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え?
私は驚いた。
空の胸辺りに大きい傷跡があったから・・・。
「ねぇ空・・・この傷どうしたの?」
私は気になって空に聞いてみた。
「昔の傷だよ。気にしなくていいよ紗羅ちゃん」と、すごく優しく微笑んだ。
ドキッ・・・。
なに?空そんなに優しく微笑まないで・・・なんか調子狂っちゃうよ・・・。
不覚にも空の笑顔にドキッと私の胸が高鳴った・・・。
なんでなんだろう・・・この笑顔を私は見たことがあるような気がした・・・。
そして急に頭に痛みが走った。
っ・・・痛い・・・頭が・・・。
そんな私の様子に気づいたのか空は「紗羅ちゃんどうした?大丈夫?」と心配そうな顔をする空。
「大丈夫。ちょっと頭痛しただけだから」
「本当に?病院行って診てもらった方がいいよ」
「ううん大丈夫だから・・・ねっ空」
「そう?わかったよ」
うん・・・ただの頭痛だから・・・。
大丈夫だよ。
「そうだ何かあったら困るから紗羅ちゃんのLINEと番号教えてくれる?」
心配してくれてるんだよね空・・・。
「うん」
そして私達はLINEの交換をした。
「それじゃあそろそろ帰るね」
「うんありがとう空」
「じゃあまたね♪」
「うんバイバイ」
なんか私、空と仲良くなってるよね?
でも・・・空悪い人じゃなさそうだし大丈夫だよね?
結構優しい所もあるし・・・。
それにしても・・・空のあの胸の傷はなんなんだろう?
気になる・・・。
空のあの笑顔も・・・。
あと、急に起こった頭痛も・・・。
私頭痛なんてほとんどしたことないのになぁ・・・。
しかも・・・空のあの傷を見てからすぐに痛くなったような?
あ~~~今考えてても仕方ないよね・・・。
うん!!!なるようになるよ・・・きっと!
そして夏休みが終わり学校が始まった・・・。
「マリおはよう」
「紗羅おはよっ!!久しぶりね」
「うん、ちょっと寝不足なんだ・・・」
「ちゃんと睡眠とらなきゃ肌に悪いわよ紗羅」
「うん」
「そういえば、そろそろ進路表出さなきゃいけない時期だよね。紗羅はどうするの?」
「私ね・・・保育士になりたいんだぁ♪」
「ふふっ紗羅にぴったりじゃない?いいと思うよ♪」
「ありがとうマリ、そう言ってくれると すっごく嬉しい♪マリはどうするの?」
「私はね・・・看護士になりたい!!」
「そうなんだ。マリにぴったりだよ」
「そう?ありがとう。お互いに頑張らなきゃいけないわね!!!」
「うん♪」