行に加入した。

 隠密に長け、旅の途中は何度も彼に頼ったことを、レパードは覚えている。


「俺は魔王を討伐した後、家に戻った。ドアを開けると妻と娘が一緒に料理を作ってくれていてな。魔王を討伐した時の報酬として渡された金塊を見せると、娘に大喜びされたよ。『これでパパは危険なお仕事しなくて済むね!』ってな。本当に幸せな瞬間だった。箱から取り出された金塊が、大爆発するまではな」


 直後にオルガから猛烈な殺意が発せられ、目の前にいる四人を貫く。

 中でもそれは、騎士団長のカリードに強く向けられていた。


「本当に突然のことだったよ。料理も家も吹き飛び、咄嗟に妻と娘を庇った俺は瀕死の重傷を負った。それはいい。家族が助かるなら俺の命など安いものだ。だが、娘は庇いきれずに重傷を負った」


 身体を震わせながら、オルガは続ける。


「吹き飛んできた瓦礫の破片が両足を根本から切断していてな。一命は取り留めたが、娘は自分で歩くことができなくなった。まだ四歳の娘が! 足を失ったんだ! それを知った時、俺がどんな思いだったかわかるか? ええ、おい! カリード!」


 オルガは怒りの眼差しを、カリードに向けた。

 対して向けられた本人は、苦しそうにしている。

 罪の意識があるのか、単にもぎ取られた足の傷が痛むだけか。

 恐らくは後者だろうと、レパードは思った。

 罪の意識があるのなら先程のような、自分のしたことを顧みない発言はまずしない。


「あの金塊を渡してきたのは、確かお前だったな? それも表彰式で堂々と渡してきたわけだから、他にも知っている奴はいるんだろうな? 言え! 誰の差し金だった!」

「……知らんな」

「そうか。ならば他の奴に聞くとしよう!」


 そう言いつつオルガが放った鎖の先にいたのは、ダイオンだった。

 肥満気味の肉体が鎖に締め上げられ、宙吊りにされる。


「ぎあっ! や、やめ……」

「さあ吐け! 誰の差し金だった!? お前なら知っているだろう!?」

「ぐ……わ、わかった話すっ、話すからっ!」

「! ダイオン、よせっ! ぐっ!?」


 カリードが口を挟んだ瞬間、オルガの方から鎖が飛んで彼を打ち据えた。

 頭から血を流してカリードが倒れる中、ダイオンが話し始めた。


「発案はカリード殿だ! だが、計画そのものはここにいる者皆が知っていた! カリード殿の案に国王と私、そして姫様が賛成されたのが始まりだった!」

「……そうか」


 それを聞くとオルガは急に落ち着いた様子で、ダイオンの拘束を解いた。

 解放された本人は、ゼエゼエと息を切らしつつその場に頽れる。


「そうか、そうに決まっているよな。くそ、わかってはいたんだが、どうもあの時のことを思い出すと冷静さを失う。随分と話が脱線してしまった。まったく、何を今更確かめるようなことを……カリードの足をもぎ取った時もそうだ。あいつの顔を見たらついカッとなって……これはいけないな……ああいけない。あの時だって、下手に浮かれたりしなければあれが爆弾だと気付けたはずなのに……」


 ブツブツと、情緒不安定な様子で呟き始めるオルガ。

 娘が足を失って以来、彼はずっとこうらしい。

 魔王を倒したのだと浮かれてさえいなければ、仕込まれた爆弾に気付けたはずだと理解してからは、時々こうして冷静さを失い、感情的な行動に出るようになってしまったそうだ。

 だが、今再び冷静さを取り戻したらしく、呟くのを止めた彼は改めて話し始める。


「でだ、爆発の後、どういうわけか兵士達が現れてな。俺達に襲い掛かってきたわけだ。最初に二人が妻と娘に下衆な顔をしてズボンを脱いで、押さえつけ……無論、そいつらの首は即座にへし折った。俺にも剣を持った兵士が襲い掛かってきていたが、そっちも即座に頭を潰した。そこからはただひたすらに蹂躙だ。兵士の奴らの反応が見物でな。『なんでこんなに動けるんだよ』だの、『不死身なのか、こいつ!?』だの、泣きそうな顔で叫んでいたよ。舐めたことを。瀕死の状態で戦うことなど、我々にしてみれば日常茶飯事だったというのに」


 全く以てその通りだと、レパードは思う。

 強力な魔物と戦った時、勇者一行はほぼ確実に誰かが瀕死になった。

 しかしそれでも無理矢理身体を動かし、ズタボロになりながらも敵に打ち勝ってきたのだ。

 それに比べればたかが人間の兵士など、敵とすらいえないレベルの相手である。


「その後、俺は家族と共に逃走を始めた。幸いにも旅の途中で手に入れた薬草が残っていて、すぐに動けるくらいにはなったからな。それが娘の足をくっつけてくれれば尚よかったが……しかし、追手が中々多くてな。仕方ないので、毒を使った。立ち寄った町の川や井戸に毒を投げ込めば、たちまち大混乱が起きて殺し合いが始まったからな。お陰で上手く逃げられた」

「あれは貴様の仕業だったのか! それが原因でどれほどの命が失われたと思っている! 犠牲者の中には女や子供もいたのだぞ!」


 思わず口を挟んだのは、カリードである。

 先程の傷が痛むのか、片手で頭を抑えながらオルガを睨み付ける。


「ああそうとも。そして、その女子供ですら追手だった! 中々多い追手の中には町民も大量に紛れていてな。家族連れだからか、老若男女問わず舐めた態度で襲い掛かってきたよ! お陰で躊躇なく皆殺しに出来たことが唯一の幸運だ!」

「クズめ! だからスラムの人間など、生きていてはならんのだ!」

「俺がクズなら貴様はゴミだ! そうして内心では蔑んでいながら、魔王がいた頃は親し気に話しかけてきて、友人だのなんだのと……貴様らの本性を見抜けなかった自分が情けない!」


 オルガとカリードは、エウレナとマリナスが話していた時と似たような応酬を繰り返す。

 カリードはオルガに随分親しくしていたが、それらは全て上っ面だけだったということである。

 情けないというのなら、自分も大分情けないなとレパードは思った。

 自分が彼らの本性にもっと早く気付いていれば、仲間達をこんな目に遭わせることもなかったはずなのだから。


「その後、家族と共に逃避行を続けた俺はエウレナと合流した。最初は彼女さえも警戒してしまったが、やはり背中を預けて魔王を倒した友、どこぞの騎士団長とは違ったよ。さあ、次はどっちにする? レパードか? それともアーネットか?」

「では、私が」


 オルガが下がり、アーネットが進み出る。

 

「私は皆と別れた後、更なる研鑽を積むべく魔境洞穴へと潜っていました。元々私はあそこに挑戦したいと思っていましたし、魔王を倒し、後顧の憂いがなくなった今なら安心して攻略できると思ったからです。無数の魔物との戦いを乗り越え、魔境洞穴を攻略した後、私は意気揚々と入口へと戻ってきました」


 魔境洞穴とは、ルバキア王国内にある巨大な洞穴である。

 内部は極めて広大で、地上とは比較にならないほどに強力な魔物が無数に存在する。

 最深部に辿り着いた者は未だおらず、その不気味さからいつしか魔境洞穴と呼ばれるようになった。

 剣と魔法の両方を極めんとするアーネットはこの洞穴に潜り、幾多の魔物と戦いを繰り広げていたのだ。


「しかし、洞穴から出てきた私を待っていたのは、王国の魔導兵団による一斉攻撃でした。咄嗟にそれらの攻撃を弾くと、今度は無数の兵士が槍を突き出して襲い掛かってきました。私が混乱しつつも彼らの相手をしていると、兵士達は私の師を人質に降伏を促してきました」


 アーネットには、年老いた師がいる。

 かつては世界最強と謳われた人物だが、魔物との戦いで手足を欠損して以降は山奥で、兎や野鳥を狩りながら暮らしていた。

 アーネットの強さをよく知っている王国は、彼女が魔境洞穴に潜っている間に彼を人質として捕らえていたのだ。


「そこで私は察しました。兵士達の命を気にしている場合ではない、と。仮に私が降伏したところで彼らが師を解放する気がないのは一目でわかりましたから。そしてそうとなれば、やるべきことは一つ。反応する間もないほどの速度で彼らの息の根を止め、師のことを救い出す。即座に決断した私は、奥義の一つを用いてその場にいた兵士を一人残らず殺害しました」

「外道め! 彼らにだって家族がいるのだぞ!」


 ここで口を挟んだのは、大臣のダイオンである。

 彼は部下を大事にすることで有名で、兵士達にも多大な人気があった。

 また、アーネットの師の捕縛を命じた張本人でもあり、先程の事情聴取でそれを知ったアーネットからは常に侮蔑の視線を向けられている。

 

「外道? 私の師を人質にした方々を殺すのが外道だと?」

「そうとも! 貴様ほどの強者なら兵の命を奪わずともその場を切り抜けることができたはず! にもかかわらず皆殺しにするなど……“魔導剣聖”が聞いて呆れるわ!」

「どこから指摘すればいいのか悩みますが……とりあえず疑問にお答えしましょうか。確かに、私の力を以てすれば、一人の命も奪わずその場を切り抜けるのは可能だったかもしれません。しかし……」

「それみろ! その気になればどうとでもできたのではないか!」

「しかし、です。そんなことをすると師を助けられる可能性が下がります。だから手加減をしなかった。それだけのことです」

「は?」


 呆けた表情のダイオンに対し、アーネットは続ける。


「だから、殺さないようにとか考えると師を助けられる可能性が下がるからです。皆殺しの方が確実だったからそっちを選んだ。それだけのことですよ」

「き、貴様! 人の命を何だと思っている!」

「基本的には尊いものだと思っていますが、持ち主の行いによって重さは増減するものだとも思っています。また、対象が親しい相手の場合、その価値は跳ねあがります」

「そんなことを聞いているのではない! 兵士にだって人生があるのだぞ! それを、そんな理由で終わらせるなど……悪魔め!」

「馬鹿馬鹿しい。人質を取りつつ私を殺しに来た兵士と、私の師の命が等価値なわけないでしょう。仮に命令されての行動だったとしても、任務中に殉職するのはその職業を選んだ時点で覚悟しておいて然るべきことです。兵士に人生があるというのなら、私や師にもそれぞれの人生があります。それらを守るために彼らと戦い、皆殺しにした。それだけのことですよ」

「ふざけおって……小娘が!」


 毅然とした態度で反論するアーネットに対し、ダイオンは忌々し気に声を張り上げる。

 そんな彼を無視して、アーネットは話を続ける。


「無意味な問答はここまでにして、話を次へと進めましょう。師を救い出した私は事態を把握すると共に、自分達の安全を確保すべく行動を開始しました。最初は隠蔽の魔法で姿を隠しながら移動することを考えたのですが、それだと常に魔力を使用することになり、道中で魔力が枯渇する恐れがありました。故に私は少しでも自分と師の生存率を高めるため敢えて姿を晒し、襲い掛かって来る者を皆殺しにしながら進むという手段を取りました。剣と魔法の両方が使える分、負担も軽くなりますしね。民衆の方は、初めの頃は誤解を解くことも視野に入れていたのですが、彼らの多くが私達が罪を犯した云々はどうでもよく、ただ『化け物』の勇者一行を抹殺したがっているのだと理解してからは、彼らを殺してでも身を守ることを優先しました。まあ、そう決めてからは一方的なもので、私達の歩く道には常に死体の山が積み上がりました。正直、あれだけの胆力があるならそれを魔王軍との戦いに使って欲しかったのですが……民衆とは実に不思議なものですね。魔王より弱い魔物からはただ逃げ惑うだけの癖に、魔王を倒した勇者一行には勝てると思って襲い掛かって来るのですから」


 全く以てその通りだと、レパードは思った。

 魔王が猛威を振るっていた頃はただ助けを求めてきた人々が、平和になった途端にこちらの方を恐れて襲い掛かって来るのだ。

 おまけにこちらが魔王より強いとわかっていても向かってくるのだから、不思議という他ない。

 彼らは自分達が殺そうとしている相手に、手加減してもらえるとでも思ったのだろうか。


「エウレナやオルガとの合流に成功し、師やオルガの家族を安全な国外へと送り届けたその時でした。王都の方から不気味な気配が立ち上り、あの巨大な怪物が現れ、空を闇で覆い尽くしたのです。それが王城で封印されているはずの魔神であり、更にその日が聖域からレパードが帰還する予定日であったと気付いた時、私は仲間達と共に王城へと向かいました。すると、そこではレパードがこうしてあなた方を制圧していたというわけです」


 ここに来るまでの経緯を語り終え、アーネットは下がる。

 そして、待ってましたとばかりにレパードが前に出た。


「最後は俺だな。魔王を倒した後、俺はしばらくの間、聖剣を返しに聖域にまで行っていた。そこで用事が終わると共に魔法を使い、そのオッサンの指示通り聖域から城の中庭に出たんだが、その瞬間に襲われたというわけだ」


 曲がりなりにも国王である男を、オッサン呼ばわりするレパード。

 聖域とはこの世界とは次元の違う場所にある、外部から隔離された空間のことである。

 外部より時間の流れが遅く、そこでの数分はこちらでの数日に値する。

 歴代の勇者のみが行ける場所とされ、魔王討伐後にレパードはそこへ聖剣を返しに行っていたのだ。

 また、彼は聖域に行く際にオズレムから、戻り次第改めてパーティを開くため、出口に指定するのは城の中庭にして欲しいと頼まれていた。

 そして言われた通り、帰還地の座標を王城の中庭に設定して戻ってきたのだが、そこで兵士達による待ち伏せに遭ったのである。


「最初、俺は混乱しつつも応戦し、襲ってきた兵士を一人気絶させたんだが、すると周囲の兵士共はこう言ってきたわけだ。『勇者様、ご乱心!』ってな。で、そこからは釈明も何も聞いてもらえず、矢を射かけられるわ縄をかけられそうになるわ、散々な目に遭った。正直、最初は意味がわからなかったんだが、隊長っぽいのを捕まえて事情を聞いてみたところで全てを理解した。ま、そこからは一方的な蹂躙だったな。殺さないよう手加減するのを止めたのからというのもあるが、そもそも人間の兵士程度じゃ幾ら束になっても力の差があり過ぎて、相手にもならなかったよ。聖剣がなければただの若造だとでも思っていたのかね」

「そこまで力の差があったのなら、殺す必要など無かっただろうが! 人質を取られていたわけでもあるまいに、何故不殺で済ませなかった!」


 口を挟んできたオズレムを、レパードは心底馬鹿にするような目で見る。

 このオッサンは本当に何を言っているのだろうか。

 不殺? 命令とはいえ明確な悪意を持って殺しに来る兵士達に対し、何故そんな情けをかけてやらなくてはならないのか、全く以て意味がわからなかった。


「いや、当然だろ? 下手に情けなんかかけたら図に乗って何度でもかかって来かねないし、場合によってはそいつらが仲間の元へ派遣される可能性だってあるしな。そもそもさっきアーネットが言った通り、兵士である以上任務中の殉職は覚悟しておいて然るべきことだろ。ましてや明らかに向こうに非があるとなれば、手加減する理由など皆無だな」

「ぐ……ゴミめ!」


 ありきたりな罵倒しか返せないオズレムを侮蔑の目で見つつ、レパードは続ける。


「で、こっちが兵士を殺すのに躊躇しないとわかると、このオッサンは魔導士共を使って強力な結界で俺を封じ込めようとした。だが、それでも俺を止められないのがわかると、今度は魔神の封じられた壺を持ち出してきた。で、それと俺を囲む結界とを連動させてこう言ったわけだ。『お前がその結界を破壊すればこの壺も割れる』ってな」


 オズレムは無言のまま、舌を噛み締める。

 魔神ゾネサンドロシア。

 かつてルバキア王国を襲った恐るべき邪神であり、今回も復活してからの僅かな時間で王国全土を壊滅に追いやった。

 その姿はまるで天に咲いた巨大な妖花のようで、自身が撒いた闇を土代わりにして空に無数の根を張り、今この瞬間も大地に闇の流星を落とし続けていた。

 少し前までこの怪物は、古代の神が生み出したという“封神の壺”に封印されていたのだが、オズレムはそれを盾にレパードを捕縛しようとしたのだ。

 代々王族として、魔神の封印を守らなくてはならない立場の彼がその行動に出た時、レパードは本当に心の底からオズレムを軽蔑した。


「魔王よりも恐ろしい魔神の復活……それをちらつかせれば、俺が大人しく捕まるだろうと考えてのことだったんだろうな。だが生憎、俺はそんなことを気にしていられるほどの余裕はなかったので、渾身の一撃を放ち、結界を割った。すると同時に壺も割れてそこから黒い魂が飛び出して天へと上り、あっという間に魔神は復活。そしてこの通り、王国全土を魔王以上の闇で包み込んだわけだ。因みに俺はその間、混乱する敵の掃討や捕縛に当たっていた」


 王国の要人達を“敵”と称した自分に刺さるオズレムからの憎々し気な視線を無視し、レパードはその時のことを思い出す。

 最初は警戒した魔神だが、よく観察すると復活した直後で万全な状態ではないのがわかった。

 そのため、レパードはまず自分達を貶めた者達の確保を優先し、魔神が国に闇の流星を降らし始めた時も、仲間に害を齎すほどの威力ではないと見るやそれらを無視した。

 結果、国は見る影もないほどに破壊され、そこに住んでいた人々も殆どが殺された。

 国軍も壊滅したために仲間達への追撃もそこで終了したことを考えると、レパードにとってその決断は大正解であったと言えた。


「で、そこに仲間達がやってきて、俺達は見事合流。直後に国軍の生き残りがやってきて、その目で見た通り勇者一行と王国軍との雌雄を決する戦いが始まったわけだ。結果については言うまでもないよな? どうだ? 自分達のしたことについて、再認識できたか?」

「……儂らがしたことは、確かに許されざることだ。だが、お主はどうなのだ?」

「どう、とは?」


 飄々とした態度で返すレパードに対し、オズレムは全身から怒りを噴出させる。


「ほざけ! 確かに儂らのしたことは恩を仇で返す行為だが、お主のしたことは何だ! 世界を滅亡の危機に追い込む悪魔の所業ではないか! それに、お主に少しでも良心というものがあれば壺を破壊するのを戸惑ったはず! それを躊躇いもなく壊せたということは、つまりお主は儂らが危険視していた通りの外道だったというわけだ!」

「俺を脅すためのネタに使おうとしたことを棚に上げて、よくもまあそんなことが言えるもんだ。大体、恩を仇で返すような連中のことなんざ、どう気にしろってんだよ。言ってることが無茶苦茶過ぎるぜ」

「ぐ……仮に国民の多くがお前達の敵であったとしても、中には何も知らぬ者やお主らを信じている者もいたはずだし、国外の者に至っては全くの無関係だ! その者らまで巻き込むようなことをしている時点で、お主も儂らと同じではないか!」

「それは確かにそうだな。無関係の奴が巻き添えになるとわかっていながら、魔神が封印されていた壺を間接的にだが割った。その点は確かに責められても仕方ない。けどな、俺は自分が間違った選択をしたとは思っていない! 何故なら、そうしなければ俺や仲間がそいつらの代わりに死んだかもしれないからだ!」


 単純に、レパード一人が犠牲になれば済むというのであれば、彼も壺を割るのを躊躇ったかもしれない。

 だが仮にレパードが捕まった場合、間違いなく王国は彼を人質に仲間達に降伏を迫ったであろう。

 だから、彼は壺を割った。

 その結果混乱が起きれば、恐らく今頃王国の手の者の毒牙にかかりつつあるはずの仲間達に、少しでも余裕ができるかもしれないと信じて。

 そしてその行動の結果、今こうして仲間達と共にいられるのだから、彼には微塵の後悔もなかった。

 

「確かに俺は責められて当然のことをした! だから俺はこれから自分が復活させた魔神に命懸けで挑む! それは自分が助かるために魔神を復活させた者として、当然の義務だ!」

「“自分達”ですよ、レパード。過程はどうあれ、結果的にその行動によって私達への追撃も弱まったのですから」

「ああ。どの道奴を倒さぬことには家族の平穏は得られんしな」

「ま、ここまでやっちゃったからには、最後まで付き合うよ。で、とっととここよりもマシな国に移住しちゃおう」


 仲間達の言葉を聞き、レパードは彼らと出会えたことに心の底から感謝した。

 共に地獄を潜り抜け、王国の魔の手を逃れた仲間達。

 彼らとの出会いこそ、自分にとって人生最大の幸運だったのは間違いない。


「みんな、ありがとう。俺は本当にいい仲間に恵まれた。今回の一戦を、今度こそ本当に最後の戦いにしよう。だが、その前に……こいつらを始末しないとな」


 レパードは冷たい目で、目の前にいる者達を見る。

 事情聴取が終わった今、最早彼らなど生かしておく価値もない。

 あまりにも態度がムカついたこともあり、先程のような茶番を行ってしまったが、本来ならそのようなことをしてやる義理もないのだ。

 取り敢えず、誰が誰を始末しようかという話になったところで、仲間達が次々に相手を選び始めた。


「カリードは俺にやらせろ。娘の足の分も兼ねて、今まで以上の苦痛を与えてやる」

「では、私はこのデブを。師に手を出した罪、万死に値します」

「じゃ、あたしは姫をやるね。向こうの開けた場所で、全身がグズグズになるまで腐らせてあげる」

「となると、俺はこのオッサンだな。安心しろ。さっきも言った通り、魔神は俺達が命にかえても倒す。だからお前達も、安心して死ね」


 レパードは剣を抜き放った。

 聖剣は既に返してしまったため、今の得物は兵士が持っていた普通の剣である。

 しかしそれでも、勇者レパードがその剣術を発揮するのには勿論、年老いた老人を拷問して殺すのにも十分なものであった。

 勇者一行が迫る中、目の前の四人は口々に言葉を放つ。


「汚らわしい悪魔共め! お前達のような者に生きる場所など存在しませんわ! 苦しみ抜いて死ぬがいい!」

「スラム上がりが……このことは忘れん! 地獄から貴様と、貴様の家族を呪い殺してやるぞ!」

「覚えておれ! この身がアンデッドになろうと、いつか必ず貴様らに復讐してくれる!」

「あの時に、殺しておけばよかったのだ……その力を危険だと思い始めた、あの時に……」


 流石国の上層部というべきか、この後に及んでも四人は命乞いをしたりはしない。

 それが信念によるものか強がりなのかはさておき、これから始まるのは地獄の拷問。

 それらが終わっても尚同じことが言えるのなら、彼らのことを少しくらいは見直してやってもいい、とレパードは思った。

 最期の時が迫る中、四人の受刑者はただひたすら憎しみの籠った目付きで勇者一行を見た後、全く同じタイミングで全く同じ言葉を放った。


「「「「地獄に落ちろ! 勇者一行!!」」」」


 瓦礫の山となった王城跡に、かつてそこで隆盛を誇っていた者達による怨嗟の声が響いた。








 ――その後、勇者一行がどうなったのかを知る者はいない。

 彼らが魔神との戦いに勝ったのか、負けたのか。

 その戦いの顛末を見た者がいない以上、結果は永遠の謎であろう。

 ただ、幾つか確かなことは。

 魔神ゾネサンドロシアは復活後間もなくして討伐され、他国にまでその脅威が齎されることはなかった。

 また、ルバキア王国で起きた出来事については何故かその内容が詳細に各国に伝わり、多くの者が勇者一行に対して同情の声を挙げ、彼らを神格化する国まで出たという。

 何故当人達の他に目撃者がいないはずの出来事が、これほど精細に伝わっているのかについては不明であり、歴史の謎となっている。

 尚、これらは偶々彼らの消失と同時期に起きた出来事であるが。

 とある国では極めて歌の上手な女性が孤児院を開き、そこでは毎日子供達の笑顔が溢れていたという。

 とある国では家族連れの男が有名な治療術師の元を訪れ、欠損していた娘の足を再生させて貰った後、妻子と共に山の中で穏やかに暮らしたという。

 とある国では類まれなる才能を持った美しき乙女が、年老いた師を労りつつ剣と魔法の頂きへと至ったという。

 とある国ではやたら強い男が教師として、世の中の厳しさと決して理不尽に屈しないことの大切さを説いたという。

 今は昔、神星暦562年の出来事である。

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[気になる点] なんなんすかね? 否定的意見の大半がイチャモンに見える。 [一言] 特に下の「自分の身を守るために数え切れない程の罪のない人達の命を奪っておいて云々」とか、は?ってなる。 自分の身を護…
[気になる点] 自分の身を守るために数え切れない程の罪のない人達の命を奪っておいてどの面下げて孤児院開いたり教師になったりしてるんですかね。 他者の命を犠牲にしてでも自分は生き残れという教育でもしてる…
[一言] 魔王討伐までの道が詳細に描かれているわけじゃないから全く勇者一行に共感できない。 だから最後ハッピーエンド風に締めくくられているけどこれならいっそどこまでもバッドエンドにした方が良かった感あ…
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