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AL地球侵略編  作者: JOLちゃん
第四章エダ編後半
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「作戦開始」

「作戦開始」



ついにAL反攻作戦「ロングアイランド殲滅作戦」始まる!

ロングアイランドの集まったALに向かって砲火を加え、挑発。

あとは連中を罠までおびき寄せるだけ!

だがその数の差は圧倒的。

果たして!?

***


 

 作戦予定時間の午前10時が迫っている。


 ベンジャミン率いる誘導部隊が、ウィリアムバーグ橋の前に集結していた。

 ピックアップトラックが二台。残りはバイクで、指揮官であるベンジャミンもバイク組だ。バイクは全て125ccと150ccのスクーターで、後部に大きな箱や篭が取り付けられ、SMGやショットガン、自動小銃、弾薬、手榴弾などが目一杯積み込まれている。


 スクーター部隊は8人。トラックには運転手と、荷台に戦闘員が二人。そして荷台には、大型のマシンガン他ロケットランチャーや軽機関銃が搭載されていた。

 ALは、橋の上に充満している。橋だけではなく、その周囲の対岸の道路にも溢れ返っていた。目算だが、当初の予定である5万を軽く超え、間違いなく10万も超えていそうだ。


 橋の上に設置してある鋼鉄のバリケードのところには、二人が息を潜め待機している。ベンジャミンの合図と共にバリケードを開き、彼らはそのまま川に飛び込む。それしか助かる方法はない。イースト川には、二人を回収するためのボートが待機していた。


 蠢くALの大群……いや、大軍に、さすがのベンジャミンたちも興奮と戦慄が同時に襲う。これだけ数を倒すなんてことは初めてのことだ。気の弱いものなら、この場にいることすらできず逃げ出してしまうだろう。



 だがここにいるベンジャミン率いる自警団は、全員特別勇敢で優秀な人間たちだ。

 ベンジャミンは吸っていた煙草を投げ捨てた。


「俺が3thアベニューを引き受ける。ハイウェイのほうの指揮はボブ、頼む。マーク、お前が囮役だ。無茶はするな? そっちは突っ走っていい」

「コツは先日ドクターからみっちり学んだから任せてくれ!」


 マークが囮役別働班のメインだ。マークは二日間、祐次と共にブルックリンの陽動に参加して、祐次からレクチャーを受けたし、大群のALに追われるのにも慣れた。祐次も「あの若造なら大丈夫だ」と保障したので、24歳ながら囮役に抜擢した。ちなみに「若造」と言い捨てているが祐次のほうが年下だ。


 マークとボブたちが担当するFDRドライブ・ルートは高速道路と大通りだ。最初に引き付ければ、あとは国連本部ビルまで道は真っ直ぐで走りやすく障害物もない。国連ビルはあのあたりでは一番目立つビルで、非常用電源を起動させてエレベーターは動くようにしてあり、ここにも監視所が置かれる。ここからならば駅のほうの状況も監視できるし何かあっても北側に逃げられる。

マークはスクーターではなく400ccのニンジャに乗っている。こっちはピッタリひきつける必要が無いから飛ばしやすいMT車でもいい。バイクの腕は先日の作戦で祐次が保障した。



「じゃあ、まずは盛大に花火を上げるぞ!!」


 ベンジャミンがそういうと、ピックアップトラックが橋に向かって進む。


 そして荷台にいる戦闘員たちが、荷台から降りると、前日道路に設置した大型機関銃を引き出して、橋の先に照準を向けた。


 NY共同体が誇る最大火力のマシンガン……M134ミニガン、MK48重機関銃、ミニミ機関銃、M2ブローニングの4丁が並べられた。全てマガジンではなくベルト糾弾で、300発から1000発の弾がセットされていた。合計2500発だ。



 これが最初の攻撃で、最初の誘導だ。



 全員イヤープロテクターを装着し、身構えた。



 そして作戦開始時間の午前10時になった時、ベンの号令と同時に、4丁のマシンガンが膨大な弾丸を橋上にいるALに向かって放たれた。


 凄まじい銃声と横殴りの豪雨のような銃弾の雨がALに降り注ぐ。

 一瞬にして橋の上の一角にいたALの大群が消滅した。


 だがALの数のほうが圧倒的だ。すぐにその隙間は埋まる。しかし続く銃撃が、すぐにALを薙ぎ払っていく。


 マシンガンの掃射は、橋の上だけでなく、対岸にも向けられた。


 用意したマシンガンは全て大口径だ。距離や約1km……対岸でも十分射程距離内だ。


 銃撃を受け、ALたちの攻撃本能に火がつき暴れ始めたのが、この距離からでも分かる。


 しかし、マシンガンというものは、映画とは違い、無限に撃てる物ではなく、撃ちっ放しではバレルがすぐ熱で熱くなり作動不良を起こすし、発射速度は映画などより速い。ものの二分も経たないうちに、2500発の弾丸は、全て撃ちつくした。


 これが第一段階だ。ここで殲滅するのが目的ではないし、それは不可能だ。


 あくまでALを挑発すること。少しでも減らす事が目的だ。


 まずはALを<怒らせる>事が目的だ。


 作戦通り、攻撃を受けたALは2000の損耗など屁でもなく、マンハッタンに向かって殺到し始めた。一部はバリケードを飛び越え始めた。ついにダムが決壊するときが来た。



「作戦開始だ!!」



 ベンジャミンは無線を取り叫ぶ。これでバリケードが開けば、ALは殺到する。


 バリケードが開いた。ALはまさに大津波の如くこちら側に飛び出し始めた。


 素早く次弾装填が出きるMK48重機関銃、ミニミ機関銃は、ベルト糾弾から200連ボックスマガジンに切り替え、今度は中距離で一斉掃射していく。ベンたち囮組もスクーターのエンジンをかけて跨ると、積んでいた100連ドラムマガジンのM4カービンで撃ち倒していく。合わせて6丁+軽機関銃2丁、1000発だ。


 橋は押し寄せるALにとっては狭いから、先頭にいたALの集団は瞬く間に薙ぎ倒されていく。だがその後ろからはまだまだ大群が迫っている。数万の中のたかが1000だ。


「各自撃ち終ったら出発しろ! 飲み込まれたら一瞬だぞ!!」


 まずは100発しかない囮組が撃ち終わる。すぐに荷台から新しいドラムマガジンを取り出して交換すると、銃を背中に背負い、バイクを動かす。

 僅かな差で、軽機関銃が撃ち終った。


 軽機関銃組は車の荷台組だ。撃ち終ると、すぐに駆け出し、トラックの荷台に飛び乗った。そしてトラックはバイクより一足先に出発した。


 ここで掃討することが作戦ではない。第一ここでどれだけ連続して銃を撃ちまくっても全て倒すことは不可能だ。連中の攻撃本能に火をつけ。進撃のスピードを遅らせられればそれでいい。どれほど攻撃が苛烈でもALは怯えることはない。


 トラックはバイクより先導する。そして十分な距離を維持し、遠距離から軽機関銃でバイクを援護するのが役目だ。トラックの荷台には呼びの軽機関銃や予備ボックスマガジン、大口径ライフルやショットガンなどが積まれていて2500発は載せてある。バイクは中距離を維持しながら牽制を繰り返してALを駅に誘導する。



 ベンジャミンは照明弾を打ち上げた。




 作戦開始の合図だ。



「作戦開始」でした。



ということでついに始まりました!


今回はエダも祐次も出てきません。ベンジャミンがメインの話です。

作戦は簡単。

集まっている所に攻撃してもっと集めて、ついに溢れさせたら誘導してトラップを仕掛けたセントラル駅に誘導して爆破で倒す!

しかし数が多いのと、もしALが別方面に行けばアウト、殲滅できないとアウトというかなりシビアな作戦です。


さて、次回も作戦中ですが、ある客が祐次のところに。

これが運命を左右する大きな要素になります。


これからも「AL」をよろしくお願いします。

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