144 ☆櫂斗視点☆
2週間前俺は吉井に告白をされた・・・それが始まり・・・。
「ねぇ岡田君・・・私岡田君の事好きなの。付き合ってくれない?」と吉井に告白をされた。
「ごめん。俺彼女いるから」
「うん知ってる愛野さんでしょ?だから愛野さんと別れて私と付き合ってって言ってるのよ」
は?なに言ってるってるんだコイツは・・・。
「お前日本語わかってんのか?俺は紗羅とは別れる気なんてねぇし!」
「ふぅん・・・そっか・・・でも私知ってるんだぁ❤」とニヤニヤしながら言う吉井・・・。
その顔にゾクリとした・・・。
なんなんだよ?コイツ・・・なんか目がヤバイような?
「なにを?」
「愛野さんって昔誘拐されたんでしょ?」
!!!
なんで吉井がそんなこと知ってるんだよ?
「ふふっ何も答えないってことは当たってるって事よね♪」
「なんでお前が知ってるんだよ?」
「秘密よ。ある人が教えてくれたの❤」
ある人って一体誰なんだ?
「お前・・・なに企んでるんだ?」と吉井を睨みつけながら言った。
「櫂斗君こわ~~い♪」
は?勝手に名前呼ぶなよ!
「名字で言えよ」
「嫌よ。これからは櫂斗君って呼ぶから♪私の事も由架子って呼んでよ!」
「嫌だ!」
「ねぇ櫂斗君・・・愛野さんのこと学校のみんなにバラしちゃおっかな・・・」
そうか・・・そう言うことか。
「一体なにが目的なんだ?」
「ふふっだからさっきから言ってるじゃない、付き合ってって❤」
俺と付き合うためだけに、こんなことしたのか?
世の中にはいるんだな、こういう汚い奴が・・・。
「それは出来ない」
「ふ~ん・・・じゃあ愛野さんどうかなっちゃうかもよ?」
どうかなる?って紗羅になにかするつもりなのか?
それだけはダメだ・・・。
紗羅にもしものことがあれば、俺は・・・生きていられない・・・きっと・・・。
そんなことは絶対にさせない!!!
そして俺は吉井に言った
「付き合うから、紗羅には手を出さないでくれ」と・・・。
「よかったぁわかってくれて櫂斗君好きよ❤」とキスをされた。
俺はお前のことなんか好きじゃない・・・っうか殺したいくらいに憎い!
そして俺は吉井に脅されて付き合うことになった・・・。
こんなことでしか紗羅を守れない自分に腹が立つ・・・。
でもまさか紗羅に見られてるなんて思いもしなかった・・・。
こんなことになるなら、紗羅に正直に話せばよかった・・・。
紗羅・・・俺明日お前に言うよ吉井のことを。
だから紗羅逃げないでくれ・・・。
そして次の日の朝・・・。
俺はいつもより早く起きた。
早く紗羅に話さないと・・・・。
その思いしか頭にはなかった俺。
だから気付かなかったんだ・・・。
トラックが俺に近づいていたのを・・・。
俺が気付いていたら・・・紗羅はあんなことにならなかったのに・・・。