第13話 まるでマグロの宝石箱の味のやつや~
登場人物
課長 第二企画室開発部研究課 責任者 単身赴任中
沢渡 第二企画室開発部課長対策係課長代理
平 同研究員 補佐
折田 同研究員 主査 広報担当
市城 同研究員 主査 事務担当
1 折田「現状ただの監視業務。」
2 平「昔バイトでプール監視したけどアレより楽だな。」
3 折田「映画だとガードマンが監視しているな。」
4 沢渡「そしてそのガードマンは必ず目を逸らす。」
5 折田「バスケのチケット持って来たらそいつが犯人な。」
6 市城「犯人?」
7 沢渡「実際世話は本部任せだから監視以外する事ないな。」
8 平「逆に考えよう。監視以外に何か出来ないか。」
9 沢渡「例えば?」
10 平「調教。」
11 折田「お前が言うと何かアレだな。」
12 沢渡「アレよねー。」
13 平「そんな目で俺を見るな。」
14 市城「例えば何をさせるの?」
15 平「だから玉乗り。」
16 市城「だから?」
17 折田「知能テスト的な事を俺達にさせてくれないかな。」
18 市城「俺達でって、本部がそれするの確定?」
19 平「先に俺達でその案を出しちゃえば?」
20 市城「具体案を出さないと通らないと思うよ。」
21 折田「知育パスル的なアレは玩具なのかな。」
22 市城「それをどうやって課長にさせるの?」
23 折田「どうって椅子に座らせて。」
24 沢渡「黙って座ってくれたらそれはもう調教済だよ。」
25 市城「何か見落とし?」
26 沢渡「うん?」
27 市城「さっきの変更仕様書とにらめっこしているから。」
28 沢渡「椅子とか机とか」
「何か装置的な仕掛けがあったりするのかなって。」
29 平「装置?仕掛け?」
30 沢渡「折田の話じゃ無いけど椅子に座らせるような何か。」
31 平「テーブルに食事置いたら座るんじゃね?」
32 沢渡「そこまでの知能があるかって話だろ。」
33 市城「立ったまま食べそうだよね。」
34 沢渡「なのに椅子を用意するからちょっと気になって。」
35 折田「椅子には座る。」
「って記憶があれば知能とか関係なくね?」
36 沢渡「記憶か。記憶な。残っていたとしても無理かもな。」
37 平「なんで?」
38 沢渡「見て認識して手を出して椅子を掴んで引いて」
「足を出して腰を回して的な動作が出来るかな。と。」
39 折田「動作そのものを習慣と言うか記憶してないかな。」
「それに態々本部が椅子用意しって事は」
40 市城「もう既に座れるかも知れない?」
41 折田「うん。もしくは」
「それ以上の知能があるって判断なのか、知っているか。」
42 平「知能はあっても知性が無いだけとかな。」
43 沢渡「要望出してきた。」
44 平「何だって?」
45 沢渡「受け取っただけだ。何も言われてないよ。」
46 折田「要望って結局「本部の指示に従います」だろ?」
47 沢渡「出来る事があれば指示をくださいとは言ってきた。」
48 平「それ要望?」
49 沢渡「物理ロックの追加の要望はした。」
50 平「鉄格子は?」
51 沢渡「それは私が拒否したからそもそも要望していない。」
52 折田「知育パズル的な物は?」
53 沢渡「まだ早い。」
54 折田「早い?」
55 沢渡「新規仕様になって本部が何するか見てからだな。」
56 平「俺だって机と椅子でする事なんて食事以外ないぞ。」
57 沢渡「仕事しろ。」
58 平「あー。うー。」
59 市城「どうしたの?体調悪い?帰る?」
60 平「市城君まで。」
61 折田「突然両手伸ばして」
「あーうー言い出したら帰らせたくなるだろ。」
62 沢渡「そのままスリラーに流れ込むなら褒めたのに。」
63 市城「本部に録画のコピーもらってくる。」
64 平「待てっ違うっ。俺は仕事をしているっ。」
65 折田「そのゾンビ歩きが仕事?」
66 平「いつからだ?いつからゾンビの歩き方は」
「これがデフォになったんだ?」
67 沢渡「元祖はロメロ監督のだろうな。」
68 市城「でもダッシュゾンビとかもいるよね。」
69 沢渡「そのへんの解釈とか検証は結構されているよ。」
70 市城「そうなの?」
71 折田「ちょっと詳しく頼むよ課長代理。」
72 沢渡「熟睡しているゾンビって見た事ある?」
73 折田「昼夜問わず動き続けている印象しか無いな。」
74 平「お陽さまを嫌うゾンビはいた気がする。」
75 市城「つまり覚醒しているって事だよね。」
76 沢渡「前に読んだ本には」
「「覚醒と睡眠の間を彷徨っている」て書いてあった。」
77 平「だからいつも寝惚けたようなアレなのか。」
78 折田「ダッシュゾンビは?」
79 沢渡「それは順番だと思う。」
80 折田「順番?何の?」
81 沢渡「ロメロのゾンビは死人が蘇っている。」
「多くのダッシュゾンビは生きている内にゾンビ化する。」
82 平「それの何が違うんだ?」
83 沢渡「死後硬直。」
84 平「おおうっ。なんだか説得力があるぞ。」
85 沢渡「もう一つ。そもそもゾンビになるのは」
「脳の一部に損傷なりを受けたからって説がある。」
86 市城「脳のどの部分かで運動能力に違いが出るって事?」
87 沢渡「私達は普通意識しないけど」
「立って歩くだけで結構な情報が身体中巡っている。」
「動く物や音に反応したり」
「何かを食べるって動作が出来るのも」
「五官の内3つが活きていて」
「脳と神経が繋がっているっ証明でもある。」
88 平「おおっ。面白いぞ。面白いぞ課長代理。もっとくれ。」
89 沢渡「ざっくり言うと、脳のどの部分に」
「ウィルスとかの影響があるのかでスタイルが決まる。」
90 平「言い切った。映画の話なのに。」
91 折田「いやいや目の前にいるから。課長いるから。」
92 沢渡「本当はとっとと解剖したいんじゃないのかな」
93 市城「さっき五官の内3つって言っていいたけど。」
94 沢渡「目、耳、口は活きてるんじゃないかなって。」
95 折田「残り2つて何?」
96 沢渡「舌と鼻。」
97 平「なんでそれは除外したん?」
98 沢渡「その二つが活きているなら」
「人を襲う前にレストランとかに向かうかなと。」
ボツネタ
平「鼻が利いていたらマク○ナル○に流れ込むよな。」
市城「焼肉屋は戦場になるね。」
折田「まだ焼けてねぇよっ。それ俺の肉っ。」
沢渡「焼肉が食べられないならお寿司を食べたらいいじゃない。」




