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あの瞬間キミに恋した  作者: 桜川椿
第5章
147/172

146 ☆櫂斗視点☆

あれから1時間が経った頃・・・。



「愛野さんこっちです」とおじさんが言った。




あの人達が紗羅の本当の両親か・・・。

出来るなら、こんな形で会いたくはなかった・・・。




「渋谷さん・・・。紗羅の容態はどうなんですか?」


「今手術中で分かりません・・・」


「そうですか・・・」


「紗羅ちゃんどうして・・・こんなことになっちゃったの・・・」と泣きながら言う紗羅の実の母親。


「すいません・・・僕のせいです・・・」


「君は・・・紗羅とお付き合いしている子かね?」


「はい。岡田櫂斗と言います」


「あなたが紗羅ちゃんの彼氏なのね」と少し微笑みながら言う母親。


「すいません・・・僕が悪いんです。紗羅は僕を庇ったせいであんなことに・・・。本当にすみません・・・」と言い俺は頭を下げた。


「頭を上げてくれ。君が悪いんじゃない。紗羅はきっと君のことが大好きだったんだろう・・・そうじゃなかったら、ここまではしないだろうから」


「そうだわ。紗羅ちゃん櫂斗君の話してた時、すっごく良い顔してたもの。櫂斗君のせいではないわ」


「ありがとうございます・・・」





なんでこの人達は俺を責めないんだ?



なんでこんなに優しくしてくれる?




普通なら怒鳴られて当然なのに・・・。




「そのかわり・・・紗羅ちゃんが目覚めたらおかえりって言ってあげて。紗羅ちゃん喜ぶから。ねっ♪」


「はい・・・」





それから数時間が経った・・・。




手術室から紗羅が出て来た。




「先生紗羅は?」と紗羅の父親は先生に聞いた。


「一命は取り留めました。ですが・・・」


「なんですか?」


「頭を強く打っていて、植物状態になる可能性があります・・・」


「そうですか・・・。生きているだけでいいので、ありがとうございました」


「では失礼します」






今なんて言った?



紗羅が植物状態?



嘘だよな?



誰か嘘って言ってくれ!!!




「ご家族の方、娘さんは特別室に入る事になりました。ご案内しますのでどうぞ」と看護士が言った。


「はい。櫂斗君も一緒に来なさい」と父親が言う。


「いいんだよ。紗羅も君が近くにいた方が心強いだろう」


「ありがとうございます」




そして特別室に向かった。



「こちらがお部屋です」と看護士が言う。





ここが特別室か・・・。



さすが金持ちだな・・・。





そして部屋に入り紗羅の元へ行った。





痛々しい紗羅の姿がそこにあった・・・。




頭全体には包帯が巻かれていて、人工呼吸器が取り付けられていた・・・。




紗羅・・・こんな姿になって・・・ごめんな・・・痛かったよな?





俺のせいでごめん紗羅・・・。


そうだ・・・。七瀬にも連絡しないと・・・。


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