147 ☆櫂斗視点☆&☆マリ視点☆
☆櫂斗視点☆
「電話をしてくるので失礼します」と言い俺は病室を出た。
そして携帯を取り出し七瀬に電話をかけた。
呼び出し音が鳴る・・・。
プルルルル・・・・・プルルルル・・・・プルルルル・・・。
頼む出てくれ・・・。
プルルルル・・・カチャッ
「もしもし櫂斗君どうしたの?もしかして紗羅になにかあったの?」
よかった出てくれた・・・。
でも・・・七瀬勘がよすぎるな・・・。
「そうだ・・・紗羅が事故に遭った・・・」
「本当なの?」
「ああ」
「紗羅は大丈夫なのよね?」
「うん・・・でも・・・植物状態になるかも知れないって医者が言ってた・・・」
「嫌よそんなの私は許さないわよ紗羅!!!なんでこんなことになったの・・・」
「俺のせいなんだ・・・。俺を庇って車に轢かれたんだ・・・。ごめん・・・」
「そういうことなの・・・。でも紗羅のしそうなことね。体がとっさに動いたのよきっと・・・。とにかく病院教えて、すぐに行くから」
「ああ」
そして俺は病院を七瀬に教えた。
紗羅よかったな、七瀬がすぐに来てくれるからな。
そして30分が経った頃・・・。
「櫂斗君、紗羅がいる部屋どこ?」と七瀬が息を切らしてやって来た。
「七瀬来てくれてありがとう。案内するよ」
そして紗羅の病室へ行った。
「ここが部屋だよ」
「そうわかった」
「紗羅の友達が来てるんですけど、通していいですか?」と親達に聞いた。
「紗羅の友達?いいよ早く通しなさい」
「はい。七瀬入っていいって」
「はじめまして七瀬マリです」
「マリちゃん来てくれてありがとう」
「おばさま・・・。紗羅はきっと良くなります。絶対に・・・」
「うんそうね・・・ありがとう」
「紗羅・・・早く目を覚ましなさいよ。みんな待ってるんだから!!」と力強く紗羅に言う七瀬。
そうだぞ紗羅・・・。早く目を覚ましてくれ!!!
「では毎日様子を見に来ますので」と笑顔で言い七瀬は帰って行った。
「マリちゃんかいい子だったな」と紗羅の父親が言った。
うん・・・七瀬はいいヤツだよ本当に・・・。
「ええ本当にいい子なの。前に紗羅ちゃんと一緒に買い物に行ったことがあるのよ。マリちゃんがお友達で嬉しいわ♪」
「そうだな」
☆マリ視点☆
さっき櫂斗君から電話があった。
紗羅が事故に遭ったって・・・。
その言葉を聞いた時、心臓が止まるくらいびっくりしたんだよ紗羅?
そして私は今病院にいる・・・。
そして私の目の前には痛々しい紗羅の姿・・・。
紗羅・・・どうして櫂斗君を庇ったの?
そう紗羅に聞いたら紗羅のことだから「体が勝手に動いちゃった」って言うんでしょう?紗羅?
でもね紗羅・・・それで紗羅が死んじゃったらダメじゃない!!
って言うか死んだら一生許さないんだからね紗羅!!!
紗羅・・・紗羅のことをみんな待ってるんだよ?
だから早く、目覚めてね・・・紗羅・・・。