表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AL地球侵略編  作者: JOLちゃん
第三章エダ編・後半
117/394

「I like him. or love?」

「I like him. or love?」


エダが気付くと、そこは異星人の船。

そして出迎えたJOLJU!

救出は成功!

エダは自分の想いに気付く。

だが、これで終わりではなかった。


一方制圧した祐次だったが……。

***





 NY ゲ・エイル船



「…………」



 気がつけば、ここは先日訪れたゲ・エイル星人の船のブリッジだった。


 転送の時、一瞬視界が真っ白になった。そして気付けばもうここだ。



「ここは……?」



 エダが周りを見渡した。

 その時だ。後ろから見慣れた間抜け顔のエイリアンが現れた。



「えだぁぁぁ~!! 無事でよかったJO~」


 JOLJUは顔をクシャクシャにして微笑むと、嬉しさのあまりエダの胸に飛び込んできた。



「JOLJU!!」


 エダも飛び込んでくるJOLJUをしっかり抱きしめると、二人は抱き合い無事を喜びあった。



「ありがとう! JOLJU!! 命の恩人だね!」

「エダが無事でほっとしたJO! もう、一時はどうなるかと思ってハラハラドキドキだったJO!!」

「JOLJU大好き!」

「オイラも大好き!」


 二人はしばらく抱き合って生還を祝う。



「帰ったらカレーライス作るね! 祐次が食べたいって言っていたの!」

「おー! オイラもカレーライス大好き! オイラもおなかぺこぺこだJO。カレーライスなら大きなお皿いっぱい食べたいJO!」


 何より食べる事が好きなJOLJUが、ロクな食事もせず一人で頑張っていたのだ。そう思うとおなかいっぱい食べさせてあげたい。



「JOLJUは一人でここに来たの?」

「うん。どうせ他の人が来てもここには入れないし。この中ならALも入ってこないし。一応ベンさんに車だけ持ってきてって頼んだから車が来てると思うJO」


 このちびっ子の奇妙なエイリアンは足も手も届かないのに運転は得意だ。どんなものでも運転できる。


「一応周辺をスキャンして、ALも人も誰もいないか確認してから帰るJO」

「JOLJUはすごいね!」

「テヘヘだJO」


 JOLJUはエダからスマホを返してもらうと、それを操作し始めた。形はスマホだが、このスマホはJOLJUオリジナルでいろんなことができるらしい。肝心のインターネットや電話は出来ないが。




 ……祐次は無事かな……?



 その事はずっと気になっている。


 心配で本当は駆けつけたい。だが行けば邪魔になる事はエダも分かっている。それに祐次の能力を信じている。あの祐次が負けるはずが無い。




 ……言えなかった……言うところだった……。



「祐次、大好き」と。



 勿論祐次の事は好きだ。今では家族同然だと思っている。



 だが、今日気付いた。



 LIKE(好き)ではなく、LOVE(愛している)の「好き」……。



 だけど、自分はまだ子供で、祐次は大人だ。



 きっと……祐次は自分のことを妹のように思っている。きっと、祐次は自分のことを好きでいてくれてはいるが、恋人としてみているかというと自信がない。


祐次は大人で自分は子供だ。


普通に考えて、自分は恋愛対象ではない。



 だけど、やっぱり寂しい。


 エダにとって、これは初恋だ。

 恋をする経験は初めてだし、恋に憧れも強い分、不安も強い。



 そして……急にそれを口に出すのが怖くなった。



 それを口にすれば、今の家族のような関係は崩れてしまうかもしれない。



 今の生活は、とても幸せなのだ。




「…………」



 その時だった。



「あっ」

「どうしたの? JOLJU」

「ALはいないし、人もいないんだけど……」

「だけど?」

「反応がある。近くにいる」

「人でもALでもない?」


「オイラが一日ここで作業したからなー。バレちゃったみたいだJO」


「誰がいるの?」

「敵じゃないけど……味方でもないJO」


 そういうとJOLJUはスマホを仕舞って頭を搔いた。


「ゲ・エイル星人が来たみたい」


「…………」



 それは……大事件ではないか?


 祐次はゲ・エイル星人もク・プリ星人も知っているようだが、エダはそのどちらも知らない。  


 JOLJUとALを別にすれば、これが初めての異星人との接触だ。


「ま……オイラがいるから大事にはならないJO」


 JOLJUはそう言ったが、ちょっと面倒くさそうな表情になっていた。


 どうやらJOLJUにとっても、歓迎できる異星人ではないようだ。





***





 NY レッドフック 倉庫 午後20時53分。


 Bandit(バンデッド)たちの根城は、祐次一人に完全に制圧された。


 祐次は連中の武装を解除させて武器を一箇所に集めると、連中も一箇所に集めた。


 祐次は連中からM16A2とショツトガンを奪った。これで抵抗を受けても実力で撃退できる。もっとも、これだけ化け物じみた戦闘力を見せ付けられた今、連中に抵抗も反抗する意思もなかった。


 連中は荒くれ者の集団だが、全員が暴力的で戦闘的なわけではない。


 自由な生活が好きでBandit(バンデッド)にいる人間もいれば、元々NY共同体にいたがドラッグや犯罪行為をして追放されて仲間になった連中もいるし、NY共同体を知らず、たまたまBandit(バンデッド)たちに救出されてなし崩し的に仲間になった連中もいる。そんな連中はとても祐次には歯向かう勇気はない。それに祐次は凶暴な人間ではなく医者だ。無益な殺人はしない事は分かっているから大人しく従っている。


 集めた銃から弾をコリーンに抜かせていた。コリーンは旦那を助けてもらった恩がある。祐次には逆らえない。



「どういうマジックだ、若造」


 祐次の背中に向け、スティーブが皮肉をぶつけた。


 祐次は振り返った。


 スティーブは座り込んだままだ。動こうにも腕と足は麻痺していて動かない。


 そこは切られた場所だ。確かに巨大な剣は腕と両足を両断した。しかし傷もなければ血も出ていない。


 他の7人も同様だ。

 7人は胴を切られ、全身が麻痺して起き上がれないが、生きている。



「これはエイリアンがくれた剣だ。あいにく地球の武器屋には売っていない」

「殴っただけじゃねぇーのか?」


「よく切れる」


 そういうと、祐次はヴァトスを掴み、巨大な剣を出現させると、近くにあった60インチの大型液晶テレビを真っ二つに両断した。テレビはレーザーで切断したかのように見事にスッパリと切れていた。

 凄まじい切れ味だ。



「…………」



「俺は人殺しじゃない。今回はな。一回目だから執行猶予だ。だが次は本当にぶった斬る。中途半端に生かして俺が治療する羽目になるのは馬鹿馬鹿しいから、確実に殺してやる」


「…………」



 スティーブは苛立ちを隠せず不満そうに祐次を睨みつけた。



 だが、体が動かなければどうする事もできない。



「I like him. or love?」でした。



ということで第三章クライマックス!

「AL」は壮大なラブストーリー!

というテーマが芽生えた話です。


そう、いうまでもなくラブストーリーというのはエダと祐次の事。

この二人、ぶっちゃけ相思相愛なのは周りは知っているし、お互いも好きな事は知っていますが、問題なのは年齢差。エダのほうは純粋に憧れと愛ですみますが、祐次のほうが複雑なんですよね。まず相手は少女ですし会うあと、エダの場合ワリと普通の大人も魅了される絶世の美少女な点、祐次も「単に見た目が可愛いと思っている、一時の迷いみたいなものか?」という困惑や「保護者だ」という立場があるので中々素直に思えないわけですが…………


ですが…………


周りは相思相愛だ、と見ています(笑


こういうのは当人たちだけが気付かないもの、ということで。

こうして本作に<ラブストーリー>要素が加わります。


さて。

そんなことより、ここにきて新展開!

別の異星人、ゲ・エイル星人登場か!?

言葉では出てきましたが実際に登場するのは初登場!

そしてついにあのキャラも出てくる!!

ということで色々急展開なクライマックスです!


これからも「AL」をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ