第14話 ナイトガウンが真っ赤に染まる
1 平「うおっ何だこれっ。」
2 折田「何これ。何これー。なあ課長代理。何これー。」
3 沢渡「うるせえよ見たままだ。」
4 市城「これってセクハラ事案にならないのかな。」
5 平「かわいいー。とか言えよ女子。」
6 沢渡「吐く。マジで。いやマジだから。」
7 平「やめろっ謝るっ。」
8 折田「何でパンイチなん?課長なんてパンイチなん?」
「パンツ一丁でバスローブってなんでなん?」
9 市城「よく見て折田君。あれはオムツだよ。」
10 折田「うおっパンイチでもねぇのかっ。」
11 平「誰か、誰かワイングラスを頼むっ。赤で。」
12 市城「どうするの?」
13 平「持たせてこそ映える。」
14 沢渡「映えないっ。吐く。」
15 平「何あの腹ー。腸ウケるー。」
16 折田「ぶよぶよしてりゅー。」
17 平「ぶよぶよしてりゅー。」
18 市城「ハカセのモノマネ止めて。」
19 折田「あれだろ?本部が楽出来るようにだろ?」
20 平「体中のエレ○バンみたいの何。新種のイボ?」
21 市城「生体モニタとかじゃないかな。」
22 折田「服着てたから判らなかっただけで前からじゃね?」
23 平「え?電極付けて態々服着せていたって?」
24 折田「あ、そうか。」
25 市城「どうやって服脱がしたのかな。」
26 平「そして何故バスローブを着せたのか。」
27 折田「頭のアレは前から付いていたけど意味あるのか?」
28 平「脳波とか計測してるんだろ?」
29 折田「脳波出てるのかなって。」
30 平「折田よ。それはさすがに失礼ぞ。」
「課長だって脳波くらい、あれ?出る?」
31 市城「ゾンビだからねぇ。」
32 折田「あの顔からじゃ感情読み取れないし。」
33 平「イメージングとかすればいいんじゃね?」
34 沢渡「現実的には難しいんじゃないかな。」
35 平「お、帰ってきた。」
36 市城「沢渡さん大丈夫?」
37 沢渡「あまり大丈ばない。」
38 平「それでなんで難しい?」
39 沢渡「機械の問題でさ。」
「MRIに乗せるとか無理ゲーじゃん?」
40 市城「今の脳波測定じゃダメなの?」
41 沢渡「ダメじゃないよ。」
「リアルタイムモニターとしては最適じゃないかな。」
「実際今は国際脳波学会推奨の電極付けてるし。」
「ただあれは脳の電気信号を測定する装置で」
「血流の可視化はまた別だから。」
42 平「すげぇなお前。面白ぇよ課長代理。」
「俺初めてお前を尊敬した。」
43 沢渡「欠けているのは知性。」
44 折田「平の事か?」
45 平「お前の事だろうがっ。」
46 市城「ゾンビの事じゃないの?」
47 沢渡「いや平の事。」
48 平「え?」
49 沢渡「ごめん間違えた。」
50 平「だよな。」
51 沢渡「平とゾンビの事。」
52 折田「理性の間違えじゃなくて?」
53 沢渡「怒りに震えたり悲しみに佇むゾンビがいるのか。」
54 市城「でも怒っているように見えるよね。」
55 沢渡「凶暴性の演出でしょうね。課長は無表情だし。」
56 平「それ言い出したら」
「手を前に出したりもただの演出じゃね?」
57 沢渡「君たちも死んだらあんな風になる。」
「って監督が言っていた。」
58 折田「そうなの?」
59 沢渡「硬直が原因だってさ。」
60 平「硬直って2~3時間くらいで出るんだよな。」
61 沢渡「全身硬直するには12時間以上かかるよ。」
62 折田「もう一週間以上経ってるけどぶよぶよだよな。」
63 沢渡「ぶよぶよって言うな。」
64 平「あ、つまり死んでいないって事だな?」
65 市城「でも90時間くらいで死後硬直って解けるよね。」
66 折田「え?死後硬直って解けるの?」
67 沢渡「正確には硬直が解けるのとは違う。」
「崩壊なんだよ。」
68 折田「なにそれ怖い。」
69 市城「捌いてすぐより少し寝かせた方が美味いって。」
70 平「止めろっ課長を食用肉扱いするなっ。」
71 折田「脂はのってるが美味そうには見えないな。」
72 沢渡「硬直解けた後だとしたら」
「歩くどころか立てないからそれは無いな。」
73 平「つまり課長はまだ生きているっ」
74 沢渡「生死を何で判断するかによるな。」
75 折田「そもそも心肺機能は正常なんだよな?」
76 沢渡「機能はしている。正常かどうかは知らない。」
77 平「物食って歩いて呼吸もして。」
「少なくとも死んではいないよな。」
78 市城「歩くだけでも難しいって沢渡さん言ってたけど」
「無意識だったりしないかな。」
79 沢渡「つまり?」
80 市城「習慣とかもっと言えば本能?みたいな。」
81 沢城「本能ね。実は私本能ってよく判らないのよね。」
「生理的な反応を本能って呼ぶなら」
「そうなのかもしれない。」
82 平「話、ムズカシイ、俺、ワカラナイ。」
83 沢渡「どうしてお腹が減るのかな。」
84 平「お腹と背中がくっつくから。」
85 市城「結果と原因がおかしな事になってるよ。」
86 折田「身体が栄養を欲しているからだろ?」
87 沢渡「胃が空なだけじゃダメだ。」
「ホルモン分泌とか体内時計が正常で」
「その信号が脳に伝わるからこその食欲。」
88 平「腹を空かせるのも難しい。」
89 沢渡「平は美味い物と不味い物どっち好きだ。」
90 平「不味い物より美味い物食べたいじゃん。」
91 市城「苦いとか不味いって」
「身体が拒否するのは本能じゃないの?」
92 沢渡「それよ。自己防衛のシステムと歩くって行為が」
「同じ言葉で語られていいのかなって思って。」
93 平「もうイヤだっ。黙って美味い物食べさせてっ。」
94 折田「お前は何食べてもウマいって言うじゃん。」
95 沢渡「幸せな奴だ。」
ボツネタ
平「リアルムー○ーマンとしてユニチャー」
折田「よせやめろっ」
市城「漏れないからってニコニコはしないね。」
折田「よせやめろっ」
沢渡「自由を、は」
折田「よせやめろっ」




