第1話 課長が倒れたけど飲みに行こう
登場人物
課長 第二企画室開発部研究課 責任者 単身赴任中
沢渡 同主任交渉担当
平 同研究員
折田 第二企画室営業部営業課
市城 第二企画室総務部人事課
1 沢渡「どうする?」
2 平「どうするってどうするんだよ。」
3 沢渡「何か考えなさいよ。」
4 平「お前主任。俺より、上。」
5 沢渡「片言止めろっ。」
「そんなんだから万年ヒラなんだよ。」
6 平「ヒラ言うな。あ。折田からだ。」
7 沢渡「折田が何っ。今それどころじゃ無いでしょっ。」
8 平「課長に飲みに誘われて折田も誘ったんだよ。」
「俺一人じやイヤだ。」
9 沢渡「うわ最低。」
10 平「うるせぇよ。じゃあお前が来い。」
11 沢渡「行くわけねぇだろ。埋めるぞボケ。」
12 平「口悪いなぁ。市城君の前でもそうなの?」
13 沢渡「はあ?今市城きゅん関係無くね?」
14 平「きゅんとか言うな。」
15 沢渡「だからっ今はそれどころじゃ無いってのっ。」
16 平「だからって折田すっぽかしたらマズイだろ。」
17 沢渡「確かに怪しまれるわね。いいわアンタ行きなさい。」
18 平「お前はどうするんだよ。」
19 沢渡「どうするって様子見るしか無いでしょ。」
「適当に切り上げて来なさいよ。」
20 平「判ってるよ。」
21 沢渡「バカじゃないの?バカヒラっ万年ヒラっ。」
22 平「ヒラヒラ言うなっ。早く帰って来ただろうがよ。」
23 沢渡「だからって折田連れてきてんじゃねぇよっ。」
24 折田「そんなのいいから何処?何処にいるの?」
25 沢渡「まさか喋った?」
26 平「折田は親友だからな。」
27 沢渡「今からお前を八つ裂きにする。」
28 平「ステーブラーで何処をどう八つ裂きにするつもりだっ。」
29 折田「だからそんなのいいから何処にいるんだよっ。」
30 平「その部屋の奥。入ってホワイトボードどかしてみ。」
31 折田「開けた瞬間ガブってこない?」
32 平「椅子に縛ってあるから多分平気。一応静かにな。」
33 折田「おおおっ。俺ナマで見るの始めてっ。」
34 平「アレってナマって言えるのか?」
35 折田「うわあっ市城もかよっ。」
36 沢渡「ち、違うの。」
「市城きゅんは私を心配して来てくれただけなの。」
37 平「てめぇ何勝手に市城君呼んでんだよっ。」
38 沢渡「お前こそ折田の野郎連れてきやがったろうが。」
39 市城「あのこれ、通報とかした方がよくない?」
40 平「通報って何処に?」
41 市城「警察とか、保健所とか?}
42 沢渡「折田っ撮影するなっ。」
43 折田「撮るだろ普通。」
44 沢渡「上げるなよっ。」
45 折田「えーなんでー。」
46 平「こんな気持ち悪いモンにイイネなんて付かねえだろ。」
47 市城「そこ?」
48 折田「今の時代何がバズるか判らないぞ。」
49 沢渡「少なくもと今すぐはダメだ。お前が消されるぞ。」
50 折田「いつならいいんだよ。」
51 沢渡「処分が決まってからだな。」
52 平「処分て。処分するのか?」
53 折田「燃えるゴミ?燃えるのか?」
54 沢渡「指定ゴミ袋に入らないでしょ。」
55 平「いやいやいやいや。元に戻す方法考えるのが先じゃね?」
56 市城「そもそもどうしてこんな事になったの?」
57 沢渡「全部課長の責任よ。」
58 平「課長の自業自得だよな。」
59 折田「昔から噂あったんもな。」
「第二企画研究課の連中は怪しい実験しているって。む
60 平「してねぇよっ。俺達の研究は」
「日夜鏡の前で悶える人々のためだっ。」
61 沢渡「その噂の根源は課長ただ一人だからっ。」
62 平「とんだとばっちりだ。」
63 沢渡「念の為に言っておくけど合法で真面目な薬だらかね。」
64 折田「鏡の前?なんの薬?」
65 沢渡「今はハゲ治療。
66 平「今は育毛剤だよ。」
「以前は痩せ薬の開発でその前は知らん。」
67 市城「それがどうしてこんな事に?」
68 平「パソコンでエロサイト見ていたらウィルスに感染した。」
69 折田「パソコンのウィルスつて人に感染するのか?」
70 市城「それに普通社内接続だけでネットには。」
71 平「スマホで通信。」
72 市城「ええっ?こういう部屋って情報漏洩防ぐのに」
「スマホとか持ち込みダメなんじゃ。」
73 沢渡「普通はね。普通はダメよ。」
「私だって机の中だもん。」
74 平「引き出しでもだめだろ。」
75 沢渡「お前の机の上にあるそれは何だ。」
76 折田「市城。課長って家族いるの?」
77 市城「え?ああうん。今は単身赴任で一人だけどね。」
78 平「それが何だよ。」
79 折田「飲み行かね?」
80 平「何でそうなった?」
81 折田「元々飲み行く約束じゃんよ。」
82 平「いやいやいやだから何でそう」
83 折田「ここ入れておけば大丈夫なんだろ?」
「あとは飲みながら考えようぜ。」
84 沢渡「そうね。そうしましょう。」
85 平「はあ?お前まで何言ってるんだよ。」
86 沢渡「このままじゃ事態は進展しないわ。」
「ここは一旦飲みよ。」
87 平「まじかよ。」
88 沢渡「じゃあお前留守番な。」
89 平「はあ?アホか。アホだなお前。」
90 沢渡「ちょっと様子見てきて。」
91 平「お前行けよ。」
92 沢渡「ヘタレめ。だから万年ヒラなんだよ平。」
93 平「パワハラだぞ。」
94 沢渡「違うな。これは試練だ。教育だ。経験だ。」
95 平「自分勝手な言い分。」
96 沢渡「ほら行け。折田も行くってよ。」
「撮影してもアップするなよ。」
97 折田「俺もかよ。」
98 沢渡「じゃあ先に行きましょう市城きゅん。」
「お店何処がいい?」
99 市城「いいの?課長放置でいいの?ゾンビじゃないの?」
100 平「あっゾンビって言った?言っちゃったね?」