8
マ・マリ?これのどこをどう取って仲良いとか思えるのよ?
どうみても、最悪な仲じゃないのよぉ。
マリのその言葉に、さらに泣きたくなる私だった。
「ところで・・・」と櫂斗が話し始めた。
「俺、また前の家に住む事になったから これから、よろしくなぁ~~紗羅」と櫂斗が含みのある笑顔で言った。
え?なんだって?また、あの家に住むって?
ってことは、また仲良くしなきゃ行けないって事ぉ?
イヤだ~~!!櫂斗とは仲良く出来そうにないよ。
「紗羅早く帰るぞ!!」と突然櫂斗に言われる。
「は?なんで私が櫂斗と帰らないといけないのよ!!」
「だって紗羅のおばさんに櫂斗君これからは登下校、紗羅としてね~~お願いよ~~って頼まれたんだよ」と櫂斗が呆れたように言った。
お・お母さん・・何でそんな余計な事頼んだのよぉ!最悪だよ。
そんな事を思ってるとマリが小声で話しかけてきた。
「紗羅一緒に帰ったら?櫂斗君のこと好きなんでしょ?」
な・なんかマリ、激し~~く勘違いをしちゃってるみたいだ。
ちゃんと違うって伝えないと。
「は?な・なんで私が櫂斗の事を好きなのよ!!」
「え?ずっと、そうだと思ってたんだけど?違うの?」
「違うよ!確かに昔は櫂斗の事好きだったけど・・・今は違うから、誤解しないでよね」とマリに必死に言った。
「え~~本当に?怪しいなぁ~でも・・・まぁいいや。紗羅がそこまで言うんなら信じるよ」
「マリありがと~」と私は笑顔で言った。
よ・よかった。どうやら誤解は解けたみたい・・・たぶんね。
「私はマリと一緒に帰るし、櫂斗は1人で帰りなよ」
「いいわよ!!私は1人で帰れるから。櫂斗君紗羅の事よろしくね~~。」
マ・マリの裏切り者ぉ~~~。信じるって言ったのに。
「じゃあ、またあしたね。七瀬さん、おい!!紗羅早く帰るぞ!!」
「わ・わかったわよ!!!」