149 ☆櫂斗視点☆
それだけでいいのか?
それだけで俺を許してくれるのか?愛野・・・。
「うん・・・言われなくても俺は毎日ここに来るよ」
「ははっお前・・・なかなか言うじゃん!!!それでこそ俺の未来の弟だ」
弟って・・・本当にそう思ってくれてるのか?
「俺・・・あんたのこと兄さんなんて呼びたくないな」
「ふっ・・・言ってろよ・・・。お前はいずれ俺のことを兄さんって呼ぶことになるからさ♪じゃあ俺帰るわ。紗羅のこと頼んだぞ櫂斗」
「ああ」
そうして愛野は帰って行った・・・。
そして次の日の朝・・・。
俺は重い体を起こし部屋を出た。
そしてリビングに行った。
「櫂斗おはよう」
「おはよう母さん」
「紗羅ちゃんどうだった?大丈夫なんでしょ?」
「ああ大丈夫だよ。でも・・・いつ目を覚ますかわからないんだ・・・」
「そうなの・・・。早く目を覚ましてほしいわね紗羅ちゃん・・・」
「うん・・・。じゃあ学校に行って来る」
「いってらっしゃい。櫂斗、元気出すのよ!!!」
「うん分かってるよ。ありがとう母さん」
そして俺は学校に向かった。
学校に着いた時「岡田ちょっと話しがある・・・」と一条がやって来た・・・。
話か・・・。
紗羅のことだな・・・。
「ああ分かった」
今から授業があるけど・・・こっちの方が大事だ・・。
そして人気のない体育館裏に向かった。
「岡田・・・なんで紗羅ちゃんあんなことになった?」
「ごめん・・・俺のせいだ・・・。紗羅は俺を庇ったんだ・・・」
「そっか・・・そういうことか・・・。なぁ岡田」
「なんだ?」
「ケンカの原因はなんだったんだ?」
「・・・」
そっか・・・俺と紗羅がケンカしてたこと知ってるんだな一条は・・・。
「理由を言ってくれ!!紗羅ちゃん泣いてたんだ・・・」
紗羅・・・泣かせてたんだな・・・ごめんな・・・。
「吉井由架子に脅されてたんだ・・・。俺と付き合わなかったら紗羅の正体バラすってな・・・」
「なるほど・・・。それでどうするんだ?」
「なんとかする・・・。絶対に!!!」
このままで済ませない俺は・・・。
「ふっそうか・・・。頑張ってくれ・・・」
どうするのか聞かないのか?
「ああ」
「それから、紗羅ちゃんの様子もちゃんと見てろよ。今度泣かせたら俺が奪うから!!」
「ああわかってるよ」




