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そして私は教室に戻った。
「おかえり紗羅」
「ただいまマリ」
「で?どうだった?楽しかった?」
「え?うんまぁね・・・」
「なになにどうしたの?」とマリは興味津々に聞いてきた。
「明日から櫂斗のお弁当作ることになったんだ」
「そうなの?頑張れ~~紗羅。でも本当は嬉しいんじゃないの?」
「うん、そうかも♪」
「よかったね紗羅♪」
明日から忙しくなりそう!!!
そして明日大変な事が起こることも知らずに私はウキウキしていた。
これが私の運命なの?
私はあんなこと知りたくもなかったのに・・・。
私は今のままで十分幸せだった。
そして次の日の朝・・・。
ピリリリリリリリッ~~~♪と目覚まし時計が鳴った。
ふぁあ~~~早く起きなくちゃ!!
今日から櫂斗のお弁当作らなきゃいけないもんね。
そして私はキッチンへ向かった。
「紗羅おはよう。今日は早いのね」
「うん今日から櫂斗の分のお弁当も作ることになったから」
「あら~~そうなの?紗羅ファイト~~~♪お弁当の力で櫂斗君の心をゲッチューよぉ~~~♪」
ぷっ!!!ゲッチューって・・・あははっお母さん面白すぎだよ。
「ありがとう、お母さん」と笑顔で言った。
そして私はお弁当を作り玄関を出た。
あれ?今日は櫂斗がいない・・・。
めずらしいな。櫂斗が遅れるのって。
そう思っていると
「紗羅ごめんちょっと遅れた」と櫂斗がやって来た。
「おはよう。いいよ、いつも私遅いし。寝坊したの?」
「うん、俺にしたらめずらしいだろ?」と偉そうに言う櫂斗。
「ぷっ。確かにめずらしいね」
「んじゃあ今日も学校行きますか!!!」
「うん♪」
そして何事もなく時間は過ぎ放課後になった。
「紗羅~~~じゃあ私帰るね。また明日~~♪」とマリが笑顔で言う。
「うんまた明日ね♪」と私も笑顔で返した。
そろそろ櫂斗の所行こうかな。
そう思っていたら櫂斗が私の教室までやって来た。
「櫂斗どうしたの?」
「うんあのさ・・・今日用事あるから一緒に帰れないんだ」
「そうなんだ・・・。分かった」と私は笑顔で言った。
「紗羅ごめんな?」
「ううんいいって。気にしないで」
「明日は一緒に帰れるからさ」
「うん」
「じゃあまた明日な!!!」
「うんじゃあね!!!」
さてと・・・私も帰ろうっと!!!
そして下駄箱へ行こうとした時
「渋谷さん」と愛野君に呼び止められた。
「愛野君どうかした?」
「うん、ちょっと話があるんだけどいいかな?」
「うんいいよ」
「ここでは話し辛いから屋上でいいかな?」
「え?うん分かった」
愛野君どうしたんだろ?
そんなに大事な話なのかな?




